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【市況】【↓】日経平均 大引け| 小反落、米株安で売り先行も物色旺盛で値を戻す (10月31日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  21897.29
高値  22020.38(13:57)
安値  21840.07(09:05)
大引け 22011.61(前日比 -0.06 、 0.00% )

売買高  18億8801万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆5298億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は小反落、朝安後戻り足をみせるも大引けはわずかにマイナス
 2.前日の米株安や円安ドル高の一服が利益確定売りを誘発する展開に
 3.指数の下げはソフトバンク急落による影響大で、個別物色意欲は旺盛
 4.値上がり銘柄数は1000を超え、値下がり銘柄数を大きく上回る
 5.売買代金は3兆5000億円台と高水準続く

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは85ドル安と3日ぶりに反落。トランプ政権が目指す法人税減税について、段階的な税率引き下げが報じたられたことが嫌気された。

 東京市場では売り先行で始まった後、下値を拾う動きや海外筋とみられる買い戻しが入り、日経平均株価は戻り足をみせた。結局、わずかにプラス圏には届かなかったものの、前日終値とほぼ同水準で引けた。

 31日の東京市場は、売り優勢でスタート、過熱感が意識されるなか、前日の米国株市場が安かったことや外国為替市場で円が強含んだことで利益確定売りが誘発された。しかし、朝方の売り一巡後に日経平均は一貫して下げ幅を縮小する強い足をみせた。ソフトバンクの大幅下落が足を引っ張ったが、個別物色意欲は旺盛で日経平均もじりじりと水準を切り上げる展開に。日銀の金融政策決定会合は現状維持を決め、これは織り込み済みとはいえ、買い安心感につながった。日経平均は引け際の攻防で前日終値を挟んで右往左往する展開となったが、結局わずかながらマイナス圏で着地。月間騰落は19勝2敗となった。もっとも、本日は値上がり銘柄数が値下がりを大きく上回っており、実質的にはプラス引けの地合いだったといえる。東証1部の売買代金は特殊要因があった前日には及ばなかったが、3兆5000億円台と高水準だった。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が大幅安、トヨタ自動車<7203>も軟調。花王<4452>が大きく値を下げ、コマツ<6301>も売りに押された。ぐるなび<2440>、ペッパーフードサービス<3053>が急落、スタートトゥデイ<3092>、カルビー<2229>なども大幅下落となった。リコー<7752>、イビデン<4062>なども下値を探る展開となった。
 半面、任天堂<7974>が売買代金3700億円と突出しており株価も1000円近い上昇、ソニー<6758>も高い。デンソー<6902>、ファナック<6954>も上値指向となった。日本郵船<9101>によるTOBが発表された郵船ロジスティクス<9370>はストップ高。タダノ<6395>も一時値幅制限いっぱいに買われた。横河ブリッジホールディングス<5911>、ファンケル<4921>が値を飛ばし、ホソカワミクロン<6277>、マーベラス<7844>も大きく買われた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はTDK <6762> 、日東電 <6988> 、ファナック <6954> 、信越化 <4063> 、デンソー <6902> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約59円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、花王 <4452> 、アステラス <4503> 、SUBARU <7270> 、ブリヂストン <5108> 。押し下げ効果は約85円。うち54円はソフトバンク1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は13業種。上昇率の上位5業種は(1)倉庫運輸関連、(2)不動産業、(3)その他製品、(4)海運業、(5)電気機器。一方、下落率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)銀行業、(3)石油石炭製品、(4)証券商品先物、(5)情報・通信業。

■個別材料株

△テックファム <3625> [JQG]
 NTTドコモ <9437> と遠隔診療サービスを提供。
△CEHD <4320>
 前期経常を39%上方修正。
△横河ブHD <5911>
 今期経常を30期ぶり最高益に41%上方修正、配当も3円増額。
△ホソミクロン <6277>
 前期経常を27期ぶり最高益に上方修正、配当も12.5円増額。
△小森 <6349>
 上期経常は12億円の黒字に浮上。
△エスペック <6859>
 今期経常を11期ぶり最高益に上方修正、配当も8円増額。
△愛三工 <7283>
 今期経常を9%上方修正、配当も1円増額。
△セフテック <7464> [JQ]
 上期経常は60倍増益で上振れ着地。
△トランコム <9058>
 今期経常を2期ぶり最高益に5%上方修正。
△日新 <9066>
 今期経常を一転4%増益に上方修正。

▼ぐるなび <2440>
 今期経常を一転34%減益に下方修正。
▼フジ <8278>
 公募増資と売り出しを実施。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)郵船ロジ <9370> 、(2)タダノ <6395> 、(3)愛三工 <7283> 、(4)日新 <9066> 、(5)横河ブHD <5911> 、(6)トランコム <9058> 、(7)ファンケル <4921> 、(8)小森 <6349> 、(9)エスペック <6859> 、(10)カーリットH <4275> 。
 値下がり率上位10傑は(1)ぐるなび <2440> 、(2)ペッパー <3053> 、(3)黒崎播磨 <5352> 、(4)コア <2359> 、(5)ISID <4812> 、(6)フタバ <7241> 、(7)三洋化 <4471> 、(8)富士紡HD <3104> 、(9)中国塗 <4617> 、(10)フジ <8278> 。

【大引け】

 日経平均は前日比6銭(0.00%)安の2万2011.61円。TOPIXは前日比4.88(0.28%)安の1765.96。出来高は概算で18億8801万株。値上がり銘柄数は1073、値下がり銘柄数は864となった。日経ジャスダック平均は3713.03円(10.38円高)。

[2017年10月31日]

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