【市況】前場に注目すべき3つのポイント~需給状況に変化の兆し、個人主体の中小型株物色も
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
20日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:需給状況に変化の兆し、個人主体の中小型株物色も
■外資系証券の注文動向:差し引き940万株の買い越し
■前場の注目材料:TDK、次世代型二次電池量産、1000億円設備投資
■需給状況に変化の兆し、個人主体の中小型株物色も
先週末の日経平均は荒い値動きとはなったが、辛うじて5日線を上回って取引を終えている。16日の一時22000円割れから、週末17日の高値までで800円近くの上昇となっており、短期筋の利食いも出やすいところであろう。目先ピークをつけた9日の荒い値動きの場面でも日中値幅が800円を超えていたこともあり、こういった需給変動を交えての相場展開が続きそうである。とはいえ一先ず5日線はクリアしている。週末の米国市場の下落影響から週初は利食い優勢の相場展開になりそうだが、5日線が支持線として機能するかを見極めたいところ。
また、米国では23日が感謝祭で休場となり、翌24日が「ブラックフライデー」となって一気に年末商戦へのムードが高まろう。日本も23日は勤労感謝の日の祝日となるため、週を通じて商いが膨らみづらい需給状況になりそうである。そのため、インデックスに絡んだ主力処の売買が減少し、物色は個人主体による中小型株にシフトしやすいと考えられる。
年末商戦への思惑から消費関連への物色が意識されそうだが、同関連の勝ち組としては、米アップルの「iPhone X」、任天堂の「スイッチ」とされるなか、半導体関連やゲーム関連などへの物色に向かうかが注目されよう。決算が通過したことから、一気に年末ムードが高まりやすく、年末高を意識した材料株物色も活発となりそうだ。12月に向けてIPOが増えてくることもあり、中小型株へシフトしやすい需給状況になるとみておきたい。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き940万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り510万株、買い1450万株、差し引き940万株の買い越しとの観測。
11月 13日(月):220万株の買い越し
11月 14日(火):20万株の買い越し
11月 15日(水):140万株の売り越し
11月 16日(木):210万株の売り越し
11月 17日(金):970万株の買い越し
■前場の注目材料
・好業績銘柄への物色意欲の強さ
・iPhone X効果、電子部品大手の受注最高
・日経平均は上昇(22396.80、+45.68)
・マザーズ指数は上昇、(1132.88、+11.76)
・日銀のETF買い入れによる下支え
・NY金は上昇、(1296.5、+18.3)
・NY原油は上昇、(56.55、+1.41)
・TDK<6762>、次世代型二次電池量産、1000億円設備投資
・トヨタ自<7203>、スズキ<7269>と印でEV、資本提携に発展も
・住友化<4005>、DPF撤退、ポーランド子会社解散、ディーゼル車に逆風
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・11:30 タイ・GDP(7-9月) 3.8% 3.7%
《HT》
提供:フィスコ