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【特集】下値模索の東京市場にかすかな光、先高シグナル点灯目前個別株は <株探トップ特集>

下値模索の続く東京株式市場だが、日経平均の予想PERは12倍台まで低下。騰落レシオも売られすぎ水準が近づき、反転上昇局面の到来に備える場面だ。

―反転上昇局面到来に備える割安&好業績&好チャート銘柄リストアップ―

 4日の東京株式市場は3日続落と下値模索が続いている。米中貿易摩擦への警戒感などから投資家の買い手控え姿勢が強い。ただ、日経平均株価の予想PERは12倍台と極めて割安の水準まで低下し、騰落レシオの25日移動平均も80%近辺と売られ過ぎを示唆している。そこで、来るべき反転上昇局面に備えて、先高のシグナルとされる25日、75日両移動平均線でのゴールデンクロス(GC)達成目前の好業績予想で割安な銘柄を、上昇相場のリード役候補として注目した。


●クイック、新たな専門職種の人材紹介マーケットを開拓

 看護師や建設関連など専門職の人材紹介・派遣を手掛けるクイック <4318> >は4月27日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は185億円(前期比10.3%増)、経常利益は25億3000万円(同10.0%増)、最終利益は17億5300万円(同7.8%増)を見込む。今期、人材サービス事業では、既存領域の強化を図るとともに、新たな専門職種の人材紹介マーケットの開拓を進めていく。人材派遣・紹介予定派遣・業務請負では、専用サイト「派遣deパート」を活用した登録者獲得強化および営業強化に取り組む。その他、医療・福祉分野では、在宅看護や介護領域のニーズの取り込みを図っていくとともに、保育士派遣についても専用サイト「ほいとも大阪」のコンテンツ拡充などにより登録者獲得、ブランド浸透に取り組む。

●ケーヨー、DCMホールディングスとの物流統合・システム連携・販促連携を図る

 関東地盤の大手ホームセンターのケーヨー <8168> は6月29日に、19年2月期の単体業績予想を発表した。売上高は1278億円(前期比3.3%減)、経常利益は30億円(同22.4%増)、最終利益は16億5000万円(同27.2%増)を見込んでいる。筆頭株主のDCMホールディングス <3050> との物流統合、システム連携、販促連携を進めるほか、商品切り替えや中小型店の部門改装、大型店の全面改装による商品統一などに注力することで、シナジーを早期に実現し、粗利益を中心に改善を図りながら計画の達成を目指す。

●ピエトロ、パスタ関連商品の販売を強化

 野菜用ドレッシングが収益の柱で、国内外にイタリアンレストランも展開するピエトロ <2818> は5月11日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は101億2000万円(前期比5.2%増)、経常利益は6億円(同17.6%増)、最終利益は3億5000万円(同22.9%増)を見込んでいる。食品事業は、ドレッシングの主力である280ミリリットルシリーズの販売を引き続き確実に推し進めるとともに、既に高評価を受けている新規投入商品の「おうちパスタ」シリーズを含むパスタ関連商品の販売を強化する。また、さまざまな食べ方の提案も含めた需要開拓に努めるとともに、高品質高価格帯の商品展開など、価格競争とは一線を引いた販売戦略を図る。レストラン事業では、フレッシュ野菜の国産化と健康メニューの強化を図るとともに、ディナーメニューを充実し、スタッフのスキル向上による顧客満足度向上を図り、個店管理を徹底することにより収益改善に努める。

●石原ケミカル、エアコン洗浄剤など自動車用化学製品の拡販を狙う

 金属表面処理剤メーカーの石原ケミカル <4462> は5月15日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は155億9000万円(前期比4.2%増)、経常利益は15億円(同23.3%増)、最終利益は10億6000万円(同18.0%増)を見込んでいる。主力セグメントの金属表面処理剤および機器は、車載、スマートフォン関連および次世代情報通信システムに関わる電子部品メーカーの生産動向が堅調に推移することが追い風となる。ウエハーバンプめっき液では、高速化やその周辺プロセス薬品である銅ピラーおよびファンアウト技術に対応した銅めっき液を開発し、台湾、韓国を中心に高付加価値薬剤の採用を促進する。また、自動車用化学製品では、エアコン洗浄を同時に施工するビジネスのカーディーラーでの定着を引き続き推進してエアコン洗浄剤、コンパウンドの売上拡大を図る。

●JALUX、航空・空港でのニッチ市場を開拓

 JALUX <2729> は4月27日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1600億円(前期比4.3%増)、経常利益は55億円(同6.5%増)、最終利益は30億円(同11.4%増)を見込む。引き続き航空市場の発展やインバウンド需要の増加に伴う航空旅客数の増加などが見込まれる。今期はこれらを背景に、中期経営計画「Next Stage2020」の3期目に当たり、航空関連事業やリテール事業などのさらなる伸張に取り組む。具体的には、航空・空港でのニッチ市場を開拓し、大手企業にない競争優位性を確立、日本のエアラインで培った高品質な商品の供給・サービス提供を世界に拡大していく。


◆主な25日・75日GC目前の好業績、割安銘柄◆
             経常 
銘柄 <コード>      増益率  株価  PER
ジャパンフーズ <2599>   10.5  1503   9.9
JALUX <2729>     6.5  2865  12.1
ピエトロ <2818>      17.6  1655  28.7
大冷 <2883>        28.8  1980  15.4
クイック <4318>      10.0  1683  18.0
石原ケミカル <4462>    23.3  2114  16.3
千代田インテグレ <6915>  12.4  2388  12.8
ニッチツ <7021>      3.7  1850  16.4
中山福 <7442>       42.2   713  17.9
大水 <7538>        4.9   266   9.4
日本ライフライン <7575>  7.0  2709  27.8
シークス <7613>      4.6  2412  15.4
トランザクション <7818>  15.3   965  26.2
KIMOTO <7908>    50.3   281  18.8
天馬 <7958>        10.0  1994  18.5
ケーヨー <8168>      22.4   533  21.0
ナック <9788>       30.2   952  26.7
※株価は4日終値、単位:%、円、倍

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