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【特集】元年婚ラッシュ!“改元特需”に沸くブライダル関連は「急騰株エリア」<株探トップ特集>

5月1日に皇太子さまが即位することに伴い「改元」が行われる。特需は幅広い業態に及ぶが、慶祝ムードを株価上昇に反映させる最有力セクター、それがブライダル関連株だ。

―S高で号砲鳴らすワタベウェディング、次に来るのは果たしてどこか―

 ここ安定感を取り戻している東京株式市場だが、大発会はアップルショックでスタート。激しく揺れる世界経済に翻弄され、一抹の不安を感じる平成ラストランの始まりだったが、5月1日には新元号となることで日本列島は慶祝ムードが漂う。 改元を巡っては、株式市場においても注目度は高く、さまざまな関連株にスポットライトが当たっている。その一つが「ブライダル関連株」で、平成最後の「駆け込み婚」、新元号の「元年婚」需要が期待されている。ただ、思惑はともかく実際のところはどうなのか? ブライダル関連株、その現状を追った。

●「平成駆け込み婚」から「元年婚」へ

 5月1日に皇太子さまが即位することで改元が行われ、平成最後の年は“元年”となる。改元を巡っては、5月1日を祝日扱いとし、祝日法により前後の4月30日及び5月2日も休日となることで10連休となる人も多く、長期休暇を背景に旅行業界では特需が期待されている。実際に「ゴールデンウィークの予約状況は、非常に動きが速い」(旅行会社広報)という。

 こうしたなか、旅行関連と同じく話題となっている一つがブライダル関連株だ。改元という新しい時代の幕開けの年に、記念すべきスタートを切りたいというカップル需要を期待した格好だが、実際にはどうなのだろうか。思い立てばカバン一つで行ける旅とは違い、「10連休なので結婚します」、「新時代を契機に家庭を作ります」という訳にはいかないのが現実だ。株式市場でも結婚需要の拡大期待から関連株は動意を見せ始めているが、旅行関連に比べるとやはり疑心暗鬼な面もあり、現時点では思惑の域を出ないといったところだろうか。

●2000年の婚姻数は、前年比4.7%増

 ただ、昨年5月に発表された第一生命経済研究所の「元年婚・元年ベイビーは増えるか~新元号効果を考える~」と題したレポートでは「2000年はミレニアム婚・ミレニアムベイビーで沸いた」とし、「2000年の婚姻数は、前年比4.7%増と過去20数年間で最も大きく伸びた。そして、次の2001年は1977年以来の最高水準となる。2000年に結婚したいと思って婚活を始めた人は、2001年にも多く結婚したということだろう」と記念日効果を指摘している。

 こうしたことから、新元号によるいわゆる「元年婚」も、あながち思惑だけともいえないようだ。昨年からいわれ出した「平成最後の駆け込み婚」だが、結婚という2人のスタートを考えれば、当然のことながら新時代の始まりがふさわしい。4月1日に予定される新元号の発表も刺激材料に、結婚を決意するカップルが増える可能性もありそうだ。

●ワタベウェディングがS高、T&Gニーズの動向注視

 いわゆるブライダル関連株の数は意外に多い。結婚式場の運営は言うに及ばず、式場探し、結婚相手紹介からマッチングアプリまで、そのすそ野は広い。ただ、少子高齢化の進展、生涯未婚者の増加などネガティブなイメージがあるだけに、最近では株式市場での注目度が決して高かったとはいえない状況ではあった。それだけに、業界にとっては新元号効果で結婚増との思惑は久々にポジティブな話題であることは事実だ。更に、ネガティブな印象とは異なり好業績株が少なくない点も見直し機運の台頭につながっている。

 そうしたなか、一気に注目を集めたのがワタベウェディング <4696> だ。同社は、海外挙式、いわゆる“リゾ婚(リゾート婚)”の老舗で、きょうはストップ高と急動意している。株式需給面の思惑も取り沙汰されるなか、10連休で海外挙式が増加するとの期待感もあり、ここからの展開に注目が集まる。

 ハウスウェディングのパイオニアといわれるテイクアンドギヴ・ニーズ <4331> は昨年11月9日大引け後に発表した19年3月期第2四半期累計で、連結経常利益は前年同期比4.3倍の20億9000万円に急拡大、通期計画の34億円に対する進捗率は61.5%に達している。ホテルの新店が好調に推移、更に店舗リニューアル効果などで国内店舗の取り扱い組数が増加している。株価は1600円から2200円での往来相場を続けており、ボックス上限を抜けるかに関心が集まっている。また、婚礼事業に加えホテル事業にも注力するツカダ・グローバルホールディング <2418> にも目を配りたい。株価は安値圏でもみ合うが、ジワリ浮上の気配も漂う。

●むしろ「婚活」需要増?

 では、本当に改元効果で挙式、もしくは予約の増加があるのだろうか。式場などウェディングに関係する上場企業数社に聞いてみたが、「この件に関するコメントは控えさせていただきたい」(結婚式場・広報)と、いずれも同様の答えが返ってきた。「改元に絡むマスコミからの問い合わせが非常に多く、対応が難しい」(同)ともいう。また、「あまり(予約数に)変化は見られない」と答える関連企業も多く、目に見える形で増加しているとは残念ながらいえなさそうだ。ただ、ある業界関係者は「今後、新元号発表で多少動きが出てくるのでは」と期待感も募らせる。

 前述した第一生命経済研究所のレポートで興味深いのが、2000年のミレニアム婚を「2019年にそのまま当てはめるのは過大評価だろう」とした上で、「むしろ、需要増は実際に結婚する人の増加よりも、潜在的に結婚したいと考えて積極的な婚活を始める人の増加による需要増の方が大きいのではないか」と分析している点だ。

●IBJ、リンクバルに出番到来か

 婚活需要の拡大ともなれば、婚活サイト、お見合い・婚活パーティー、合コン、結婚相談所など運営するIBJ <6071> の出番到来も近いかもしれない。同社は10日の取引終了後、12月度の月次概況速報で、成婚者数が1358人(加盟店817人、直営店190人、コミュニティ351人)となり、加盟店・直営店で過去最大数を更新したと発表。株価は、昨年12月25日に611円の直近安値を付けて以降は一貫して上昇、18日には909円まで買われる場面もあった。また同日取引終了後には、未定だった前期配当を前の期と同額の9円とすることを発表、これも買い安心感につながっているようで、きょうも株価は堅調だった。

 リンクバル <6046> [東証M]にも活躍の舞台が広がりそうだ。同社は、街コンイベント、恋活・婚活マッチングアプリ「CoupLink(カップリンク)」などの運営を行うが、11月に発表した19年9月期の単独業績予想では、営業利益が前期比40.1%増の10億3000万円、最終利益は同39.2%増の6億3800万円を見込んでいる。11月初旬に800円近辺だった株価は、上昇波に乗り12月14日には1765円まで買われた。その後は調整を入れるものの再び上値を慕い、現在は1500円近辺で推移しているが、25日移動平均線をサポートラインに売り物をこなし直近高値をにらむ。

 そのほかでは、イオングループで結婚相談所などを展開するツヴァイ <2417> [東証2]、幅広く婚活支援サービスを行うパートナーエージェント <6181> [東証M]などにも妙味がありそうだ。

 5月1日に、新しい元号のもとでの新生日本がスタートする。結婚するかしないかの選択は個人の自由、ただ生涯の伴侶を持つことも決して悪くない。ブライダル関連株の出番到来……と、なることを期待したい。

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