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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「話題株、妙味株」

株式評論家 富田隆弥

◆今回は個別株をいくつか触れておこう。日本は大型連休を迎えるので、日経平均株価など相場に関しては次週(5月5日配信予定)で触れることにする。ただ、4月27日に日銀金融政策決定会合と南北首脳会談が、5月に入ると1日にアップルの決算発表、2日にFOMC、4日に米雇用統計と注目イベントが続くことから、5月上旬にかけて相場は乱高下することも覚悟しておきたい。

◆気になるのは20日に新規上場したHEROZ <4382> [東証M]の値動きで、ひど過ぎる。上場3日目の24日に公開価格(4500円)の10.9倍となる4万9000円で初値をつけて話題になったが、引けはその日から連続ストップ安となり、直近26日は2万8530円まで下落。これほど一般投資家を愚弄するものはなく、開いた口がふさがらない。IPOで潤っているのはごく一部に限られ、いずれシッペ返しが市場に降り注ぐことが危惧される。

◆一方、需給相場に突入しているのはマネックスグループ <8698> 。26日にストップ高の670円となり、チャートは二段上げに入ってきた。コインチェック買収をキッカケに動きだした相場だが、その要因を離れていまや取組相場となっている。もちろん、ここから乱高下するだろうが、値動きの良さで目が離せない。

◆さて注目株だが、一つめはタムラ製作所 <6768> (26日終値834円)」。電子部品が好調なほか、パワー半導体素子を子会社で手掛けている。株価は1月高値923円のあと800円前後でもみ合いを煮詰めており、二段上げへ動きだすタイミングが迫っているように思われる。

◆二つめはIIJ <3774> (26日終値2082円)。デジタル通貨決済サービスの子会社を設立したほか、格安スマホの販売を郵便局で始めた。株価は1月高値2620円から調整3カ月を経て2010円処で値を固めている。

◆三つめは日本板硝子 <5202> (26日終値892円)。世界最薄の透明導電膜付きガラスを開発したほか、今19年3月期の収益回復が想定される。チャートは800円台で値固め十分だけに、5月11日予定の決算発表が楽しみだ。

◆穴株としては、ナイトタイムエコノミー関連のKeyHolder <4712> [JQ](26日終値113円)、ブロックチェーン関連のカイカ <2315> [JQ](26日終値65円)などの低位株に待ち伏せ妙味があろう。また、下落一途ながら3年前の高値2395円から半値八掛二割引き水準にきている楽天 <4755> (26日終値772円)がここから買い下がり妙味となろう。

◆いずれにせよ安値圏銘柄に種まくことが好結果に結びつこう。

(4月26日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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