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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):大有機、ラクオリア、ノーリツ鋼機

大有機 <日足> 「株探」多機能チャートより
■大阪有機化学工業 <4187>  1,667円  +300 円 (+22.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 大阪有機化学工業 <4187> がストップ高。11日に発表した17年11月期の連結経常利益は前の期比29.6%増の33.6億円に拡大して着地。半導体向け電子材料を中心に販売が好調だったほか、化成品事業の原価低減も大幅増益に貢献した。続く18年11月期も前期比4.0%増の34.9億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比3円増の32円に増配する方針とした。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の1.34%にあたる30万株(金額で4億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表。好決算と株主還元の拡充を評価する買いが向かった。

■歯愛メディカル <3540>  7,330円  +1,000 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値
 歯愛メディカル<3540>がストップ高。同社は歯科業界向け通販のトップ企業で、昨年12月18日にジャスダック市場に上場した直近IPO銘柄。公開価格を2割強上回る水準で初値をつけるなど人気で、セカンダリーでも快調に上値を追っている。株価はここにきて投機資金の流入が加速し、前々日にもストップ高に買われていた。全国約6万カ所の歯科医院に製品を納入する実績が注目されている。17年12月期は営業利益段階で23億7700万円(前期比33%増)予想と好調で、「18年12月期も歯科向け通販の拡大が寄与する形で(営業利益は)今期計画比2割以上の伸びが試算される」(国内中堅証券)との見方で成長期待が強い。

■ラクオリア創薬 <4579>  3,050円  +383 円 (+14.4%) 一時ストップ高   本日終値
 ラクオリア創薬<4579>が続急伸し上場来高値を更新。午後0時30分ごろ、同社が米アラタナ・セラピューティクス社(カンザス州)へ導出したEP4拮抗薬ガリプラントについて、欧州委員会から、犬の変形性関節症に伴う痛みの治療薬として、欧州における動物薬製造販売承認を取得したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。ガリプラントはアラタナ社と米イーライ・リリーの動物薬部門であるエランコ・アニマル・ヘルスが共同で販促しているもので、ラクオリア創薬では、2010年12月に、アラタナ社とEP4拮抗薬の動物用医薬品としての全世界における商用化に関する導出契約を締結し、契約一時金の受領のほか、開発段階の進捗に応じたマイルストーンおよび販売後のロイヤルティーを受け取る権利を得ている。なお、今回の製造販売承認取得による18年12月期業績への影響は現在精査中としている。

■ノーリツ鋼機 <7744>  2,839円  +335 円 (+13.4%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 ノーリツ鋼機<7744>が大幅高。昨年9月にマザーズ市場に上場した東大発の人工知能(AI)ベンチャーPKSHA Technology<3993>は12月下旬以降、一気に時価総額を膨らませているが、ノーリツ鋼機傘下のNKリレーションズが大株主に入っていることから、間接的に株価に刺激を与えているもよう。また、市場では「JPモルガン・アセット・マネジメントが直近の大量保有報告でノーリツ鋼機の5%超の株主に浮上したことが判明したが、この後ろにアクティブなファンド系資金の存在も取りざたされている。引き続き同社株の買い増しに動くのではないかという思惑が物色人気に反映されているのではないか」(国内ネット証券大手)と指摘されていた。

■トランザクション <7818>  1,202円  +141 円 (+13.3%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 トランザクション<7818>が大幅高。オリジナル雑貨の製造販売を手掛けるほか電子たばこ事業にも注力している。同社が11日取引終了後に発表した18年8月期の第1四半期(2017年9月~11月)連結決算は、売上高が39億8000万円(前年同期比22.3%増)、営業利益は5億200万円(同23.6%増)、最終利益は3億3300万円(同36.6%増)と大幅増収増益だった。オリジナル雑貨が好調に売り上げを伸ばすほか、電子たばこも積極的な新規出店が奏功している。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、営業利益16億100万円(前期比11.3%増)に対する第1四半期時点の進捗率は31%に達している。

■新電元工業 <6844>  10,350円  +1,180 円 (+12.9%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 新電元工業<6844>が急伸。東海東京調査センターが11日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を6000円から1万1000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。会社側の18年3月期は前年比27%営業増益予想だが、同センターでは同63%増益と大幅な上振れを予想。また、アジアの二輪市場の回復や、自動車・産機向け、家電向けなどにデバイスで好調な受注が見込まれることから、19年3月期も16.9%増益と2ケタ増益を予想しているという。

■島忠 <8184>  3,420円  +345 円 (+11.2%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 島忠<8184>が大幅高で、昨年来高値を更新した。同社は11日取引終了後に、18年8月期第1四半期(17年9~11月)の単独決算を発表。営業利益は26億900万円(前年同期比9.8%増)となり、上半期計画48億6900万円に対する進捗率は53.6%となった。営業収益は349億1100万円(同3.1%減)にとどまったが、販売費および一般管理費が前年同期と比べ減少したことが利益を押し上げた。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■松屋 <8237>  1,638円  +159 円 (+10.8%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 松屋 <8237> が続急伸。11日に発表した18年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比2.7倍の9.7億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。富裕層や訪日外国人の消費が回復するなか、銀座店の改装効果や化粧品を中心とした消耗品の免税売上の増加などで百貨店業の収益が拡大したことが寄与。営業費用の圧縮で飲食業の赤字が縮小したことも増益の要因となった。

■マツオカ <3611>  4,400円  +410 円 (+10.3%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率9位
 マツオカコーポレーション<3611>が一時ストップ高で上場後の高値を大幅に更新した。同社はアパレル品のOEM製造の最大手で、中国をはじめアジア地域でカジュアル衣料を生産している。OEM請負ではファーストリテイリング<9983>グループ向けが主力であり、きょうはファーストリテが前日の好決算発表を受けて一時3000円超の上昇をみせたことで、これに連動する格好で物色人気を集めた。同社は昨年12月13日に東証1部に上場した直近IPO銘柄。

■OSG <6136>  2,719円  +188 円 (+7.4%)  本日終値
 オーエスジー <6136> が続伸し、昨年来高値を更新した。同社は11日に決算を発表。17年11月期の連結経常利益は前の期比7.5%増の191億円で着地。続く18年11月期も前期比14.9%増の220億円に伸び、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は海外の航空機・自動車関連メーカーなどに切削工具の販売が伸び、8.2%の増収を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を44円→46円(前の期は50円)に増額し、今期も46円を継続する方針としたことも支援材料となった。

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