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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

資生堂 <日足> 「株探」多機能チャートより

■資生堂 <4911>  9,177円 (+490円、+5.6%)

 資生堂 <4911> が続急伸し、上場来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付で同社の投資判断を「Neutral(中立)→Buy(買い)」に引き上げ、目標株価を7700円→1万0800円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、エクイティストーリーを「中国人の需要増加に対する、供給体制強化の取組みが成功」から「成長戦略に向けた3C(Customer、Competition、Company)改革の成果と日本化粧品需要増が中長期業績を牽引」に変更すると報告。20年東京オリンピックをきっかけに、中国人以外の来日外国人も増加し、日本の化粧品需要が拡大すると予想している。

■大平金 <5541>  4,100円 (+170円、+4.3%)

 大平洋金属 <5541> が6日続伸、年初来高値を更新した。足もとでニッケル価格が上昇。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル3ヵ月物が6日、一時1トン当たり1万5800ドル台に上昇。ニッケル価格は年初から2割強上昇しており、同社の業績押し上げ要因になることが期待されている。

■住友鉱 <5713>  4,710円 (+179円、+4.0%)

 住友金属鉱山 <5713> やDOWAホールディングス <5714> 、三菱マテリアル <5711> など 非鉄株が軒並み高。ロンドン金属取引所(LME)の銅相場は6日に前日比121ドル高の1トン=7220ドルに上昇。今年2月中旬以来、3ヵ月半ぶりの水準に上昇した。足もとの米国や中国の経済指標は堅調なほか、世界最大の銅鉱山であるチリのエスコンディダで労使交渉が始まり、ストライキに発展する可能性も指摘されるなか、銅価格は上昇基調にある。ニッケルや亜鉛価格も上昇しており、非鉄株には見直し買いが流入した。

■DACHD <6534>  2,825円 (+88円、+3.2%)

 D.A.コンソーシアムホールディングス <6534> [東証2]が続伸し上場来高値を更新。SMBC日興証券が6日付けで目標株価を3040円から3500円へと引き上げたことが好感された。なお、投資評価は「1」を継続した。同証券では、パートナービジネスにおける博報堂DYホールディングス <2433> グループ以外の顧客向け売上高の成長性が従来想定より大きいと判断したことなどから、19年3月期の営業利益予想を従来比2.2倍の232億円(会社予想100億円)へ、20年3月期を同10.1%増の129億円へ、21年3月期を同9.2%増の153億円へ、22年3月期を同18.2%増の184億円へと引き上げたほか、23年3月期は218億円と予想した。なお、19年3月期の営業利益予想にはメルカリ <4385> [東証M]株売却の影響が織り込まれている。

■マクドナルド <2702>  5,590円 (+170円、+3.1%)

 日本マクドナルドホールディングス <2702> [JQ]が大幅反発。6日の取引終了後に発表した5月度の月次動向で、既存店売上高が前年同月比9.6%増と30ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。顧客からの人気投票で次のレギュラーメニューとなるバーガーを決定するキャンペーンの実施や、「世界一のバリスタ」井崎英典氏が完全監修し「プレミアムローストアイスコーヒー」をリニューアルしたこと、さらに「マックシェイク森永ミルクキャラメル」を約2年振りに販売したことなどが奏功したという。

■ジーエヌアイ <2160>  465円 (+11円、+2.4%)

 ジーエヌアイグループ <2160> [東証M]が反発。6日の取引終了後、中国子会社が「アイスーリュイ」について、結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)の一種類である皮膚筋炎を適応症とした第3相臨床試験を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。CTD-ILDは、結合組織疾患(CTD)を持つ患者の肺が、炎症および線維症、またはいずれか一方の症状を引き起こす状態のこと。現在、承認された治療法がないため、アイスーリュイが治療薬として承認された場合には、市場拡大に寄与すると期待されている。さらに、アイスーリュイに関しては、CTD-ILDの別の種類である強皮症を適応症とした第3相臨床試験も計画しているという。

■富士電機 <6504>  835円 (+17円、+2.1%)

 富士電機 <6504> が続伸。水戸証券は6日、同社株のレーティング「B+」を継続するとともに、目標株価は850円から1000円に引き上げた。18年3月期の連結営業利益は前期比25%増の559億6200万円だった。ファクトリーオートメーション(FA)やインバータ、それにパワー半導体などが好調に推移した。19年3月期の同利益は前期比11%増の620億円(会社予想は585億円)を見込む。依然、FAやインバータ事業が業績の拡大を牽引することを予想している。

■日ケミコン <6997>  4,285円 (+75円、+1.8%)

 アルミ電解コンデンサー最大手の日本ケミコン <6997> が反発。世界最大級の資産運用会社である米ブラックロック・ジャパンが6日付で財務省に大量保有報告書(5%ルール報告書)を提出した。報告書によると、ブラックロックと共同保有者の同社株式保有比率は5.67%となり、新たに5%を超えたことがわかった。これを受け、需給思惑などから買いが先行したようだ。

■TKC <9746>  4,465円 (+70円、+1.6%)

 TKC <9746> が3日ぶりに反発。同社は7日、農業法人および個人事業者向け財務会計システムの開発に着手したことを明らかにした。この「農業用自計化システム」(仮称)は、経営者の意思決定を支援する業務管理ツールとして25万5000社以上で利用されている戦略財務情報システム「FX2」と「FX2個人事業者用」と同等の機能を搭載する予定。提供時期は今年10月を計画し、21年9月末までに5000件の導入目標を掲げている。

■ユニシス <8056>  2,680円 (+41円、+1.6%)

 日本ユニシス <8056> が反発。同社は7日、グループのキャナルグローブがインドネシアのIndivara(インディバラ)グループと連携し、同国で流通小売ビジネスプラットフォーム事業を共同で開始すると発表した。この事業は、約250万店舗あるIT化が進んでいないインドネシアの小規模小売店に、インディバラグループが展開するeコマースやスマートフォン用POSアプリケーションと、日本ユニシスのEPRソリューションの卸売り機能を組み合わせた流通小売りビジネスプラットフォームを提供。これにより流通の効率化を実現するとしている。

■三菱UFJ <8306>  682.3円 (+9.4円、+1.4%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が3日ぶりに反発。6日の米国株市場ではNYダウが大幅反発し約3ヵ月ぶりの高値を回復したが、そのなか相場を牽引したのはJPモルガンやシティグループ、ゴールドマン・サックスなどの大手金融株だった。米10年債利回りが上昇基調を強め2.97%台に上昇、利ザヤ改善期待が株価上昇の原動力となっている。東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で、米国事業を展開する三菱UFJをはじめメガバンク保険株に投資資金が誘導されている。

■野村 <8604>  581.8円 (+8円、+1.4%)

 野村ホールディングス <8604> 、大和証券グループ本社 <8601> など大手をはじめ証券株が軒並み上昇。全体相場は今週に入り急速な戻り局面に突入、日経平均は前週末と比較して7日の高値まで670円以上の上昇をみせている。今週は下値リスクも意識されていたなか、にわかにリスクオン相場に傾いたことで、投資家の市場回帰でメリットを享受する証券セクターに物色資金が流れ込んだ。

■Mラインズ <3901>  2,510円 (+30円、+1.2%)

 マークラインズ <3901> [東証2]が5日続伸、連日で上場来高値を更新した。同社は1日、8日付で東証1部に指定されることになったと発表、翌日の株価は10%を超える大幅高に買われた。7日は、レオス・キャピタルワークスが6日付で財務省に大量保有報告書(5%ルール報告書)で同社株式の取得が判明したことが刺激材料となった。提出した報告書によると、レオスの同社株式保有比率は5.09%となり、新たに5%を超えたことがわかった。これを受け、需給思惑などから買いが先行したようだ。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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