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【特集】“大幅安のち小幅高”は反転の兆し? リード役「優良銘柄」リストアップ <株探トップ特集>

26日の日経平均は大幅安で始まったものの、その後は買い戻しが先行し小幅高で終了。全体相場の切り返し局面でリード役が期待される銘柄を探った。

―日経平均売り先行も買い戻し、曇天相場終了で期待の好取組・好業績株は―

 26日の東京株式市場は、米中貿易摩擦激化への警戒感から、前日の米株式市場でNYダウ平均株価が大幅安となった流れを引き継いで、輸出関連の主力銘柄を中心に売り先行のスタートとなった。ただ、後場に入って外国為替市場で円高・ドル安進行が一服状態となったことなどから、下落幅を縮小する展開なり、大引けの日経平均株価は小幅ながら前日比でプラス圏に浮上した。そこで今回は、全体相場の切り返し局面でリード役が期待される、好取組・好業績予想の優良株に注目した。

●協和エクシオ、首都圏の再開発などを背景に大型電気設備工事が増加

 協和エクシオ <1951> は5月9日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高3350億円(前期比7.1%増)、経常利益281億円(同6.2%増)、純利益188億円(同4.5%増)と増収増益を見込む。さらに、年間配当を前期比14円増の64円とする。今期は、首都圏での再開発活発化などを背景に大型電気設備工事や、700メガヘルツ周波数帯テレビ受信対策工事、防災行政無線整備工事、さらに無電柱化工事などの需要拡大が見込まれる。中期的にはIoT5Gに関連したシステムソリューション事業の伸長も期待される。また、同社が、日本電通 <1931> [東証2]、シーキューブ <1936> [名証]、西部電気工業 <1937> の3社を株式交換で10月1日に完全子会社化することも好材料視されている。

●宝HLD、清酒を中心に各カテゴリーの売上高拡大へ

 宝ホールディングス <2531> は5月11日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高2820億円(前期比5.2%増)、経常利益179億円(同11.3%増)、最終利益96億円(同13.0%減)を見込んでいる。宝酒造部門では、清酒を中心に各カテゴリーの売上高を拡大するとともに利益率を向上させ、国内の酒類・調味料市場で和酒ナンバーワンメーカーとしてのポジションの確立を目指す。宝酒造インターナショナルグループ部門では、日本食材卸網の拡充により事業規模を飛躍的に拡大し、世界の和酒・和食市場でのリーディングカンパニーに向けて地歩を固める。タカラバイオグループ部門では、「バイオ産業支援」、「遺伝子医療」、「医食品バイオ」の各事業部門戦略の推進とこれを支える経営基盤を強化し、飛躍的な成長を目指す。

●カシオ、時計事業で新ジャンル製品投入やインターネット販売を増強

 カシオ計算機 <6952> は5月9日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高3400億円(前期比8.0%増)、経常利益330億円(同14.9%増)、最終利益230億円(同17.6%増)を見込んでいる。時計事業では、「G-SHOCK」のラインアップ拡充、新ジャンル製品の投入、インターネット販売の増強などによりさらなる事業拡大と高収益性を維持する。教育事業では、関数電卓の学校販売拡大、英語学習専用機の法人向け販売強化などにより、事業拡大と高収益性の維持を図る。システム事業では、強いハードとソリューションビジネス強化により、本格的な収益貢献と成長軌道を確立する。新規事業では、リスト端末の大幅強化と2.5Dプリントシステムの導入加速などにより、事業拡大と収益貢献を目指す。

●ヤマハ、楽器事業が先進国での回復基調に加え中国市場でも高成長

 ヤマハ <7951> は5月1日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高4420億円(前期比2.1%増)、経常利益550億円(同11.7%増)、最終利益400億円(同26.4%減)を見込んでいる。電子楽器新製品の市場浸透の進捗で、主力の楽器事業が先進国で回復基調にあるほか、中国市場での高成長も続く見通し。また、FA機器や自動車内装部品の販売も伸長する見込みだ。さらに、車載通話モジュールなどの伸長で電子デバイスは2ケタ成長を予想している。

●文化シヤッター、新規連結子会社の売上高増加などが寄与し増収へ

 文化シヤッター <5930> は5月15日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高1740億円(前期比11.9%増)、経常利益95億円(同23.7%増)、最終利益58億円(同81.5%増)を見込んでいる。今期は、新規連結子会社のBX BUNKA AUSTRALIAおよびBXルーテスの売上高増加、販売数量の増加、サービス事業、リフォーム・リニューアル事業などでトータル前期比184億8500万円の増収を見込む。また、増益要因としては販売価格上昇や販売数量の増加などがある。

●福山通運、運賃改定や営業拠点の拡充・整備が寄与し売上高が伸長

 福山通運 <9075> が5月9日発表した19年3月期通期連結業績予想で、売上高2765億円(前期比3.2%増)、経常利益183億円(同13.5%増)、純利益122億円(同14.6%増)を見込んでいる。国内の貨物輸送量に大きな伸びは見込めないものの、運賃改定や営業拠点の拡充・整備が寄与し、売上高が伸長する見通し。また人件費、外注費などのコスト増加を見込むが、生産性向上などが奏功し利益を押し上げる。


◆主な好取組・好業績予想の優良銘柄◆
             経常   信用
銘柄 <コード>       増益率  倍率    株価  PER
協和エクシオ <1951>     6.2  0.57    2951  14.9
山パン <2212>       15.1  0.12    2788  30.3
カカクコム <2371>      9.9  0.55    2463  30.2
博報堂DY <2433>     23.4  0.38    1771  15.8
宝HLD <2531>      11.3  0.16    1481  30.8
すかいらーく <3197>     1.9  0.38    1673  19.2
三菱総研 <3636>       2.3  0.12    4710  19.6
花王 <4452>         5.2  0.39    8452  27.1
参天製薬 <4536>       5.2  0.58    1929  25.8
文化シヤッター <5930>   23.7  0.18    931  11.5
カシオ <6952>       14.9  0.83    1796  19.2
シマノ <7309>       17.5  0.29  1万6090  32.4
ヤマハ <7951>       11.7  0.13    5730  26.1
東京海上 <8766>      30.5  0.87    5335  12.1
住友不 <8830>        4.4  0.60    4200  15.3
京王 <9008>         5.8  0.05    5510  26.2
福山通運 <9075>      13.5  0.23    5720  23.9
日通 <9062>         8.9  0.35    8220  17.5
ヤマトHD <9064>     60.7  0.35    3280  35.9
カプコン <9697>       8.2  0.96    2564  23.4

※株価は26日終値、単位:%、倍、円

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