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【市況】【↑】日経平均 大引け| 小幅に3日続伸、高値警戒感から売買交錯で上値重い (10月30日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  22047.95
高値  22086.88(09:07)
安値  21921.24(11:10)
大引け 22011.67(前日比 +3.22 、 +0.01% )

売買高  23億7158万株 (東証1部概算)
売買代金 4兆0373億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は小幅ながら3日続伸、利食いと押し目買い交錯
 2.前場後半から円高と歩調合わせて値を消すも、下値に対し頑強
 3.前場の日経平均が安く引けたことを受け、日銀のETF買い観測も
 4.個人投資家の参戦活発で、中小型株にストップ高銘柄が相次ぐ
 5.TOPIXの浮動株比率変更に伴う影響で売買代金は4兆円超え

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは33ドル高と続伸。7-9月期GDP速報値が予想を上回ったほか、好決算を発表したマイクロソフトやインテルが上昇し、指数を押し上げた。

 週明けの東京市場では高く始まったものの、高値警戒感から上値も重く、前場後半以降は値を消しマイナス圏に沈む場面もあった。ただ、下値も頑強で前日終値近辺での往来が続いた。

 30日の東京市場は米国株市場でNYダウが過去最高値に再接近、ナスダック指数は144ポイント高の急騰で最高値を更新しており、これを受けて本日の東京市場も朝方はリスク選好ムードだった。しかし、日経平均は前週に550円強の上昇をみせていたこともあり、寄り後は利益確定売りに上値が重くなった。為替が円高方向に振れたのを横目に前場後半から急速に値を消し、マイナス圏に沈んだ。しかし、下値では買いが厚く大引けはわずかながらプラス圏に切り返した。出遅れた機関投資家の押し目買いや、前引け時点でTOPIXがマイナスだったことから、久しぶりに日銀のETF買いが入ったとの観測も出ていた。東証1部の売買代金は4兆円を超え1年8ヵ月ぶりの高水準だった。これは、取引終了間際にTOPIXの浮動株比率変更に絡む売買が入った影響によるもの。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が堅調だったほか、信越化学工業<4063>、コマツ<6301>、富士通<6702>などが買い優勢だった。タカキタ<6325>、エイチワン<5989>、イソライト工業<5358>がストップ高に買われる人気となった。スクロール<8005>、東邦チタニウム<5727>、大阪工機<3173>、幸楽苑ホールディングス<7554>なども値を飛ばした。TOTO<5332>やトクヤマ<4043>も高い。
 半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が軟調、リクルートホールディングス<6098>も冴えない。双信電機<6938>が急落、トーセ<4728>、バリューコマース<2491>も大幅安。宮越ホールディングス<6620>が利食われ、東洋鋼鈑<5453>、スミダコーポレーション<6817>、エス・エム・エス<2175>などの下げも目立った。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、信越化 <4063> 、TOTO <5332> 、ファナック <6954> 、東エレク <8035> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約45円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ダイキン <6367> 、日産化 <4021> 、カシオ <6952> 、日ハム <2282> 。押し下げ効果は約22円。

 東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)パルプ・紙、(2)ガラス土石製品、(3)鉱業、(4)非鉄金属、(5)金属製品。一方、下落率の上位5業種は(1)精密機器、(2)医薬品、(3)鉄鋼、(4)証券商品先物、(5)小売業。

■個別材料株

△九電工 <1959>
 上期経常は28%増益で上振れ着地。
△ゲオHD <2681>
 今期経常を一転49%増益に上方修正。
△大阪工機 <3173>
 上期経常を65%上方修正・3期ぶり最高益更新へ。
△日ダイナミク <4783> [JQ]
 今期経常を32%上方修正、最高益予想を上乗せ。
△イソライト <5358>
 今期経常を一転39%増益・最高益に上方修正、配当も2円増額。
△ニッキ <6042> [東証2]
 上期経常を2.1倍上方修正、通期も増額。
△三社電機 <6882> [東証2]
 今期経常を2.3倍上方修正。
△新日無 <6911>
 上期経常が81%増益で着地。
△ゼンリン <9474>
 蘭トムトムとトラフィックサービス共同開発で合意。
△元気寿司 <9828>
 今期経常を22%上方修正。

▼山パン <2212>
 今期経常を一転11%減益に下方修正。
▼ヤフー <4689>
 7-9月期(2Q)税引き前は8%減益。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)Sサイエンス <5721> 、(2)エイチワン <5989> 、(3)大阪工機 <3173> 、(4)イソライト <5358> 、(5)新日無 <6911> 、(6)スクロール <8005> 、(7)タカキタ <6325> 、(8)元気寿司 <9828> 、(9)幸楽苑HD <7554> 、(10)邦チタ <5727> 。
 値下がり率上位10傑は(1)双信電機 <6938> 、(2)住友理工 <5191> 、(3)菱製鋼 <5632> 、(4)トーセ <4728> 、(5)Vコマース <2491> 、(6)日ガス <8174> 、(7)東光高岳 <6617> 、(8)日東工 <6651> 、(9)エスエムエス <2175> 、(10)スミダコーポ <6817> 。

【大引け】

 日経平均は前日比3.22円(0.01%)高の2万2011.67円。TOPIXは前日比0.21(0.01%)安の1770.84。出来高は概算で23億7158万株。値上がり銘柄数は1076、値下がり銘柄数は863となった。日経ジャスダック平均は3702.65円(12.74円高)。

[2017年10月30日]

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