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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):タカラレーベ、RPA、Vテク

タカラレーベ <日足> 「株探」多機能チャートより
■宮越ホールディングス <6620>  1,024円  +150 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 宮越ホールディングス<6620>は連日の急騰劇。150円高の1024円と前日に続きストップ高に買われた。同社株は昨年10月下旬に急騰、993円で天井を打ち調整局面入りとなったが、2月に急動意し4ケタ大台乗せを達成した経緯がある。その後は急反落したものの「700円ライン攻防が意識されているもようで、16日に瞬間700円を割り込んだところがトレンド反転のポイントとなった」(市場関係者)との見方。時価は2014年8月以来、3年8カ月ぶりの高値圏に浮上。同社は電気事業から撤退して深セン市を中心に中国での不動産開発に注力しているが、習近平氏への権力集中が明確となるなか、現中国政権と太いパイプを持つ同社株の業容拡大への思惑が募っているもようだ。

■タカラレーベン <8897>  476円  +38 円 (+8.7%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 タカラレーベン<8897>が商いを伴い急伸。23日の取引終了後、集計中の18年3月期連結業績について、売上高が従来予想の1100億円から1108億円(前の期比7.0%増)へ、営業利益が105億5000万円から125億円(同20.8%増)へ、純利益が63億円から73億円(同19.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが集中した。主力の新築分譲マンション事業で、引き渡し計画1600戸に対して1619戸の引き渡しを行ったことに加えて、売上原価の削減により粗利益率が大きく改善したことが寄与した。また、発電事業でメガソーラー発電施設を追加で売却したことや、広告宣伝費などの販管費の削減が進んだことも貢献した。なお、業績の上振れに伴い、従来10円を予定していた期末配当を1円増額して11円にするとあわせて発表した。年間配当は16円となり、前の期の15円に対しては1円の増配となる。

■RPAホールディングス <6572>  17,500円  +1,200 円 (+7.4%)  本日終値
 RPAホールディングス<6572>が急反発。HEROZ<4382>が公開価格のほぼ11倍で初値をつける人気となったが、その間に一連のAI関連株は水準を切り下げるものも多かった。同社株もここ売り圧力に押されていたが、AIを活用した成長力の高さにマーケットの評価は高い。ロボットアウトソーシング事業が好調で業績を牽引、18年2月期営業利益は前の期比2.8倍の4億6500万円と急変貌、19年2月期も前期比41%増益の6億5800万円と高成長が続く見通し。きょうは売り玉が一巡したところで改めて買い直される展開となった。

■ブイ・テクノロジー <7717>  30,300円  +1,450 円 (+5.0%)  本日終値
 ブイ・テクノロジー<7717>が大幅高で4連騰、今月4日以来となる3万円大台を回復したほか、平田機工<6258>、アルバック<6728>、タツモ<6266>、出光興産<5019>など有機EL関連株の一角に買いが集まった。有機EL関連株は米アップルのiPhoneX(テン)の販売不振などが伝わるなか需要減退の思惑で下値リスクが意識されていたが、ここにきて売り物が枯れてきた。市場では「これまでは米アップル関連の切り口で仕掛け的な売りも観測されていた。しかし、中国メーカーなどでは有機ELなど設備投資の動きが引き続き高水準であることや、足もとの円安を受けて買い戻しを急ぐ動きが反映されている」(国内証券)との見方も出ている。Vテクは今月下旬にブラックロック・ジャパンなど有力ファンドの大量保有なども開示されており、短期資金の相乗りの動きも株高を後押ししている。

■CKサンエツ <5757>  6,560円  +290 円 (+4.6%)  本日終値
 黄銅棒・黄銅線の国内トップメーカーであるCKサンエツ<5757>は後場一段高。同社は2月14日、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を810億円から820億円(前の期比20.4%増)へ、経常利益を45億円から53億円(同33.3%増)へ、最終利益を28億5000万円から33億5000万円(同36.2%増)へそれぞれ増額した。主要原材料である銅市況の引き続く上昇が寄与している。19年3月期も、伸銅品の需要拡大と銅価格の堅調な推移が見込めることから、高い利益水準の維持が予想される。

■シャープ <6753>  3,445円  +100 円 (+3.0%)  本日終値
 シャープ<6753>が反発。きょう付の日本経済新聞で「2018年3月期の連結営業利益は950億円前後と前の期に比べ5割ほど増えたようだ」と報じられており、会社側の従来予想930億円を上回ったとの観測が好材料視された。記事によると、タブレット端末向けや液晶テレビ向けにディスプレー事業が伸長したほか、コスト削減も寄与したという。なお、決算発表は4月26日を予定している。

■コマツ <6301>  3,899円  +109 円 (+2.9%)  本日終値
 コマツ<6301>が続伸で一時3900円台まで上値を伸ばし、約2カ月ぶりとなる4000円台回復を目前に捉えている。また、日立建機<6305>は5連騰と戻り足を鮮明としており、13週・26週両移動平均線も上回ってきた。米中貿易摩擦の問題も中国の習近平国家主席が柔軟な対応を見せたことで、行き過ぎた投資家の不安心理が後退。直近は為替が円安に振れていることもあってショートポジションを積み上げていたヘッジファンドが買い戻しを急ぎ、急反転相場につながっている。

■GMO-FH <7177>  799円  +21 円 (+2.7%)  本日終値
 GMOフィナンシャルホールディングス<7177>が連日の年初来高値更新となった。23日の取引終了後に発表した18年12月期第1四半期決算が、営業収益83億4600万円、営業利益25億8600万円、純利益17億8100万円となり、前期に決算期を変更していることから前年同期との比較はないものの、会社発表の前年同一期間との比較では、営業収益49.6%増、営業利益98.7%増、純利益97.0%増となったことが好感された。仮想通貨事業を営むGMOコインの株式を追加取得し連結子会社化したが、仮想通貨市場で多くの仮想通貨の価格が下落したため、同事業は赤字を余儀なくされた。ただ、主力の証券・FX事業は国内店頭FXの収益率が向上したことに加えて、店頭デリバティブ取引全般が好調に推移。また、受入手数料や金融収益なども増加し、全体の利益を押し上げた。なお、未定としていた第1四半期末の配当は7円46銭。また、18年12月期通期業績予想は非開示としている。

■日本郵船 <9101>  2,394円  +61 円 (+2.6%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運大手3社が軒並み高と。きょう付の日本経済新聞で「海運大手の業績が急回復する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、郵船の19年3月期連結経常利益は400億円程度と前期推定比で約5割増の見通しとしているほか、川崎汽の経常利益は100億円程度と約3倍に膨らみそうだという。また、商船三井も大幅な増益を見込むとしている。3社はコンテナ船事業を昨年7月に統合し今年4月から運用を開始しており、航路や拠点の統合などが利益向上に貢献するもよう。また、世界的な景気回復を背景に荷動きが活発化しており、こうしたことが業績急回復に寄与する見通しだ。

■コーナン商事 <7516>  2,884円  +72 円 (+2.6%)  本日終値
 コーナン商事<7516>は3日続伸で連日の新値追い。ただPERは9倍台、PBRは0.9倍台と株価指標面では依然として極めて割安な水準にある。同社が4月12日に発表した19年2月期通期の業績予想で、売上高3237億円(前期比2.4%増)、経常利益170億円(同5.1%増)、純利益102億円(同1.7%増)と増収増益を見込んでいる。今期はホームセンターコーナン7店舗およびプロ向け工具、資材を提供するコーナンプロ9店舗を出店する予定。また、魅力あるPB商品の開発を進めることで、既存店の活性化を図り収益力を強化する。さらに、小田急系中堅ホームセンターの「ビーバートザン」買収がフル寄与する。

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