【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):じげん、マネックス、ソフトバンク
マネックスG <日足> 「株探」多機能チャートより
20日、エフティグループ <2763> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の1.74%にあたる58万株(金額で8億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月22日から9月30日まで。
■スター・マイカ <3230> 2,532円 +204 円 (+8.8%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
スター・マイカ<3230>は大幅高。同社はきょう午前11時ごろに、18年11月期第2四半期累計(17年12月~18年5月)の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しを、従来の23億400万円から29億8100万円(前年同期比31.2%増)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高予想も151億8500万円から175億5400万円(同42.6%増)に増額修正。基幹事業であるリノベマンション事業の収益力を強化したほか、インベストメント事業では根強いニーズを捉えた保有物件の一部売却を通じて収益機会を拡大したことなどが寄与した。
■じげん <3679> 869円 +68 円 (+8.5%) 本日終値
20日、東証がじげん <3679> [東証M]を27日付で市場1部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。
■フィックスターズ <3687> 1,662円 +91 円 (+5.8%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
フィックスターズ<3687>が続伸。金融機関や半導体メーカー向けなどを中心に顧客のシステムを高速化させるソフトを開発しており、業績は好調。18年9月期は営業利益段階で前期比2割増の10億円を見込む。また、世界初の量子コンピューター商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携していることで、同分野での成長期待が大きい。富士通<6702>のデジタルアニーラに続き、量子コンピューターに匹敵する日立製作所<6501>のCMOS半導体コンピューターも始動するなど、日本でも着実に量子コンピューター飛躍の舞台は整ってきており、同社株への見直し買いが想定される場面にある。
■マネックスグループ <8698> 662円 +36 円 (+5.8%) 本日終値
マネックスグループ<8698>は大商いで3日続伸。仮想通貨交換業者の「コインチェック」を買収し、仮想通貨分野に積極参入したことが注目されている。直近、業界団体「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」が取引や内部管理の透明性向上などを目的に自主規制ルール案をまとめている。また、金融庁が改正資金決済法に基づく業務改善命令を相次いで発令するなかで、財務基盤の強い業者を除き淘汰が進むとの思惑が、同社にとって逆に追い風となっている。
■ソラスト <6197> 3,795円 +195 円 (+5.4%) 本日終値
ソラスト<6197>が大幅高で上場来高値を更新。同社は20日取引終了後に、5月の介護サービス利用状況を発表。訪問介護サービス利用者数は7093人(前年同月比13.4%増)、デイサービス利用者数は7852人(同75.5%増)となっており、これが評価材料となったようだ。なお、同時に公表した入居率は、グループホームが98.3%(前年同月は97.9%)、有料老人ホームが95.2%(同99.1%)、サービス付き高齢者向け住宅は96.8%(同92.7%)となっている。
■図研 <6947> 1,877円 +90 円 (+5.0%) 本日終値
図研<6947>は上値指向鮮明。18年3月期の決算発表を受け5月8日にマドを開けて買われた後、1700円~1800円のゾーンでボックス圏推移にあったが、目先その上限をブレークしてきた。プリント基板用CAD/CAMで国内トップシェアを誇り、IoT関連のシステム開発需要増加で受注環境は絶好調、19年3月期は本業のもうけを示す営業利益が前期比24%増の25億円を計画するなど高成長が続く。信用取組も売り残、買い残ともに枯れた状態で需給関係も良好。
■昭和電工 <4004> 4,725円 +225 円 (+5.0%) 本日終値
昭和電工 <4004> が6日ぶりに反発、大幅高に買われた。日本経済新聞が21日付で「中国の環境規制がもたらす特需が素材業界で生まれている。石炭離れで大気汚染を改善させたい当局の規制で、製鉄用部材やプラスチックの価格が急騰。関連する日本メーカーの業績が伸びている」と報じたことが刺激材料となったようだ。記事で紹介された同社、東海カーボン <5301> のほか、日本カーボン <5302> 、SECカーボン <5304> [東証2]といった黒鉛電極メーカーが軒並み高に買われた。黒鉛電極の需要増加と価格上昇を追い風に、いずれも今期経常利益は大幅増益で過去最高益を見込んでいる。
■ソフトバンクグループ <9984> 8,641円 +382 円 (+4.6%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が300円を超える上昇で8600円台を回復。前日に続き日経平均株価は戻り足を強め、前々日にトランプ米大統領の追加関税に関するコメントで急落した分の下げ幅を、2日間で完全に取り返した格好となっている。ソフトバンクについては政府が新たにまとめた骨太の方針で人工知能(AI)分野の活用による生産革命が意識されるなか、同分野への投資主体として注目されているが、市場では「海外ヘッジファンド筋の先物を絡めた買い戻しが、日経平均寄与度の高い値がさ株を押し上げており、同社はその象徴株」(ネット証券大手アナリスト)という。なお、きょうはファーストリテイリング<9983>も買われた。「NT倍率が記録的に高い水準にあり、日経平均偏重型の戻り相場であることを示唆している」(同)とも指摘されている。
■ベネフィット・ワン <2412> 3,230円 +120 円 (+3.9%) 本日終値
ベネフィット・ワン<2412>が続伸。今月13日に3330円で上場来高値を形成した後、調整局面に入ったが、前日に安値3000円で下ヒゲ陽線をつけてリバウンドに転じ、きょうは25日移動平均線をサポートラインに上値を伸ばしてきた。今回政府がまとめた骨太の方針では「働き方改革」も重要項目に挙げられ、そのなか、福利厚生代行サービスを提供する同社は関連有力株に位置づけられている。19年3月期営業利益は前期比21%増の75億円を見込むなど好調で、最高値奪回をにらむ展開に。
株探ニュース