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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

平和堂 <日足> 「株探」多機能チャートより

■平和堂 <8276>  2,405円 (-269円、-10.1%)

 東証1部の下落率5位。平和堂 <8276> が急落。大和証券が10日付で投資判断を「2」から「3」へ、目標株価を2800円から2750円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、業績回復局面にあるが、業績モメンタムは鈍いと指摘。5日に発表した18年2月期業績で営業利益が前期比9.3%減の139億1900万円と会社計画の157億円を下振れし、特に利益寄与の大きい単独業績が苦戦したことを考慮して、19年2月期営業利益予想を154億円から144億円(会社予想142億円)へ、20年2月期を同163億円から150億円へそれぞれ下方修正している。

■Jフロント <3086>  1,642円 (-168円、-9.3%)

 東証1部の下落率7位。J.フロント リテイリング <3086> が4日続急落。10日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想が、売上高4850億円(前期比3.2%増)、営業利益485億円(同2.1%減)、純利益305億円(同7.1%増)と営業減益を見込んでいることが嫌気された。インバウンド需要が引き続き拡大することから増収を見込むものの、大丸心斎橋店の改装や渋谷パルコ再開発への設備投資がかさみ償却負担が膨らむことが利益を圧迫する。営業利益は市場予想の530億円強も下回る見通しだ。なお、18年2月期決算は、売上高4699億1500万円(前の期比3.8%増)、営業利益495億4600万円(同18.7%増)、純利益284億8600万円(同5.3%増)だった。

■久光製薬 <4530>  8,060円 (-480円、-5.6%)

 久光製薬 <4530> が大幅続落。10日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想で、売上高1485億円(前期比0.4%増)、営業利益240億円(同8.9%減)、純利益192億円(同0.4%増)と営業減益を見込むことが嫌気された。薬価引き下げの影響などで医療用医薬品は減収を見込む一方、一般用医薬品は訪日外国人に「サロンパス」シリーズが人気となっていることなどから伸長を見込むほか、米国でも主成分を増やした高機能製品も堅調が見込まれる。ただ、販売促進費や広告費を積み増すことから、営業減益を余儀なくされる見通しだ。なお、年間配当は前期比50銭増の82円50銭を予定している。18年2月期決算は、売上高1478億7000万円(前の期比1.3%増)、営業利益263億4500万円(同0.2%増)、純利益191億1900万円(同6.3%減)だった。

■ドンキHD <7532>  5,790円 (-210円、-3.5%)

 ドンキホーテホールディングス <7532> や花王 <4452> 、ニトリホールディングス <9843> といった好業績内需株が売られた。これまで米中貿易摩擦懸念で自動車や電機といった景気敏感株が買いにくくなるなか、好業績内需株が上昇基調にあった。しかし、「10日の中国・習近平国家主席の講演を契機に、上昇基調を強めてきた好業績内需株を売り景気敏感株を買う動きが強まっている」(アナリスト)という。ただ、この物色対象の交代の流れが続くかは不透明で「シリア情勢の行方などで為替相場がどう動くかが大きなポイントとなる」(同)と見られている。

※11日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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