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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

セルシード <日足> 「株探」多機能チャートより

■ヴィンクス <3784>  1,460円 (+300円、+25.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ヴィンクス <3784> がストップ高。同社は16日、パナソニック <6752> と小売業向けの先進的なソリューション開発などを行う業務提携契約を結んだと発表。今後の事業展開などが期待されたようだ。両社はまず、パナソニックの完全自動セルフレジ機「レジロボ」に、ヴィンクスのPOSシステム「ANY-CUBE」を組み込むほか、ヴィンクスが進める無人店舗をはじめとしたフューチャーストアにパナソニックのロボティクス技術などを導入。さらに両社は製造から小売りまでの情報をつなぐことで、販売機会の最大化や生産・流通の効率化など、次世代サプライチェーンソリューションの実現を目指すとしている。

■日本一ソフト <3851>  2,010円 (+400円、+24.8%) ストップ高

 日本一ソフトウェア <3851> [JQ]がストップ高。同社は16日、スマートフォン向けアプリ「魔界ウォーズ」のiOS版を同日から配信を開始したことを発表(アンドロイド版は15日から配信)、これを手掛かり材料に投資マネーが流入。足もとの業績も好調で18年3月期は営業利益段階で前期比12%増の4億900万円を計画しているが、第3四半期時点で5億5200万円と通期見通しを既に大幅に超過している。

■セルシード <7776>  710円 (+100円、+16.4%) ストップ高

 セルシード <7776> [JQG]が3日連続ストップ高に買われ、昨年来高値を更新した。同社は14日に決算を発表。2018年12月期の連結最終損益が0.4億円の黒字(前期は9.6億円の赤字)に浮上する見通しとなった。開示されている2005年12月期以来、初の最終黒字となり、これを好材料視する買いが続いている。同社は17年4月にMetaTech社と細胞シート再生医療事業に関する台湾での独占的事業提携契約を締結。MetaTech社の開発推進意欲は非常に旺盛で、同社が開発進捗に対応して提供する開発・製造関連データの大部分を18年中に提供実施する見込みとなった。これにより、今期売上高は前期比14倍の11.7億円と大幅増収を計画する。

■ヒガシ21 <9029>  444円 (+61円、+15.9%)

 ヒガシトゥエンティワン <9029> [東証2]が3日続急騰。16日に配当修正を発表。18年3月期の期末一括配当を従来計画の8.5円→12円(前期は8.5円)に大幅増額修正したことが買い材料視された。足元の業績が堅調に推移していることを踏まえ、株主への利益還元を増やす。16日終値ベースの期末配当利回りは3.13%に上昇しており、配当権利日を約1ヵ月半後に控え、配当取りを狙う買いが向かったようだ。

■コシダカHD <2157>  6,570円 (+760円、+13.1%)

 東証1部の上昇率2位。コシダカホールディングス <2157> が続急騰で、昨年来高値を更新した。同社は17日、フィットネス事業を展開する子会社のカーブスホールディングスが、米カーブスインターナショナルホールディングス(CVIH)と米カーブスフォーウーマン(CFW)の発行済み全株式を取得し、連結孫会社化すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。CVIHはカーブス事業のフランチャイズ本部である米カーブスインターナショナル(CVI)の親会社で、CFWは同事業のフィットネスクラブの機器を加盟店に販売して企業。買収価格の総額は約185億7600万円となる見込みで、株式取得日は3月31日を予定している。同社グループはCVIとのマスターフランチャイズ契約に基づき、これまでカーブス事業の売上高に連動するロイヤルティーを支払っていたが、CVIHおよびCFWを傘下に収めることで、外部流出していたロイヤルティー支払いが将来の成長分も含めてグループ内部にとどまることになり、同事業に関わる知的財産を永続的に保有できることになる。

■ユーザベース <3966>  1,978円 (+194円、+10.9%)

 ユーザベース <3966> [東証M]が5連騰。同社は16日取引終了後に、ベンチャー企業への投資や経営支援を手掛ける子会社「ユーザベースベンチャーズ」を設立したと発表。事業開始は3月を予定。事業開発やグローバル展開の経験を生かしたベンチャー企業に対する経営支援および投資を行うことで、次世代を担う国内外のメディアスタートアップの育成を目指すとしている。

■弁護士COM <6027>  2,000円 (+190円、+10.5%)

 弁護士ドットコム <6027> [東証M]が続急騰し、実質上場来高値を更新した。先月29日に発表した第3四半期(17年4-12月)の連結営業利益は前年同期比43%増の4億円と大幅増益だった。弁護士マーケティング支援サービスや弁護士ドットコムの有料会員サービスが好調だ。また、Web完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」の契約数も大きく伸びている。18年3月通期予想の営業利益5億円に対する進捗率は80%となっており、今期業績の上振れ期待が膨らんでいる。

■TKC <9746>  4,270円 (+350円、+8.9%)

 TKC <9746> が3連騰。19日、日本オラクル <4716> や富士通 <6702> など4社が提供する統合基幹業務システム(ERP)と、TKCの法人税の電子申告システムとのデータ連携に向けた協議を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。大企業の電子申告義務化への支援策の一つとして取り組むもので、まずはERPパッケージメーカー4社が提供するシステムから出力される法人税の電子申告に関する添付書類のデータを、TKCの法人電子申告システムへ連携できるよう機能強化を図るとしている。

■ラウンドワン <4680>  1,783円 (+120円、+7.2%)

 ラウンドワン <4680> が3連騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を2370円から3070円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。第3四半期実績や新企画施策の奏功、外部環境の好転を考慮し、今後10期間(18年3月期~27年3月期)の営業利益予想を上方修正したことに加えて、年度末接近で目標株価算出基準期を21年3月期(従来20年3月期)に変更したことなどから目標株価を引き上げたという。なお、18年3月期営業利益予想を94億円から101億円へ、19年3月期を同133億円から140億円へ、20年3月期を同170億円から177億円へ引き上げている。

■タムラ <6768>  775円 (+52円、+7.2%)

 タムラ製作所 <6768> が3連騰。ここ世界的な電気自動車(EV)シフトの動きを背景として、同市場向けに需要拡大が見込まれるパワー半導体が注目されている。そのなか、同社は半導体開発のベンチャー企業と共同で、世界で初めて酸化ガリウム製のトランジスタ開発に成功。シリコン製の半導体素子と比較して消費電力を最大1000分の1に削減できるという画期的なもので、同社の成長への思惑が見直し買いの手掛かりとなった。

■エイチーム <3662>  2,581円 (+169円、+7.0%)

 エイチーム <3662> が3連騰。16日、同社が18年7月期上期(17年8月-18年1月)の連結経常利益を従来予想の13.5億円→20億円に48.1%上方修正。増益率が26.1%増→86.7%増に拡大し、従来の2期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。エンターテインメント事業でゲームアプリの売上が計画を下回ったものの、ライフスタイルサポート事業における利用者増加や広告宣伝費の抑制などが利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の47億円(前期は41.1億円)を据え置いた。

■Vテク <7717>  23,500円 (+1,240円、+5.6%)

 ブイ・テクノロジー <7717> が4連騰。17日付の日本経済新聞で、「有機ELパネルの主要工程の製造装置を開発する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、映像のもととなる赤や緑、青の発光材料を電子基板上に付着させる低コストの「蒸着装置」を2020年メドに出荷するという。韓国や中国の工場で導入が進めば、有機ELパネルの価格低下につながる可能性があるほか、有機ELパネルの性能向上につながることも期待できることから、業績への貢献が期待されている。

■アイロムG <2372>  2,821円 (+134円、+5.0%)

 アイロムグループ <2372> が大幅続伸し、昨年来高値を連日で更新した。株価は14年12月以来、約3年2ヵ月ぶりの高値圏を快走する展開。チャート面でも8連続陽線ときわめて強い足をみせている。今月8日に発表した好決算と業績上方修正を評価する買いが続いている。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常損益は8.1億円の黒字(前年同期は1.9億円の赤字)に浮上して着地した。がんや難治性疾患の臨床試験支援業務の新規受託が好調だった。また、利益率の高い臨床薬理試験の受託も増加したことも収益を膨らませた。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の8億円→11億円に37.5%上方修正。増益率が2.9倍→4.0倍に拡大する見通しとなった。

■ミスミG <9962>  3,145円 (+145円、+4.8%)

 ミスミグループ本社 <9962> が3日続伸。同社はカタログ販売を中心に金型用部品などを取り扱う専門商社で、企業の設備投資意欲の回復を背景にビジネスチャンスを捉えている。前週末引け後に発表した1月の月次売上高は前年同月比23.9%増の268億3600万円と絶好調で、これを評価する形で買いを集めた。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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