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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

テーオーシー <日足> 「株探」多機能チャートより

■テーオーシー <8841>  890円 (+57円、+6.8%)

 東証1部の上昇率10位。テーオーシー <8841> が4日ぶり急反発。20日、同社が発行済み株式数の24.11%にあたる3300万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は3月30日。

■Jティッシュ <7774>  1,690円 (+107円、+6.8%)

 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774> [JQG]が3日ぶり急反発、昨年来高値を更新した。同社は22日、再生医療等製品「自家培養表皮ジェイス」の適用拡大に向け、厚生労働省に一部変更承認申請書を提出したと発表。「ジェイス」は2007年に重傷熱傷を適応対象として製造販売承認を取得し、16年には先天性巨大色素性母斑(生まれつき黒褐色のあざが体の広範囲にみられる疾患で、悪性化して皮膚がんになる危険性があるとされている)の治療を目的とした適応追加の承認を取得。さらに今回、表皮水疱症(日常生活のちょっとした刺激や摩擦で、全身の皮膚や粘膜に水ぶくれやただれを繰り返し潰瘍が発生する遺伝性の皮膚難病)の治療を目的とした一部変更承認申請を行った。

■Casa <7196>  1,932円 (+120円、+6.6%)

 Casa <7196> [東証2]が5日ぶり急反発。同社は22日正午に、株主優待制度を導入すると発表しており、これが好感されたようだ。導入の目的は、投資魅力を高め、より多くの投資家に中長期的に株式を保有してもらうことが目的。株主優待制度の内容は、7月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に、一律で1000円分のクオカードを贈呈するとしている。

■シスメックス <6869>  9,600円 (+480円、+5.3%)

 シスメックス <6869> が急反発。同社は20日、京都大学および椿本チエイン <6371> 、みらかホールディングス <4544> 傘下のエスアールエル、アスクレップ(東京都豊島区)、島津製作所 <7701> 、富士通 <6702> 、SCREENホールディングス <7735> と、血液や病気の組織の一部といったバイオリソースの活用事業を産学連携で進めると発表。この取り組みでは、京都大学医学部附属病院に設立されたクリニカルバイオリソースセンターによるワンストップバイオリソース事業を実施するとともに、産学連携モデル会社「KBBM」を新たに設立して同事業を推進する。

■小野薬 <4528>  3,327円 (+163円、+5.2%)

 小野薬品工業 <4528> が急反発。東海東京調査センターが20日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を3170円から3870円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社の抗がん剤「オプジーボ」の薬価は4月からの薬価改定で23.8%の引き下げとなったが、市場予想を下回ったことから、同センターではポジティブに評価。また、適応症の拡大に加えて併用療法による拡大も見込まれるため、今後は数量ベースで3割超の伸びを見込むとしており、18年3月期の営業利益を会社予想の545億円に対して720億円と見込む。さらに、19年3月期は前期比15.3%増の同830億円を見込んでいる。

■ツガミ <6101>  1,379円 (+59円、+4.5%)

 ツガミ <6101> が5日ぶり大幅反発。同社は22日午前11時30分に、中国の生産子会社が製品用鋳物の供給確保や完成機の生産能力増強を目的とした新会社を設立すると発表した。新会社は3~5月に設立する予定で、6~8月には約33億6000万円を投じて新工場建設をスタートする計画。20年初の生産開始を予定し、生産規模は鋳物生産が年産1万8000トン、完成機組み立てが年1200台になるとしている。

■石油資源 <1662>  2,494円 (+103円、+4.3%)

 石油関連株が軒並み高。石油資源開発 <1662> 、国際石油開発帝石 <1605> 、JXTGホールディングス <5020> 、昭和シェル石油 <5002> などが買われた。21日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物が前日比1.63ドル高の1バレル=65.17ドルに急上昇。2月初旬以来、1ヵ月半ぶりに65ドル台に乗せた。米原油在庫の減少や中東情勢への懸念が原油価格の上昇につながった。米株式市場でエクソン・モービルなどの原油株が上昇するなか、日本の石油関連株も買いが優勢となった。

■アウトソシン <2427>  1,862円 (+77円、+4.3%)

 アウトソーシング <2427> が6日ぶり大幅反発。全体軟調相場が続くなかここ調整色の強い展開にあったが、20日に1800円台を割り込んだところで目先の底値を確認した。製造系および技術系人材派遣を展開し、海外での買収子会社が収益に寄与している。17年12月期は本業のもうけを示す営業利益が前の期比倍増と急拡大したが、18年12月期もそこからさらに2割の伸びで138億円を見込むなどファンダメンタルズ面からの評価余地は大きい。前期に基盤を固め、今期から再び持ち前のM&A戦略に注力する方針にあり、業容拡大への期待が株高を後押しする。

■トリケミカル <4369>  4,900円 (+175円、+3.7%)

 トリケミカル研究所 <4369> が4日ぶり大幅反発。岩井コスモ証券は20日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を5140円から5600円に引き上げた。同社は半導体製造に使われる特殊ガスなど高純度化学薬品を販売。半導体関連の伸びで18年1月期の営業利益は前の期比64%増の15億9800万円と3期連続で最高益を更新。19年1月期からは連結決算となるため前期比の開示はないが、同証券では同利益を19億4000万円(会社計画19億1000万円)、20年1月期は同21億円と予想。同社の化学製品は半導体の高性能化に不可欠であり、今後も高成長が続くとみている。

■住友鉱 <5713>  4,536円 (+108円、+2.4%)

 住友金属鉱山 <5713> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は20日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価は5200円から5700円に引き上げた。ベースメタルの需給は良好で、当面金属市況は高値圏で推移すると予想。電気自動車(EV)向けニッケルも早ければ21年3月期から需給が引き締まるとみている。18年3月期の連結営業利益は前期比39%増の1060億円(会社予想1030億円)を予想。19年3月期の同利益は従来予想の1114億円から1302億円に引き上げている。

■ソニー <6758>  5,239円 (+101円、+2.0%)

 ソニー <6758> が4日ぶり反発。20日に5000円割れ寸前まで売り込まれたが、そこで下ヒゲをつけ、22日はマドを開けて切り返してきた。ドル・円相場は1ドル=105円台に入るなど円高方向に振れているが、「同社株は電機セクターにあってもドル安・円高でデメリットを被る企業ではない点で買い安心感がある」(国内準大手証券)。また、22日は前場に円高と逆方向に連動する形で日経平均株価が上昇しており、市場では期末を目前にして主力株へ年金基金(GPIF)のまとまった買いが入っているとの観測が出ていた。これが、そのシンボルストックともいえる同社株の強さに反映されている。

■ナノキャリア <4571>  751円 (+14円、+1.9%)

 ナノキャリア <4571> [東証M] が7日ぶり反発。20日、同社が18年3月期の最終損益(非連結)を従来予想の48.4億円の赤字→47.8億円の赤字に上方修正。赤字幅が縮小する見通しとなったことが買い材料視された。アキュルナ社とのライセンス契約に伴うライセンス収入や、大手製薬会社との契約締結に伴う契約一時金の発生などで、売上が計画を上回ることが上振れの要因となる。

■アスクル <2678>  3,550円 (+50円、+1.4%)

 アスクル <2678> が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を3500円から4000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。第3四半期まで実績を踏まえて、18年5月期末の無形固定資産の想定を約100億円減額修正したことを受けて、目標株価を引き上げたという。また、18年5月期営業利益予想を47億円から48億円へ、19年5月期を同77億円から78億円へ引き上げ、18年5月期の会社予想営業利益(38億円)は保守的であるとの見方を継続したが、19年5月期の過去最高益更新(=V字回復)は難しいとの見方も変えておらす、投資判断は据え置かれている。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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