【市況】前場に注目すべき3つのポイント~日経平均は1988年2月以来の13連騰へ
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:日経平均は1988年2月以来の13連騰へ
■外資系証券の注文動向:差し引き120万株の買い越し
■前場の注目材料:サッポロHD、19年新卒採用、AI判定へ、書類選考に導入
■日経平均は1988年2月以来の13連騰へ
19日の日本株市場は過熱感を意識しつつも、先高期待の強い相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが連日で最高値を更新した。好決算を発表したIBMや長期金利上昇を背景とした金融株の上昇が目立ち、堅調推移となっていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の21450円。円相場は1ドル112円95銭-113円05銭辺りでの推移となるなか、これにサヤ寄せする格好から主力大型株中心に買いが先行しよう。
連邦準備理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュ・ブック)では、米経済が9月から10月初旬にかけて控えめから緩やかなペースで拡大したとの認識が示された。これにより米長短金利が上昇し、円相場は円安に振れていることも材料視されよう。これにより日経平均は1988年2月10日から2月27日にかけての13連騰に挑むことになる。
なお、足元の値動きをみると、日中はこう着感が強まり、出来高も低水準のため、インデックスに絡んだ売買中心になりやすく、インデックス売買次第の面はある。とはいえ、歴史的な上昇のなかで先高観は強く、出遅れている銘柄やセクターへの波及がそろそろ意識されてくるだろう。
また、衆院選での政策期待が根強いほか、桜井日銀審議委員の講演では、金融政策運営に関して「物価の動きは弱めで、目標の2%からはかなりの距離がある」とし、「当面は、現行の枠組みの下で強力な金融緩和をしっかり推進していくことが肝要」と語った。日米金利差を意識した金融セクター等への物色が強まることも考えられる。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き120万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1310万株、買い1430万株、差し引き120万株の買い越しとの観測。
10月 12日(木): 310万株の売り越し
10月 13日(金): 600万株の買い越し
10月 16日(火): 190万株の売り越し
10月 17日(水): 190万株の売り越し
10月 18日(木):330万株の売り越し
■前場の注目材料
・米経済、ハリケーン通過後も活動拡大
・NYダウは上昇(23157.60、+160.16)
・NY原油は上昇、(52.04、+0.16)
・日経平均は12営業日続伸(21363.05、+26.93)
・シカゴ日経225先物(21450、+100)
・衆院選情勢、自公優勢でアベノミクス加速期待
・ドル円は1ドル113円00銭-05銭
・ナスダックは上昇(6624.22、+0.56)
・1-9月訪日消費3兆円超、アジア客けん引
・サッポロHD<2501>、19年新卒採用、AI判定へ、書類選考に導入
・オリンパス<7733>、データ取得速度4倍、3D測定レーザー顕微鏡
・NTT<9432>、マンホール蓋、50年ぶりの新デザイン、摩耗少なく交換の期間3倍に
・米地区連銀経済報告(ベージュブック)ポイント
「12地区の経済活動は緩やか、または緩慢なペースで成長継続」
「労働市場のひっ迫が拡大する中、経済は改善」
「労働市場のひっ迫にもかかわらず、物価圧力の伸びは緩やか」
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・09:30 豪・失業率(9月) 5.6% 5.6%
・11:00 中・固定資産投資(都市部)(9月) 7.7% 7.8%
・11:00 中・鉱工業生産指数(9月) 6.4% 6.0%
・11:00 中・小売売上高(9月) 10.1% 10.1%
・11:00 中・GDP(7-9月) 6.8% 6.9%
《HT》
提供:フィスコ