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【市況】短期筋の利益確定が冷静さを取り戻す【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

9日の日経平均は小幅に続落。45.11円安の22868.71円(出来高概算27億4000万株)で取引を終えた。米株高の流れを受けて反発して始まると、寄付き後早い段階で1992年1月以来の23000円を回復。その後も上げ幅を広げる展開が続いており、前引け間際には一時23382.15円まで上げ幅を拡大させた。しかし、後場に入ると高値もち合いのなか、急速に失速する格好となり、22522.83円まで急落する場面をみせている。ただ、押し目買い意欲の強さから、大引けにかけては下げ幅を縮めている。日経平均の続落は9月26-27日以来。出来高は今年最大となった。

日経平均の前場はインデックス買いが集中する格好から450円を超える上昇となったが、午後は400円近く下げる場面をみせており、日中値幅は850円を超えている。出来高も今年最大となったこともあり、心理的にはピーク感が意識されてくる可能性がありそうだ。

もっとも一気に23000円を回復し、その後も大きく上げ幅を広げるなか、ショートカバーも強まったと考えられる。一方で、この大幅上昇に対して短期のヘッジファンド等は利益確定を進めた格好であろう。明日のオプションSQを前に大きく振れたことにより、ヘッジに伴う影響を受けた面もありそうだ。しかし、これで需給状況が一気に悪化するとは考えづらく、センチメントへの影響は限られるであろう。5日線レベルでの押し目待ち等から、下値の堅さは意識されてこよう。短期的な調整が意識されてくる可能性はあるが、値幅調整というよりは、日柄調整とみておきたい。冷静な見方から出遅れ銘柄を探る動きも意識されそうだ。

《AK》

 提供:フィスコ

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