【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):わらべ日洋、アスクル、キーエンス
わらべ日洋 <日足> 「株探」多機能チャートより
わらべや日洋ホールディングス<2918>が連日で年初来安値を更新。同社は4日取引終了後に、19年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益は11億1600万円(前年同期比30.3%減)となり、上半期計画30億円に対する進捗率が37.2%にとどまったことが嫌気されたようだ。売上高は544億6100万円(同0.2%増)で着地。納品店舗数の増加などから増収を確保したものの、労務費の上昇などが利益面に影響した。上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。なお、これまで100株以上1000株未満を保有している株主に対して1000円のクオカード、1000株以上で5000円のクオカードを贈っていた株主優待制度を拡充することを発表している。変更後は、100株以上1000株未満で継続保有3年未満の株主は1000円のクオカード、保有期間3年以上で2000円のクオカードを、1000株以上で保有期間3年未満では5000円のクオカード、3年以上では8000円のクオカードを贈呈する。
■イオンファンタジー <4343> 5,730円 -590 円 (-9.3%) 本日終値 東証1部 下落率10位
4日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は5%減益で着地」が嫌気された。イオンファンタジー <4343> が7月4日大引け後(15:00)に決算を発表。19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比4.7%減の4.6億円に減り、3-8月期(上期)計画の25.5億円に対する進捗率は18.3%にとどまり、5年平均の24.0%も下回った。
⇒⇒イオンファンタジーの詳しい業績推移表を見る
■アスクル <2678> 3,065円 -310 円 (-9.2%) 本日終値
アスクル<2678>は大幅5日続落で年初来安値を更新した。4日の取引終了後に発表した19年5月期の連結業績予想は、売上高3900億円(前期比8.2%増)、営業利益60億円(同43.1%増)、純利益35億円(同25.4%減)と大幅営業増益を見込むものの、80億円強を見込む市場予想に届かないことから、失望売りが出たようだ。今期は、オリジナル商品の開発などにより、BtoB事業の成長継続を見込むほか、AVC日高の稼働以降順調に回復しているLOHACO事業についても高成長を見込む。配送費は依然として高水準だが、LOHACO事業の損益改善や、配送基盤の自社配送化加速と高度自動化された物流・配送のシェアリング(OPA)による効率化などが寄与する見通しだ。なお、18年5月期連結決算は売上高3604億4500万円(前の期比7.3%増)、営業利益41億9200万円(同52.7%減)、純利益46億9300万円(同4.6倍)だった。
■キーエンス <6861> 57,020円 -2,180 円 (-3.7%) 本日終値
キーエンス<6861>やSMC<6273>が続落。株価はともに年初来安値を更新した。中国設備投資への警戒感からの売りが継続している。空気圧機器を扱う台湾のAirTAC社の6月月次売上高(人民元ベース)は前年同月比8%増、前月比6%減だった模様であり、5月の同31%増、同9%増から伸び率が鈍化した。AirTAC社は中国の空気圧機器市場で高実績を持つことから、中国設備投資需要の先行き不透明感が警戒されている。この要因として、米中貿易戦争の影響で一部顧客が設備投資を見送った可能性も指摘されている。これを受け、日本の設備投資関連株にも売りが膨らんだ。
■日経レバ <1570> 18,560円 -280 円 (-1.5%) 本日終値
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は4日続落。NF日経レバは日経平均株価にリンクされたETFでボラティリティが2倍の値動きに設定されており、個人投資家の売買対象として人気がある。米中貿易摩擦に対する警戒感から全般は売り優勢に傾いている。そのなか、きょうは日経平均が後場寄りから大きく下に振れており、それに連動する形で下げ幅を広げた。
■ペプチドリーム <4587> 4,040円 -30 円 (-0.7%) 本日終値
ペプチドリーム<4587>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は4日、同社株の投資判断「A」と目標株価6000円を継続した。同社の株価は7月に入り急落した。これは6月29日に創業メンバーで東大教授の菅社外取締役の退任が発表されたことによるものとみられるが、同証券では「過剰反応」と指摘している。管教授は新たに設立する会社の社外取締役となる見込みだが、競合企業となる懸念はないとみている。「バイオベンチャーの雄」としての位置づけに変わりはないとし、株価はリバウンドの期待大としている。
■ソースネクスト <4344> 839円 -3 円 (-0.4%) 本日終値
ソースネクスト<4344>が底堅く推移。同社はきょう、IoT通訳機「ポケトーク」が、大手CDショップ「タワーレコード」およびアミューズメント施設「タイトーステーション」の接客ツールとして採用されたことを明らかにした。「ポケトーク」は、世界63言語に対応した、手のひらサイズの通訳機。同社では、ますます増える見通しにあるインバウンド需要に対応し、今後も多くの企業を通じて同製品の提供拡大を目指すとしている。
■三機サービス <6044> 1,995円 +183 円 (+10.1%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
三機サービス <6044> が急騰。4日大引け後、18年5月期の連結経常利益を従来予想の6.2億円→7.7億円に24.6%上方修正。増益率が16.9%増→45.6%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。小売り業界の大口顧客向け設備メンテナンスの受注が伸びたほか、病院などへの省エネ事業提案も安定化し、売上高が計画を11.5%も上回ったことが利益を押し上げた。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の23円→28円(前の期は20円)に増額修正したことも支援材料となった。
■C&R <4763> 1,084円 +71 円 (+7.0%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
クリーク・アンド・リバー社<4763>が強い動きとなった。同社はきょう、19年2月期第1四半期決算を発表する予定で、思惑買いが流入しているもよう。また、前日4日には、ゲームコンテンツの開発・運営を手掛けるスタジオリボルバー(東京都渋谷区)の株式取得を完了したことを明らかにしており、今後の展開が期待されている面もあるようだ。
■宝印刷 <7921> 1,907円 +107 円 (+5.9%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
宝印刷 <7921> が急反発。4日大引け後に発表した18年5月期の連結経常利益は前の期比4.7%増の16.7億円で着地。続く19年5月期も前期比3.0%増の17.3億円に伸びる見通しとなったことが好感された。同社はディスクロージャー(企業内容の情報開示)大手で有価証券報告書などの作成を主力としている。今期は既存製品の底上げに加え、コーポレートガバナンス・コードの適用を受けてニーズが高まる情報開示の充実に則したサービスやディスクロージャー書類の翻訳、決算・開示に係る支援などのコンサルティングに注力し、7期連続の増収を計画する。なお、今期経常利益予想17.3億円は06年5月期に記録した過去最高益17.4億円に迫る水準で、13期ぶりの最高益更新にも期待がかかる。
株探ニュース