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【市況】米中の通商バトルの行く末…~投資の学校(高井ひろえ)

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

こんにちは、フィスコマーケットレポーター高井ひろえの「投資の学校の気になるレポート」です。投資の学校グループの戸松信博先生のコラムについて興味深い記事を見つけましたのでご紹介いたします。

さて、本日ご紹介するコラムでは、戸松先生が『米中の通商バトルの行く末…』という記事で、直近の相場の注目トピックである「米中貿易摩擦」についてご自身の意見を述べています。

まず冒頭で、戸松先生は、米中貿易摩擦の概要について説明しています。『6月15日に米トランプ政権が中国による知的財産権侵害に対抗するとして、中国からの輸入500億ドル分に対して25%の制裁関税を課す』としました。これに対して中国の商務省も直ちに反応し、報復関税をかけると言い、さらにトランプ大統領も追加関税をかけると言います。

次に先週のダウ、中国株がどのように推移したのかを伝えています。米中の通商バトルによりいずれも下げていますが、『中国株のダメージはダウ以上に深刻で、本土A株市場の上海総合指数は3,000ポイントの大台から大きく下に突っ込み、2年来の安値を付けました』と話します。そして、『中国市場で信用取引における買い残高が急減しており、安値に耐えかねた狼狽売りや強制決済が一気に起きている様子で』あり、『強制的な信用売り決済を控えるよう通達を出すなど市場介入をはじめ、かなりうろたえてきている様子もあります』と説明。

ただ、戸松先生は、今後の見通しを次のように述べています。『今回も夏場特有の相場の癖として、貿易戦争をターゲットにした売り投機により、一時的に下がる恐れはあるものの、秋以降には本来の良好なファンダメンタルズに従って立ち直ると楽観しています』とのことです。というのも、『今は交渉のテーブルで様々な強硬策が提示されていますが、最終的に米中が世界経済を失速させ、自国の消費者と企業を混乱させ、その不満が政権へ帰ってくるような選択肢を行使するとは』思わないからだと説明しています。

最後に、戸松先生は、『両国トップの言動、行動には引き続き注意が必要な状況ですので、しっかりとウォッチしていきましょう』と締めくくっています。

直近の日本株市場では、今回お伝えしたような貿易摩擦懸念もあり、輸出株関連株などが手掛けづらい以上、業績堅調な内需・ディフェンシブ系銘柄に資金が向かわざるをえない状況となっています。週後半も小売企業の決算などを手掛かりに内需・ディフェンシブ系銘柄の物色が続きそうです。

なお、上記の記事の詳細コメントは、株式会社ファイナンシャルインテリジェンスが運営している「投資の学校プレミアム」の6月26日付のコラムである『米中の通商バトルの行く末…』にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

高井ひろえの「気になるレポート」は各種レポートを高井ひろえの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合がありますので、ご留意くださいませ。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ

《HT》

 提供:フィスコ

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