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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

AMI <日足> 「株探」多機能チャートより

■AMI <3773>  1,900円 (+343円、+22.0%)

 アドバンスト・メディア <3773> [東証M]が3日ぶり急反騰。同社が3日取引終了後に発表した19年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高が8億1500万円(前年同期比53.1%増)と前年同期比1.5倍以上の伸びとなり、営業損益は4600万円の黒字(前年同期1億1100万円の赤字)、最終損益は1億1800万円の黒字(同9700万円の赤字)と黒字転換した。音声認識技術を製造業や医療、教育分野向けを中心に展開している。先行投資負担はあるものの、コールセンター向けなどが好調で、トップラインの伸びが損益改善に寄与している。

■三井ホーム <1868>  932円 (+150円、+19.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。三井ホーム <1868> がストップ高。親会社である三井不動産 <8801> が前週末3日の取引終了後、完全子会社化を目的に、同社に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格980円にサヤ寄せする格好となった。今回のTOBは、グループの連携を強化することで、三井ホームの新築戸建て事業をより強固な経営基盤とするほか、三井不の総合不動産デベロッパーとしてのバリューチェーン強化を図るのが狙い。買付予定数は2893万6776株(下限684万7000株、上限設定なし)で、買付期間は8月6日から9月18日まで。TOB成立後、三井ホームは所定の手続きを経て上場廃止となる予定だ。なお、これを受けて東京証券取引所は、三井ホーム株式を8月3日から監理銘柄(確認中)に指定している。

■サトーHD <6287>  3,580円 (+520円、+17.0%)

 東証1部の上昇率2位。サトーホールディングス <6287> が4日ぶりに急反発。同社は3日取引終了後に、19年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は14億7300万円(前年同期比73.1%増)となり、上半期計画28億円に対する進捗率は52.6%となった。売上高は281億1800万円(同4.9%増)で着地。自動認識ソリューション事業が国内外で好調だったことなどが寄与した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■ノリタケ <5331>  7,010円 (+1,000円、+16.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。ノリタケカンパニーリミテド <5331> がストップ高。3日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比59.1%増の25.4億円に拡大して着地したことが買い材料視された。リチウムイオン電池や電子部品の設備投資が活発化する中、乾燥炉・焼成炉の販売が伸びたうえ、ベアリング・自動車向け濾過装置も大きく増加し、エンジニアリング部門の収益が拡大したことが寄与。セラミック・マテリアル部門で電子ペーストや電子部材などが好調だったことに加え、工業機材の業績伸長も大幅増益に貢献した。上期計画の37億円に対する進捗率は68.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■日特エンジ <6145>  3,465円 (+467円、+15.6%)

 日特エンジニアリング <6145> [JQ]が急反騰。3日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比22.2%増の8.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。省人化に対応する一貫ライン設備向けや電装化が進む自動車業界の車載モーター向けを中心に、自動巻線機の受注拡大が継続し、28.6%の大幅増収を達成したことが寄与。

■レック <7874>  5,230円 (+700円、+15.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。レック <7874> がストップ高まで買われた。同社は3日取引終了後に、ライオン <4912> から「バルサン」ブランドの殺虫剤 事業を譲り受けるとともに、殺虫剤などの製造を手掛けるライオンパッケージングの全株式を取得し、完全子会社化すると発表。事業譲受および株式取得は12月28日を予定し、事業拡大による業績への寄与などが期待されたようだ。また、同時に19年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算も発表し、売上高は101億3000万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は11億6600万円(同11.9%増)となった。収納・インテリア用品は減収となったが、清掃用品やキッチン用品の好調さがカバーした。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■大平金 <5541>  3,745円 (+495円、+15.2%)

 東証1部の上昇率5位。大平洋金属 <5541> が3日ぶり急反騰。3日大引け後、19年3月期の連結最終利益を従来予想の5.5億円→42.3億円に7.7倍上方修正したことが買い材料視された。ニッケル市況が想定を上回る水準で推移し、フェロニッケル製品の販売価格が上昇することが寄与。一方、主原料であるニッケル鉱石の価格は比較的落ち着いた推移で、原価上昇幅が抑えられることも上振れの要因となる。業績上振れに伴い、従来無配としていた今期の年間配当は60円で、6期ぶりに復配する方針としたことも買いに拍車を掛けた。

■ユナイテッド <2497>  2,701円 (+344円、+14.6%)

 ユナイテッド <2497> [東証M]が急反発。前週末3日取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高156億6200万円(前年同期比4.8倍)、営業利益123億4900万円(前年同期3億2100万円)、純利益83億1700万円(同1億9200万円)と大幅増益となったことが好感された。アドテクノロジー事業、ゲーム事業、コンテンツ事業では投資が先行したものの、インベストメント事業でメルカリ <4385> の上場に伴う株式売却益を計上したことが増益に貢献した。なお、19年3月期通期業績予想は非開示としている。

■リョービ <5851>  4,150円 (+515円、+14.2%)

 東証1部の上昇率6位。リョービ <5851> が3日ぶり急反騰し、年初来高値を更新した。同社は6日午後1時に、18年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の127億円から135億円(決算期変更のため前期との比較なし)に引き上げた。売上高予想も2150億円から2175億円に増額修正。足もとで主力のダイカスト事業が国内外で伸びていることなどを反映した。

■ホシデン <6804>  1,075円 (+132円、+14.0%)

 東証1部の上昇率7位。ホシデン <6804> が急反騰。3日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比95.8%増の44.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。コネクターやスイッチといった機構部品がゲーム機向けを中心に販売が伸びたことが寄与。円安進行で為替差益が増加したことも増益に大きく貢献した。上期計画の44億円をすでに1.3%上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■古河機金 <5715>  1,844円 (+214円、+13.1%)

 東証1部の上昇率8位。古河機械金属 <5715> が4日ぶり急反騰。6日午後2時ごろ、19年3月期の連結業績予想について、営業利益を65億円から70億円(前期比10.5%減)へ、純利益を37億円から40億円(同16.2%減)へ上方修正したことが好感された。売上高は1690億円(同0.8%増)を据え置いたものの、北米市場で需要の落ち込みが予想されていた排ガス3次規制油圧クローラドリルが引き続き好調だったことに加えて、油圧ブレーカの出荷も増加し、ロックドリル部門が増益となる見通しであることが要因。また、ユニック部門で中国におけるユニッククレーンの出荷が増加していることも寄与する見通しだ。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高443億7000万円(前年同期比15.1%増)、営業利益24億6600万円(同44.4%増)、純利益19億600万円(同2.8倍)だった。

■ゴルドウイン <8111>  8,940円 (+980円、+12.3%)

 東証1部の上昇率10位。ゴールドウイン <8111> が続急騰。3日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比60.4%増の10.7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。アウトドア関連ブランドの春夏商品の販売が直営店を中心に好調だったことが寄与。値引き販売の抑制や調達原価の低減なども大幅増益に貢献した。業績好調に伴い、上期の同利益予想を16.5億円→19億円に15.2%上方修正。増益率が7.4%増→23.7%増に拡大し、従来の2期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せした。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の1.51%にあたる36万株(金額で28億6560万円)を上限に、6日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■JUKI <6440>  1,310円 (+137円、+11.7%)

 JUKI <6440> が続急騰。前週末3日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1-6月)連結決算が、売上高532億3500万円(前年同期比10.0%増)、営業利益36億5000万円(同0.9%増)、純利益19億4200万円(同19.2%減)と、従来予想の営業利益25億円を上回って着地したことが好感された。中国における旺盛な設備投資需要を背景に、産業装置での新製品やソリューション営業での売り上げが堅調に推移した。また、新製品の販売増などによる粗利益率の改善や、為替の影響なども利益押し上げに寄与した。ただ、前年同期に比べて円高ドル安で推移したことから為替差損が生じ、最終利益は減益となった。なお、18年12月期通期業績予想は、売上高1040億円(前期比0.3%増)、営業利益55億円(同32.6%減)、純利益35億円(同38.0%減)の従来見通しを据え置いている。

■福井コン <9790>  2,177円 (+217円、+11.1%)

 福井コンピュータホールディングス <9790> が急反騰。3日大引け後(15:00)に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は15%増益で着地」が好感された。19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比15.0%増の9.8億円に伸び、4-9月期(上期)計画の18億円に対する進捗率は54.6%に達し、5年平均の48.2%も上回った。

■ゼリア新薬 <4559>  2,632円 (+248円、+10.4%)

 ゼリア新薬工業 <4559> が急反騰し、年初来高値を更新した。同社は3日取引終了後に、19年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は16億3200万円(前年同期比2.7倍)となり、上半期計画25億円に対する進捗率は65.3%に達した。売上高は152億5900万円(同4.5%減)で着地した。主力製品である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」が苦戦した一方、炎症性腸疾患「ゼンタコート」の売り上げは拡大。滋養強壮剤「ヘパリーゼ」や便秘薬「ウィズワン」の販売も堅調で、効率的な経費の使用に努めたことや研究開発費の一部が第2四半期以降にずれ込んだことが利益を押し上げた。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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