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【市況】25日の米国市場ダイジェスト:NYダウは328ドル安、米中貿易摩擦への懸念が強まる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは328ドル安、米中貿易摩擦への懸念が強まる

米国株式相場は下落。ダウ平均は328.09ドル安の24252.80、ナスダックは160.81ポイント安の7532.01で取引を終了した。トランプ政権が中国によるハイテクなど重要産業分野への対米投資制限を検討していることが報じられ、貿易摩擦への警戒感からアジア・欧州株が概ね全面安となり、米国株も終日大幅下落となった。セクター別では、公益事業や食品・生活必需品小売が上昇する一方で半導体・半導体製造装置や消費者・サービスが下落した。

中国からの投資減少を予想し、半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が下落。クルーズ客船運航のカーニバル・コーポレーション(CCL)は、通期見通しを引き下げ軟調推移、同業のロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)やノルウェ?・クルーズ・ライン・ホールディングス(NCLH)も売られた。オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(HOG)は、EU(欧州連合)の報復関税で1台あたりのコストが2200ドル上昇するとの見通しを示し、業績懸念から下落した。

米最高裁は、クレジットカードのアメリカンエキスプレス(AXP)が同社加盟店に対して、手数料の低い他社のカードでの決済を顧客に勧めることを禁じた行為は、競争の阻害には当たらないとの判決を下した。アメックスは、他社より割高な手数料を課す事業モデルの継続が可能となる。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:

25日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円37銭まで下落したのち、110円04銭まで反発し、109円75銭で引けた。

朝方は、米国のトランプ政権が中国のみならず技術を盗用しようとする諸国に対し、重要な技術を持つ米企業に対する投資や輸出を制限する計画だと報じられたため、貿易摩擦深刻化への警戒感からドル売りやリスク回避の円買いが加速。その後、ナバロ国家通商会議(NTC)委員長が報道を否定、投資制限の計画はないとすると、円の売戻しに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1671ドルまで下落後、1.1713ドルまで上昇し、1.1702ドルで引けた。ドイツのIfo企業景況指数が予想に一致し安心感が広がりユーロの買戻しが優勢となった。ユーロ・円は、127円86銭から128円84銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3256ドルから1.3290ドルへ上昇した。ドル・スイスは、0.9886フランから0.9856フランまで下落した。


■NY原油:反落で68.08ドル、米国株安を嫌気した売りが入る

NY原油先物8月限は反落(NYMEX原油8月限終値:68.08 ↓0.50)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比-0.50ドルの68.08ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時67.78ドルまで売られた。米国株安を嫌気したポジション調整的な売りが増えたことで原油先物は伸び悩んだ。ただ、原油供給量の増加は当面限定的との見方が多く、68ドル以下では押し目買いの興味が確認されている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.48ドル -0.51ドル(-1.76%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.93ドル -0.96ドル(-1.96%)
ゴールドマン・サックス(GS)221.54ドル -4.48ドル(-1.98%)
インテル(INTC) 50.71ドル -1.79ドル(-3.41%)
アップル(AAPL) 182.17ドル -2.75ドル(-1.49%)
アルファベット(GOOG) 1124.81ドル -30.67ドル(-2.65%)
フェイスブック(FB) 196.35ドル -5.39ドル(-2.67%)
キャタピラー(CAT) 136.58ドル -3.36ドル(-2.40%)
アルコア(AA) 44.26ドル -1.30ドル(-2.85%)
ウォルマート(WMT) 86.47ドル +1.65ドル(+1.95%)
スプリント(S) 5.32ドル -0.18ドル(-3.27%)

《HT》

 提供:フィスコ

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