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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ ここから買える株、その条件――「騰勢力」と「逆行高」

株式アドバイザー 北浜流一郎

「ここから買える株、その条件――『騰勢力』と『逆行高』」

●日銀のETF買いから学びとるもの

 日経平均株価の連騰記録は16日で途切れたものの、騰勢に衰えはまったくみられない。まさしく押し目らしい押し目のない日々となっており、正直サプライズの連続だ。

 私は「10月から黄金の3ヵ月相場が始まる」と主張してきたため、この点では大満足なのだが、ほとんど休みなしの上昇には少々困惑している。

 この点について最近、非常に印象的なことがあった。日銀のETF買いが止まっていることだ。日銀は、日経平均の連騰が始まった時からETFの買いを止めていて、16連騰する間もそれを続けていたことが明らかになっている。

 日銀はそれまで毎日前場にETFを買い続けていたのだ。日銀の買いの目的は、それによって利益を出そうということではない。市場の下落を防ぐ。これが目的であるため、上昇局面では買いを手控えている。

 こういうことにはなるのだが、その結果としてどんなことになっているか。日銀のこれまでのETF買いは大成功。こうなっていることになる。

 つまり、市場環境が厳しい時に購入し続けた。これが良かったことになる。

 もちろん、資金が無限ともいえるほど潤沢な日銀だからできること。個人で簡単にできることではないものの、市場環境が厳しく、とても投資には適さない。こう思える状況で敢えて投資するのは良策になる。

 そして、現在は買いを中断している。高すぎると見ているからだ。この点、われわれ個人投資家にも参考になるのではないか。

 日銀は機械的にETFを購入していと見られていたが、実際にはそうではなかったということであり、結構、投資上手とさえいえるほどで、今後もその投資姿勢は参考になる。

●逆行高2候補は分散投資で臨む

 では、日銀が日経平均高を警戒してETF買いを中断している状況の中で、どんな銘柄が買えるか。

 日経平均以上に上昇力が強いか、日経平均が今後反落した場合、逆行高する可能性の高い銘柄になる。

 まずは日経平均以上の上昇率で続伸する確率の高い銘柄候補としては、寿スピリッツ <2222> がある。統括する地域限定菓子メーカーは順調に拡大を続けていて「ルタオ」「因幡の白ウサギ」など訪日外国人たちの間でもブランド力が向上し、収益が伸び続けている。これは、株価にも当然プラスに働くと見る。

 ネットでのマーケット調査に強いマクロミル <3978> も高値圏ながら続伸が見込める。商品価格の引き上げが避けられない状況となっているため、消費者動向の調査は不可欠。需要拡大は必至と見て間違いなく、株も魅力的だ。

 カメラと半導体・液晶製造装置に強いニコン <7731> も押し目があれば見逃さないようにしたい。重荷だったデジタルカメラや一眼レフカメラの需要が復活中だからだ。インスタグラムへの投稿に、それらを使う人が増えているのだ。

 目薬のメーカーながら、「肌研」というスキンケア製品に展開、目薬とともに需要を伸ばしているロート製薬 <4527> も軽い押しを入れたので魅力的だ。

 循環器治療用のPTCAガイドワイヤに強く、最近ではPTCAバルーンカテーテルの需要を伸ばしている朝日インテック <7747> [東証2]も急騰はないものの、堅調な株価上昇は期待できる。

 そして逆行高銘柄は、現在下落を続けているNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]、TOPIXベア2倍上場投信 <1356> [東証E]になる。ただし、指数に連動してマイナス2倍の値動きをするこれらは、ここからさらに下がることもあり得るため、一度で買わずに数回に分けて投資することが前提になる。

2017年10月27日 記

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