【市況】来週の株式相場見通し=高値圏で波乱展開に、買い気頑強も地政学リスクを意識
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
来週の日経平均株価は、1996年6月のバブル経済崩壊後の戻り高値の2万2666円の更新が視野に入る一方で、短期間での急騰によるテクニカル的な過熱感や、北朝鮮を巡る地政学リスク再燃などから、利益確定売りで下げが加速する懸念もある。想定レンジは、2万1700~2万2900円とする。
市場関係者からは「今週は電機株を中心に、業績上方修正が相次ぐなど、想定を上回る収益の好転ぶりを歓迎して買いが持続した。ただ、来週からは、決算発表の内容がややトーンダウンしてくる可能性もある。また、トランプ米大統領のアジア歴訪に関連して、北朝鮮がなんらかの挑発行動に出ることへの懸念もくすぶりそうだ。一方で、株価がこれだけの勢いで上昇しているにも関わらず、日経平均株価の予想PERは依然として15倍台前半の水準にあることから、たとえ調整場面を迎えても短期間で上昇軌道に復帰することになりそうだ」との見方が出ていた。
日程面では、日米首脳会談、9月20・21日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨(6日)、9月の毎月勤労統計調査(7日)、9月の景気動向指数(8日)、9月の機械受注、9月の国際収支、10月の景気ウォッチャー調査、10月30・31日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」(9日)、9月の第3次産業活動指数、10月のマネーストック、11月のオプションSQ算出(10日)に注目。
海外では、米韓首脳会談(7日)、米中首脳会談、中国10月の貿易収支(8日)、中国10月の消費者物価・生産者物価(9日)、ASEAN首脳会議、米10月の財政収支(10日)、APEC首脳会議(10~11日)が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)