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【市況】19日の香港市場見通し:しっかりか、米株高と原油上昇が支えに

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

19日の香港市場は、米株高と原油上昇が好感される展開か。外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが0.7%高と4日続伸し、史上最高値を3日続けて更新した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は前日比0.01%高と反発し、小幅ながら再び最高値を切り上げている。好調な企業業績が相次ぎ、投資家心理を上向かせた。個別では、四半期決算が予想を上回ったIBMが約9%高と上げが目立つ。米景気の先行きも楽観。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米地区連銀景況報告(ベージュブック)では、ハリケーンの影響で米南部の経済活動がやや滞ったものの、「全地区で拡大傾向は続いた」と総括した。

中国国内の環境も落ち着いている。18日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.3%高と反発。第19回共産党大会が開幕するなか、政策期待が高まった。焦点となる指導部人事に関連し、習近平・国家主席のプレゼンスがさらに強まる見込み。同氏の進める政策がより強化されるとみられている。また、24日までの党大会期間中は、当局が株式相場を安定させる??との思惑も広がった。

なお、本日は取引時間中(日本時間11時ごろ)に、第3四半期の国内総生産(GDP)成長率や9月の重要経済指標(小売売上高や固定資産投資、鉱工業生産など)がまとめて発表される予定だ。注目のGDP成長率に関しては、前期の6.9%から6.8%にやや減速したとの見方が優勢。ただ、中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁は今月15日、2017年下半期のGDP成長率が7.0%にやや加速するとの見通しを示した。中国政府は17年通年のGDP成長率について、目標値を「6.5%前後」に設定している。

こうした環境の下、本日の香港市場は全体としてしっかりか。米株の高値更新や、原油上昇(昨夜のWTI原油先物は4日続伸)が追い風となる。また、GDP成長率が予想以上で着地した場合は、相場が一段高となる可能性もあろう。

【亜州IR】

《NH》

 提供:フィスコ

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