【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ラック、キーエンス、積水ハウス
ラック <日足> 「株探」多機能チャートより
ラック<3857>が4日続伸。この日の午前中、ASEAN地域における日系企業のサイバーセキュリティー対策支援の起点として「シンガポール支店」を開設し、7月1日から営業を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では中期経営計画の施策の一つとして、海外市場の開拓に取り組むことを掲げているが、今回のシンガポール支店設立はその一環。設立後、同支店ではASEAN地域で成長を目指す日系企業の要望に迅速に対応するとしている。
■キーエンス <6861> 67,150円 +380 円 (+0.6%) 本日終値
キーエンス<6861>が一時1000円を超える上昇をみせたほか、ファナック<6954>などもしっかりした動きをみせた。きょう寄り前に発表された4月の機械受注が市場コンセンサスの前月比2.5%増を大幅に上回る10.1%増と2ケタ伸長をみせたことが株価の刺激材料となった。企業のFA投資需要は旺盛であり、好調な収益環境を好感する買いが優勢。もっとも、外国為替市場では1ドル=109円台前半の推移とやや円高傾向にあり、他の機械株や建設株などへの物色の広がりは限定的となっている。
■福井銀行 <8362> 2,415円 +12 円 (+0.5%) 本日終値
福井銀行 <8362> が3日続伸。8日大引け後、株主優待制度を新設すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。毎年3月末時点で300株以上を保有する株主を対象に、保有株数1000株未満で3000円相当の福井県特産品、保有株数1000株以上で5000円相当の福井県特産品を贈呈する。なお、初回の対象は18年9月末時点で300株以上を保有する株主となる。
■鳥貴族 <3193> 2,772円 +13 円 (+0.5%) 本日終値
鳥貴族<3193>は3日ぶりに反発。前週末8日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年8月~18年4月)単独決算が、売上高252億900万円(前年同期比18.0%増)、営業利益14億7300万円(同49.6%増)、純利益9億1100万円(同37.8%増)と5割近い営業増益となったことが好感された。関東地方における記録的な長雨や昨年10月に2週続けて週末に台風が上陸したこと、さらに今年1月の関東地方の豪雪や価格改定などの影響を受けて、既存店売上高は前年同期比1.6%減となった。ただ、直営店52店舗を含め62店舗の新規出店を行ったことが牽引役となり、大幅な増収増益となった。なお、18年7月期業績予想は、売上高369億3900万円(前期比25.9%増)、営業利益23億6300万円(同62.2%増)、純利益13億3900万円(同38.4%増)の従来見通しを据え置いている。
■積水ハウス <1928> 1,865円 -140 円 (-7.0%) 本日終値 東証1部 下落率4位
積水ハウス<1928>は大幅続落。8日取引終了後発表した19年1月期第1四半期(2~4月)連結業績が、売上高4599億4700万円(前年同期比4.4%増)、営業利益311億3000万円(同7.2%減)、純利益223億6900万円(同12.9%減)で営業減益となったことが嫌気された。管理室数の増加に加え高水準の入居率を維持した不動産フィー事業や、物件売却が順調に進んだマンション事業などの売り上げが伸長し増収となった。ただ、受注減少の影響を受けた戸建住宅事業と賃貸住宅事業が減益となり全体の利益を押し下げた。なお、通期業績予想は売上高2兆1850億円(前期比1.2%増)、営業利益2000億円(同2.3%増)、純利益1360億円(同2.1%増)の従来見通しを据え置いた。
■HEROZ <4382> 20,520円 -1,440 円 (-6.6%) 本日終値
HEROZ<4382>は大幅反落。8日取引終了後発表した19年4月期単独業績予想は、売上高13億円(前期比12.6%増)、営業利益4億円(同12.9%増)、純利益2億8000万円(同13.3%増)と2ケタ営業増益を見込むが、サプライズはないとして好材料視する動きは限定的となった。AI(BtoC)サービスの「将棋ウォーズ」が安定的な収益基盤となっていることに加え、AI(BtoB)サービスの「HEROZ Kishin」の拡販速度が上がっていることが業績を牽引する見通し。なお、配当は無配を継続する。なお、18年4月期単独決算は、売上高11億5500万円(前の期比31.6%増)、営業利益3億5400万円(同4.0倍)、純利益2億4700万円(同2.6倍)だった。
■リミックスポイント <3825> 1,284円 -66 円 (-4.9%) 本日終値
リミックスポイント<3825>やGMOインターネット<9449>といった仮想通貨関連株が安い。韓国の仮想通貨交換所「コインレイル」がハッキング被害にあったことが明らかになっており、これを受けビットコイン価格が下落したことが嫌気された。ビットフライヤーによると11日未明に一時1ビットコイン=73万1000円台と4月中旬以来の水準に値を下げた。
■東京ドーム <9681> 1,010円 -48 円 (-4.5%) 本日終値
東京ドーム<9681>が4日ぶりに反落。8日取引終了後発表した19年1月期第1四半期(2~4月)連結業績が、売上高190億6100万円(前年同期比0.9%増)、営業利益19億7500万円(同8.6%減)、純利益15億2900万円(同37.4%減)で営業減益となったことが嫌気された。東京ドームシティに昨年4月オープンした「Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)」が期を通して稼動したことや物販の好調などにより増収となった。ただ、原価率が上昇したことが利益を圧迫した。なお、通期業績予想は売上高838億円(前期比0.1%増)、営業利益101億円(同11.3%減)、純利益60億円(同26.1%減)の従来見通しを据え置いた。
■バルクホールディングス <2467> 1,074円 +150 円 (+16.2%) ストップ高 本日終値
バルクホールディングス<2467>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は8日、ビーオービー(東京都千代田区)とサイバーキュリティー分野で業務提携したと発表。ビーオービーは、人工知能(AI)を活用したサイバー攻撃からの防御、内部情報漏洩を自動的に防ぐ仕組み、高い匿名性と防御力を持った独自のブロックチェーンといった3つの技術を包括的に組み合わせ、企業や公共機関に高度なセキュリティーソリューション「ジュピターセキュリティ」を提供するため、プロジェクトを立ち上げ、各界の有識者と共同で推進している企業。両社は、サイバーセキュリティー分野でのサービス提供や製品開発・販売で協業するほか、経営資源の相互活用による新規事業などを行うとしている。
●ストップ高銘柄
サムライJP <4764> 600円 +100 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値
ビート <9399> 663円 +100 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
アール・エス・シー <4664> 1,060円 +150 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
メディアシーク <4824> 732円 -150 円 (-17.0%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース