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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

IPS <日足> 「株探」多機能チャートより

■IPS <4335>  875円 (+150円、+20.7%) ストップ高

 アイ・ピー・エス <4335> [JQ]がストップ高。これまで600円から750円のゾーンで大きく上下動したが、ここを突き抜け4月につけた年初来高値850円を一気に奪回した。関西を地盤に企業の情報システム構築・ERP導入支援を行う。ERPをクラウドで導入するサービスへの引き合いが旺盛な一方、人材面のコストが一巡したことなどで利益率も急改善、19年3月期営業利益は前期比倍増の1億4000万円を見込む。時価総額18億円前後と小さいが、ソフト開発大手である独SAPのパブリッククラウド認定パートナーの第1号となった実績は見逃せない。会社側では「クラウドによるERP導入を入り口として、コンサルティングや追加開発投資などで利益を積むシナリオを描いている」としている。株価は小型株ゆえに足も軽く、2015年7月に400円未満の水準から2100円の高値に買われた実績がある。

■ニチダイ <6467>  982円 (+150円、+18.0%) ストップ高

 ニチダイ <6467> [JQ]がストップ高。17日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の9.5億円→11.8億円に24.9%上方修正。増益率が22.1%増→52.6%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。主力の自動車関連メーカー向けに金型の受注が堅調に推移していることに加え、カーエアコン用スクロール鍛造品の販売が想定より伸びることが上振れの要因となる。前日終値ベースの予想PERが12.0倍→9.5倍に低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■ガーラ <4777>  378円 (+45円、+13.5%)

 ガーラ <4777> [JQ]が続急騰、25日移動平均線と75日移動平均線を一気に上に抜き底入れ反騰の色を強めている。同社はパソコン向けオンラインゲームやスマートフォン向けゲームの開発・運営を手掛ける。17日取引終了後、韓国のフォックス・ゲームズが開発したスマートフォン向けゲーム「FOX-Flame Of Xenocide-」(フォックス)の事前登録を開始したことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。

■RPA <6572>  16,900円 (+1,670円、+11.0%)

 RPAホールディングス <6572> [東証M]が急反騰。好決算発表を受けて16日にマドを開けて買われたが、いったん押し目形成後に再び大口の資金が流入し株価を押し上げている。人事や経理などのバックオフィス業務をAIが代行するRPA事業を展開、自社ブランド商品の「BizRobo!(ビズロボ)」が収益を牽引している。2025年までに全世界で1億人以上の知的労働者もしくは3分の1の仕事がRPAに置き換わるといわれるなか、同社はそのリーディングカンパニーとしてマーケットの注目度が高い。岩井コスモ証券が17日付で同社株の投資判断を5段階最上位の「A」で新規カバレッジ開始、目標株価を2万円に設定しており、これが株高を後押しする格好となった。

■ウインテスト <6721>  140円 (+12円、+9.4%)

 ウインテスト <6721> [東証2]が急伸。17日大引け後、茨城大学と共同開発中の「パネルの故障等で低下した発電出力を補償する、太陽光発電所の遠隔監視・出力制御システムの開発」に対し、横浜市から「横浜市中小企業新技術・新製品開発促進助成金」2年目の交付対象企業として再採択されたと発表したことが買い材料視された。今期は太陽光発電所の遠隔監視・出力制御システムの機能向上と不具合是正に加え、同システムの保護回路の開発、実証実験を行う。補助事業期間は18年2月1日から12月30日まで。補助金交付上限予定額は1223万円で、補助金を受領した場合、19年7月期に営業外収益として計上する予定だ。通期業績への影響は現在精査中としている。

■OKウェイヴ <3808>  3,425円 (+195円、+6.0%)

 オウケイウェイヴ <3808> [名証C]が大幅4日続伸。同社は18日、海外子会社がシンガポール企業のリバティ・エコシステムからブロックチェーン導入に関する戦略設計とシステム開発を受託したと発表。これが材料視されたようだ。リバティ・エコシステムはアメリカ保守連合と連携し、世界の保守政治家の政策提言や議会での投票行動への評価と支援を、ブロックチェーンとトークンを用いて行う「Liberty Ecosystem」プロジェクトに従事。このプロジェクトの独自トークン開発の戦略設計とシステム開発をOKウェイヴの海外子会社が担うという。

■Fringe <6550>  1,020円 (+56円、+5.8%)

 Fringe81 <6550> [東証M]が大幅に3日続伸。ひふみ投信などの運用を手掛けるレオス・キャピタルワークスが17日の取引終了後、財務省に変更報告書を提出し、Fringe株式の保有割合が12.13%から13.31%に増加したことが判明しており、これを受けて需給思惑の買いが入ったようだ。保有目的は純投資としており、報告義務発生日は10月11日。

■ALBERT <3906>  12,720円 (+620円、+5.1%)

 ALBERT <3906> [東証M]が続急伸。同社は人工知能(AI)を活用したビッグデータ分析サービスなどを展開している。17日取引終了後、18年12月期の単独業績予想の修正を発表。売上高を13億5000万円から15億5000万円(前期比77.8%増)へ、営業損益を8000万円から1億5000万円(前期1億6100万円の赤字)へ、最終損益を6700万円から1億3000万円(同1億7200万円の赤字)へそれぞれ大幅に増額しており、これを材料視する買いが集中した。求人ニーズの強いデータサイエンティストの人数は100人を超える水準を確保している。また、AI実装を視野に入れた投資が見込まれる自動車、製造、通信・流通、金融を重点産業として、中長期的な取引規模の拡大に注力している。

■ビジョナリー <9263>  106円 (+5円、+5.0%)

 ビジョナリーホールディングス <9263> [JQ]が大幅に3日続伸。17日大引け後、100株以上保有株主を対象に優待割引券と「メガネレンズお仕立て券」を贈呈する株主優待制度の一部を変更すると発表しており、これが好材料視されたようだ。継続保有期間の区分を追加し、300株以上を3年以上保有する株主と500株以上を保有する株主へ贈呈する優待割引券を拡充する。300株以上500株未満を3年以上または500株以上を3年未満保有する株主には30%割引券を2枚、500株以上を5年以上保有する株主には40%割引券を2枚贈呈する。その他の株主への割引券の贈呈は現行通り30%割引券1枚となる。「メガネレンズお仕立て券」の贈呈は一律2枚で変更はない。

■ワールド <3612>  2,696円 (+115円、+4.5%)

 ワールド <3612> が続伸。17日大引け後、19年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益を従来予想の37.4億円→51億円に36.1%上方修正。従来の21.6%減益予想から一転して6.6%増益見通しとなったことが買い材料視された。台風の影響などで売上高は計画を下回ったものの、人件費を中心とする経費削減や為替差益の発生が利益を大きく押し上げた。リファイナンス費用の減少に加え、優先株式の償還や借入金の返済に伴う支払利息の負担軽減が進んだことも上振れに貢献した。なお、通期の税引き前利益は従来予想の127億円(前期は111億円)を据え置いた。

■DIT <3916>  1,698円 (+57円、+3.5%)

 デジタル・インフォメーション・テクノロジー <3916> が大幅高で3日続伸。金融業界向けに競争力の高い情報サービスを展開、特にサイバー攻撃対応などセキュリティー分野で強みを持つ。サイバーセキュリテイー関連株は米中間選挙接近で改めて投資テーマとして着目されており、同社株の上値期待にもつながる。約2600社に及ぶ幅広い顧客基盤を有している点が強みで、時流を映し市場が急拡大するRPA分野などでも独自技術を駆使した自社商品を投入し商機を捉えている。18年6月期の21%営業増益に続き、19年6月期も27%の大幅増益を予想、10億円の大台乗せを見込む。

■OBC <4733>  9,790円 (+320円、+3.4%)

 オービックビジネスコンサルタント <4733> が大幅続伸。17日大引け後、19年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の50億円→57.4億円に14.8%上方修正したことが買い材料視された。中堅企業向けに基幹業務ソフト「奉行シリーズ」のバージョンアップが拡大したほか、保守契約などのサービス部門も好調で、売上高が計画を12.1%も上回ったことが寄与。上期業績の好調に伴い、通期の同利益も116億円→125億円に7.8%上方修正。増益率が3.6%増→11.6%増に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

■マルカキカイ <7594>  2,426円 (+76円、+3.2%)

 マルカキカイ <7594> が大幅続伸。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は2600円としている。同社は産業機械を主力とし建機も扱う機械専門商社。18年11月期第3四半期累計(17年12月-18年8月)の連結営業利益は前年同期比41%増の17億3900万円と好調。主力の産業機械は、自動車業界向けが伸びている。同証券では18年11月通期の連結営業利益は会社予想22億円に対して24億5000万円(前期比29%増)と上振れて着地すると予想している。

■キリン堂HD <3194>  1,621円 (+43円、+2.7%)

 キリン堂ホールディングス <3194> が3日続伸。17日大引け後、株主優待制度を新設すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。毎年2月末時点で100株以上を1年以上継続保有する株主を対象に、保有株数に応じて1000円~3000円相当の自社グループ買い物券、通販サイトで利用できるポイント、PBブランド商品のうち1点を贈呈する。日本赤十字社へ同額を寄付することもできる。なお、初回となる19年2月基準については、保有期間を問わず同年2月末時点で100株以上を保有する株主が対象となる。

■アドソル日進 <3837>  2,106円 (+51円、+2.5%)

 アドソル日進 <3837> が続伸。17日大引け後、ソフト開発会社を傘下に持つヒューマンテクノシステムホールディングス(福岡市)と資本業務提携すると発表しており、業績への寄与に期待する買いが向かった。ヒューマンテクノシステムHDとの協業による開発体制の強化・拡充を通じ、2020年以降も拡大が見込まれるICT投資需要を取り込む構えだ。資本面ではヒューマンテクノシステムHDが実施する第三者割当増資を引き受け、同社の発行済み株数の20%程度を取得する予定としている。

■エンシュウ <6218>  1,492円 (+24円、+1.6%)

 エンシュウ <6218> が3日続伸。PERは8倍台と依然として割安水準にある。同社は9月25日、19年3月期通期の連結業績予想の修正を発表した。売上高は従来予想の326億円から310億円(前期比32.0%増)に若干下方修正となったものの、経常利益を9億4000万円から15億5000万円(同2.3倍)へ、最終利益を7億円から12億円(同2.0倍)へそれぞれ大幅に上方修正した。企業の省力化ニーズを背景に工作機械が好調に推移している。また、原価低減効果が会社側想定を大きく上回り、利益率の大幅改善につながっている。

■ユナイテド海 <9110>  2,832円 (+40円、+1.4%)

 NSユナイテッド海運 <9110> が続伸。同社は18日正午、19年3月期の第2四半期連結業績予想の修正を発表。売上高を730億円から760億円(前年同期比12.2%増)へ、営業利益を35億円から47億円(同22.7%増)へ、最終利益を36億円から43億円(同17.5%増)へそれぞれ増額した。ばら積み船市況が8月以降も堅調に推移したことや、為替も円安が進行したことでドル建て決済の運賃に押し上げ効果が発現している。決算予想の増額修正を受け、これを評価する買いを呼び込んでいる。なお、通期業績予想については現在精査中で、10月末に予定される決算発表時に開示する見通し。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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