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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

大同メ <日足> 「株探」多機能チャートより

■大同メ <7245>  1,301円 (+55円、+4.4%)

 大同メタル工業 <7245> の上値追いが続き、連日の昨年来高値更新。軸受メタル専業の最大手で自動車エンジン用では世界でも屈指。EV向けアルミダイカスト製品の需要旺盛で今後の成長期待が大きい。18年3月期第3四半期営業利益は前年同期比16%増の45億6400万円で対通期進捗率は8割を超える。信用買い残も軽く、信用倍率は1倍強と株式需給関係の良さも光る。

■テイカ <4027>  2,723円 (+110円、+4.2%)

 テイカ <4027> が5連騰。同社は酸化チタン大手で、好採算の化粧品向けが好調なほか、世界経済拡大を背景に自動車や住宅向けでも需要が伸びており業績は好調に推移している。18年3月期は12%増収、4%営業増益を見込むが、利益については計画を上回ってくる可能性がある。1月16日に上場来高値をつけたが、その後わずか1ヵ月で30%も下落していた。PER15倍に割高感はなく、目先リバウンド狙いの買いが勢いを増している。

■日経レバ <1570>  19,480円 (+760円、+4.1%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が3日続伸。同銘柄は日経平均株価に連動するETFでボラティリティは2倍の値動きを想定しており、個人投資家を中心に人気が高い。ここ、全体相場は米国株主導で急速な戻り足に転じており、これに追随する動きとなっている。日経平均は前週後半からの3日続伸で、19日前場までの上昇率が4.0%。対してNF日経レバは8.2%に達した。売買代金は全市場を通じて断トツ、東証1部上場企業トップの売買代金をこなした任天堂 <7974> の2倍近い水準に達しており、市場の注目度の高さを反映している。

■八十二 <8359>  650円 (+24円、+3.8%)

 八十二銀行 <8359> が3日続伸。16日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.98%にあたる500万株(金額で30億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月19日から4月27日まで。

■浜ゴム <5101>  2,642円 (+97円、+3.8%)

 横浜ゴム <5101> が3日続伸。19日午後1時ごろに発表した18年12月期連結業績予想で、売上高6700億円、営業利益630億円、純利益400億円を見込むと発表。今期からIFRS基準となることから前期との比較はないが、会社側では実質10.7%営業増益と予想しており、これを好感した買いが入った。引き続きタイヤ事業が堅調に推移する見通しのほか、MB(マルチプル・ビジネス)事業の伸長を見込む。また、16年に買収したオランダのタイヤ会社アライアンス・タイヤ・グループ(ATG)も貢献する見通しだ。なお、17年12月期決算(日本基準)は、売上高6680億4900万円(前期比12.1%増)、営業利益519億3300万円(同22.7%増)、純利益352億1700万円(同87.5%増)だった。

■ダイト <4577>  3,470円 (+125円、+3.7%)

 ダイト <4577> が続伸。前週末16日の取引終了後、メディカルシステムネットワーク <4350> 子会社で、ダイトも20%を出資するフェルゼンファーマ(札幌市中央区)と業務提携し、医療用医薬品の供給を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入った。フェルゼンファーマが2月15日付で後発医薬品6成分13品目の製造販売承認を取得したことから、業務提携に至ったという。なお、18年5月期業績への影響は軽微としている。

■三井不 <8801>  2,651.5円 (+76.5円、+3.0%)

 三井不動産 <8801> 、三菱地所 <8802> 、住友不動産 <8830> など大手をはじめ不動産株が軒並み上昇。日銀による超低金利環境からの出口戦略に対する思惑がマーケットにはくすぶっていたが、そのムードに安倍政権が歯止めをかけるとの見方が強まってきた。4月8日に任期満了となる黒田日銀総裁が再任される可能性が高まっているほか、副総裁にはリフレ派の若田部氏や雨宮氏を充てる方針が伝わっており、緩和継続に前向きなアベノミクスの意向を株式市場も感じ取っている。有利子負債の大きい不動産セクターにとって現在の超低金利環境が続くことは強力な追い風材料となる。

■長瀬産 <8012>  1,863円 (+50円、+2.8%)

 長瀬産業 <8012> が3日続伸。同社は19日、有機ELベンチャーのKyulux(福岡市)に5億円を出資したと発表。Kyuluxは、有機ELディスプレーの発光素子材料を開発・販売するベンチャーで、九州大学の安達千波矢教授が世界で初めて開発に成功した熱活性化遅延蛍光の基本原理特許の実施権を保有している企業。長瀬産業はKyuluxとの協働で、これまで有機ELディスプレーの弱点とされてきた「高コスト・低寿命・電力消費効率の悪さ」を改善し、有機ELディスプレー市場のさらなる拡大を目指すとしている。

■東宝 <9602>  3,510円 (+85円、+2.5%)

 東宝 <9602> が続伸。2月期決算企業の権利付き最終売買日が23日に迫っており、個人投資家の権利取り狙いの買いが入ったようだ。同社は年間配当42円(うち期末32円50銭)を予定しているほか、保有株数に応じて株主映画優待券、株主カードおよび株主映画招待券、演劇の招待券などを贈呈しており、優待人気の高い銘柄として知られている。また、同社のほかにも商品の割引購入に利用できる株主優待券を贈呈するエービーシー・マート <2670> や、店舗で利用できる自社プリペイドカード「KOMECA」を贈呈するコメダホールディングス <3543> 、グループ店舗で利用できる食事券を贈呈するクリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> なども優待人気から買いが入ったようだ。

■トヨタ <7203>  7,379円 (+171円、+2.4%)

 トヨタ自動車 <7203> 、日産自動車 <7201> 、ホンダ <7267> など自動車株に買いが先行。ここ急速に進んでいたドル売りの動きが一服、足もとは1ドル=106円30銭近辺の推移とドル安・円高が一服しており、為替感応度の高い自動車セクターには買い戻しが優勢となった。米国経済は好調で来期も高水準の自動車販売需要が見込めるとの読みも働いている。

■レノバ <9519>  1,697円 (+38円、+2.3%)

 レノバ <9519> [東証M]が続伸。16日、東証が同社を23日付で市場1部に市場変更すると発表したことが買い材料。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■すかいらーく <3197>  1,485円 (+31円、+2.1%)

 すかいらーく <3197> が続伸。岩井コスモ証券は16日、同社株の投資判断「A」を継続した。目標株価は1800円(従来1900円)としている。前17年12月期は連結営業利益が前の期に比べ10%減の281億300万円と減益決算となった。人件費の増加や株主優待コストの引き当て増などが業績の悪化要因となった。ただ、今18年12月期の第2四半期以降はアプリの投入効果で既存店売上高は回復が期待されるほか、年間38円配当の継続や前期に付与額を約3倍に拡充した株主優待券を考慮すると、株価は上昇に転じる可能性が高いとみている。

■トレンド <4704>  6,120円 (+90円、+1.5%)

 トレンドマイクロ <4704> が4日続伸。大和証券は16日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」へ引き上げた。目標株価は6880円から7200円に見直した。15日に発表された17年12月期の連結営業利益は前の期比6%増の364億4100万円だった。18年12月期の同利益は前期比12%増の407億円の会社計画に対して、同証券では410億円と予想。クラウドが成長を牽引するとみている。総合セキュリティーサービス業態へのシフトが進行しており、長期成長の持続を見込んでいる。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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