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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):SBI、Jフロント、ミライアル

SBI <日足> 「株探」多機能チャートより
■SBIホールディングス <8473>  2,860円  -63 円 (-2.2%)  本日終値
 SBIホールディングス<8473>が4日ぶりに反落。28日に500億円のユーロ円建転換社債 (CB)型新株予約権付社債を発行すると発表しており、CBの株式転換による1株当たり利益の希薄化を懸念する売りが出た。同CBは満期償還日が2023年9月の5年債。転換価格は前日終値を20.01%上回る3508円で決まった。潜在株式による希薄化率は6.41%となる。調達資金は、ベンチャー企業への投資資金や借入金の返済資金などに充てる。同時に自社株買いを実施することも明らかにした。400万株(発行済み株式数の1.80%)、100億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は8月29日から9月20日まで。

■Jフロント <3086>  1,599円  -27 円 (-1.7%)  本日終値
 J.フロント リテイリング<3086>は反落。28日の取引終了後、傘下の大丸松坂屋百貨店が、大丸山科店(京都市山科区)の営業を来年3月末日付で終了させると発表しており、これを嫌気した売りが出た。大丸山科店は、1998年10月にラクト山科ショッピングセンターのテナントとしてオープンした店舗で、地下1階から地上2階に入居。売り場面積は約5400平方メートルだった。競争激化に伴い業績が悪化するなか、改善を見通すことは困難と判断し、営業終了を決定したとしている。

■アルヒ <7198>  2,667円  -21 円 (-0.8%)  本日終値
 アルヒ<7198>は続落。28日の取引終了後、主要株主であるSBIホールディングス<8473>が、保有する同社株式のうち50万株を証券会社へ譲渡したとの報告を受けたと発表しており、将来的な需給悪化への警戒から売られたようだ。なお、これによりSBIの保有割合は10.15%から8.74%(議決権ベース)に低下している。

■ミライアル <4238>  1,311円  +300 円 (+29.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 ミライアル <4238> がストップ高。28日大引け後、19年1月期上期(2-7月)の連結経常利益を従来予想の5.6億円→7.2億円に28.6%上方修正。減益率が34.3%減→15.5%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。半導体需要の拡大を背景に、シリコンウエハー出荷容器の販売が想定以上に伸びたことが寄与。稼働率向上やコスト合理化などによる採算改善も上振れに貢献した。なお、通期の業績見通しは引き続き開示しなかった。

■アイサンテクノロジー <4667>  2,942円  +500 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値
 アイサンテクノロジー<4667>がストップ高。測量ソフトの大手でG空間ソリューションなども手掛け、特に自動運転分野に注力している。28日取引終了後、KDDI<9433>と資本・業務提携することを発表。自動走行の実現に必要な「高精度三次元地図」の構築と「高速通信網」を利活用した遠隔制御型自動運転の実用化に向けた開発を進める計画で、これを材料視する買いが集中した。KDDIを引受先とする28万株の第三者割当増資(発行価格2399円)を実施する。

■エクストリーム <6033>  11,070円  +1,500 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値
 エクストリーム<6033>がストップ高で1万円大台を回復。今月17日に1万2320円の上場来高値をつけた後に急反落、23日の取引時間中には6030円と約半値水準まで売られる値動きの荒い展開となっていたが、同日の大引けはストップ高の7350円に切り返し、ここを境に一気に戻り相場に突入した。市場では「リスク承知の上で個人投資家がレバレッジを利かせて買いを入れている。材料不在のモメンタムに特化した動きで、デイトレでないと対応できない銘柄」(国内ネット証券)という声が出ていた。

■スタティアH <3393>  780円  +100 円 (+14.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 スターティアホールディングス<3393>が大幅高。同社は28日、子会社の上海思達典雅信息系統(中国)が、中国でIoT環境を安価かつ簡単に利用できるSIMカードソリューション「China・NB-IoT(仮称)」の販売取り次ぎを開始したと発表。これが材料視されたようだ。販売を開始する「China・NB-IoT(仮称)」は、中国の大手通信会社の有力代理店との提携関係により実現したもので、NB-IoT専用SIMサービスの取り扱いは中国国内に日本企業として初。NB-IoT専用SIMは今後、工場内の機器、建設機械、空調、医療機器、自動販売機、エレベーターなどの保守を遠隔で行うために多方面での普及が見込まれており、上海思達典雅信息系統は「China・NB-IoT(仮称)」によるSIMカード設置数について2021年までに20万カ所への導入を目指すとしている。

■大泉製作所 <6618>  1,025円  +105 円 (+11.4%)  本日終値
 大泉製作所<6618>が大幅高で4ケタ大台を回復。7月30日ザラ場につけた戻り高値972円を上抜き新波動入りとなっている。世界的に電気自動車(EV)シフトの動きが強まるなか、日本企業は中国との連携を強める方向にあり、直近では伊藤忠商事<8001>が中国EVメーカーへの出資を発表し株価を動意させている。また、急速充電規格の普及に際しても中国と足並みを揃える方向で日中の業界団体は動いている。そのなか、2次電池用温度センサーを展開する同社への注目度も高まっている。業績も足もと好調に推移しており、車載用温度センサーが業績を牽引、18年4~6月期最終利益は1億5800万円と前年同期比で46%増の高い伸びを示している。通期最終利益4億1000万円に対する進捗率も約4割に達し、上振れ期待も株価上昇の背景にある。

■TDCソフト <4687>  1,906円  +160 円 (+9.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 28日、TDCソフト <4687> が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■モリテック スチール <5986>  643円  +52 円 (+8.8%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 モリテック スチール<5986>が急伸。東証1部値上がり率上位で売買高も急増している。伊藤忠商事<8001>が中国での次世代モビリティビジネスに参入する計画を発表し、29日、中国の電気自動車(EV)メーカーとEVレンタル・メンテナンスサービス会社に出資することを発表、これが関連銘柄の株価を強く刺激した。国内ネット証券アナリストは「伊藤忠やパナソニック<6752>などの値動きは地味だが、NHKなどで放送されたこともあって話題性が盛り上がり、個人投資家は値動きの軽い充電器関連株の一角に物色資金を向けている。新興市場が目先底入れで個人の信用買い余力が高まったことも、良い方向に影響しているようだ」としている。そのなかモリテックは自動車向けを主力とする焼き入れ・板金加工大手だが、時価総額100億円台と小型で値動きが軽く、EV向けケーブル自動巻き取り式充電スタンドを手掛けていることから、関連有力株として人気化した。

●ストップ高銘柄
 ミライアル <4238>  1,311円  +300 円 (+29.7%) ストップ高
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 ネオス <3627>  641円  -150 円 (-19.0%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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