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【特集】【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家株番長:トランプ大統領関連銘柄 来日に向けて押さえたい銘柄

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家株番長氏(ブログ「株番長の注目銘柄」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年10月30日10時に執筆

アメリカのトランプ大統領の来日までいよいよ1週間をきった。、警察官の動員数もアメリカ大統領の来日としては過去最大規模になるとのこと。そんなトランプ大統領だが、株式市場はトランプ氏の政策に期待している。来日を機に改めてトランプ氏の政策がらみの銘柄は、資金流入の可能性を注視したい。

■大規模減税が実現すれば企業収益にとって追い風に
トランプ氏は大統領選挙でも公約としていた減税について、積極的に実施する方向性を継続している。大規模減税が実現すれば、格差拡大などの批判こそあるものの、企業収益にとっては大きな追い風となる。レパトリ減税により米国企業が海外で保有する現金を国内に還流させることも検討しており、アメリカ国内での投資などに振り向けられる資金が増えることも考えられる。トランプ氏の政策の実現性は不透明な部分もあるが、株式市場ではトランプ減税を期待した買いが入りやすくなる。日本企業の中では、アメリカ市場の開拓が進んでいる銘柄を中心に、トランプ関連銘柄として注目されるのではないか。

■ドル高是正となれば円高メリット銘柄への買いにも期待
トランプ大統領はアメリカの貿易赤字を問題視しているとされる。貿易赤字を解消するためにはアメリカでの現地生産を促すなどの方法に加えて、ドル高を是正することも一案だろう。アメリカではFRBが緩やかな利上げを継続しているのに対して、日本は日銀がマイナス金利政策を継続していることから、日米金利差が拡大して円安・ドル高圧力がかかっている。トランプ氏がFRBに利上げペースを遅らせるよう求めたり、日本のマイナス金利政策を強く批判したりすれば、ドル高が是正され為替レートが円高・ドル安に振れる可能性がある。日本企業の多くは円安・ドル高で収益が拡大するものの、円高メリットを受けられる輸入企業も見られる。円高が進めば日本株は下がりやすくなる中で逆行高に期待できる銘柄に注目しておきたい。

■株番長注目のトランプ大統領関連銘柄

トランプ大統領関連銘柄-大吉-
<7203>トヨタ自動車
アメリカでの現地生産も実施しており、トランプ大統領の当選後はアメリカへの投資規模の大きさを強調するなど協力的な姿勢を見せている。トランプ氏の減税策でアメリカ経済が勢いを増せば、販売台数増加につなげやすくなるかもしれない。

トランプ大統領関連銘柄-中吉-
<6301>コマツ
アメリカ市場を積極的に開拓してきたことや、アメリカでのインフラ投資の拡大の恩恵を受けられることから要注目だ。IoT技術の積極導入姿勢から、将来性にも期待が持てる銘柄と言える。

トランプ大統領関連銘柄-小吉-
<7013>IHI
アメリカではシェールオイルやシェールガスの開発が実施されており、トランプ大統領がこれらの開発を後押しして輸出を促進すれば、IHIは恩恵を受けられるとみている。トランプ大統領のエネルギー政策や貿易政策に要注目だ。

トランプ大統領関連銘柄-末吉-
<6208>石川製作所
トランプ氏は北朝鮮との対話を検討しているものの、前オバマ政権と比べると強硬な姿勢をとっていることは明らかだ。今後も北朝鮮との軍事衝突リスクが高まる可能性があり、防衛関連銘柄の一角として石川製作所に注目しておきたい。

■トランプ大統領関連銘柄 -総括-
反対されることの多いトランプ氏の大胆な政策が実現すれば、株式市場への影響は小さくないだろう。また、北朝鮮をめぐる問題でも、トランプ氏の動きには要注意だ。トランプ氏が北朝鮮を過度に刺激するようなことがあれば、軍事的衝突のリスクが高まる。円高が進むと同時に防衛関連株にはさらに資金流入が見られることになる。北朝鮮リスク以外にも、貿易赤字を嫌うトランプ氏がドル高是正策に向かえば、円安を追い風に輸出を伸ばす日本が標的の1つとなって円高につながる可能性がある。日本では株式市場が好調で輸出企業にも多くの買いが入っているが、円高メリット銘柄の値動きも注視したい。

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執筆者名:株番長
ブログ名:株番長の注目銘柄

《WA》

 提供:フィスコ

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