【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ゲームウィズ、アンリツ、小野薬
ゲームウィズ <日足> 「株探」多機能チャートより
28日、GameWith <6552> [東証M]が決算を発表。18年5月期第1四半期(6-8月)の経常利益(非連結)が3.4億円で着地したことが買い材料視された。主力のゲーム情報サイトで前期から進めてきた広告運用体制の構築による成果に加え、広告主による大型タイトルのリリースに伴う特需が寄与し、広告収入が大きく伸びた。第1四半期実績だけで、通期計画の7.8億円に対する進捗率は43.9%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■アンリツ <6754> 933円 +57 円 (+6.5%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
アンリツ<6754>が急反発。SMBC日興証券は28日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は1260円とした。商用化サービス開始が期待される5G(第5世代移動通信システム)需要により、21年の通信測定器市場規模はLTE関連需要で好調だった12年の規模に迫ると予想。22年3月期の連結営業利益は17年3月期実績に比べ4.5倍の192億円を見込んでいる。
■理研計器 <7734> 2,258円 +124 円 (+5.8%) 本日終値
理研計器<7734>が急伸。SMBC日興証券は28日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は2720円とした。同社は産業ガス検知器で国内トップ。18年3月期の連結営業利益は前期比16%増の46億2600万円を見込んでおり、今後も最高益更新が続くと予想している。また、今後の拡大が期待されるリチウムイオン電池やLNG燃料船といった新領域は、同社にとって大きなビジネスチャンスになるとみている。
■第一工業製薬 <4461> 712円 +39 円 (+5.8%) 本日終値
28日、第一工業製薬 <4461> が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の13億円→19億円に46.2%上方修正。従来の11.7%減益予想から一転して29.0%増益を見込み、2期ぶりに上期の最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。ウレタン材料の土木用薬剤や機能材料の難燃剤などの販売が好調だったことが寄与。高付加価値品の販売増加に加え、原料ナフサ価格が想定より低水準で推移したことも上振れの要因となる。
■小野薬品工業 <4528> 2,549.5円 +129 円 (+5.3%) 本日終値
小野薬品工業 <4528> が大幅反発。28日、生化学工業 <4548> と共同開発中の変形性関節症治療剤 「SI-613」の腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験を開始したと発表したことが買い材料視された。腱・靱帯付着部症は、膝や肘、かかとなどの骨や筋肉と、腱・靭帯が結合している部位に、過度の負荷が要因となって起きる炎症性疾患。「SI-613」は変形性関節症を対象とした第3相臨床試験を実施中であるが、今回の試験を通じ、変形性関節症に加えて腱・靭帯付着部症の適応症取得をめざすとしている。
■東芝 <6502> 315円 +9 円 (+2.9%) 本日終値
東芝<6502>が続伸。同社は28日、半導体メモリー子会社「東芝メモリ」の売却契約を米投資ファンドの米ベインキャピタルを軸とする「日米韓連合」と結んだことを明らかにした。売却金額は2兆円で18年3月までに売却完了できれば、2期連続の債務超過を回避できる見通し。ただ、米ウエスタンデジタル(WD)との係争が続いており、依然、先行き不透明感は残る。東芝メモリは20年にも株式公開(IPO)させる計画との報道も出ている。東芝の今後に関しては、なお多くの課題が残されているものの、迷走状態が続いた売却交渉がまとまったことを評価する買いが入っている様子だ。
■アズビル <6845> 4,825円 +130 円 (+2.8%) 本日終値
28日、アズビル <6845> が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の57億円→75億円に31.6%上方修正。増益率が35.4%増→78.2%増に拡大し、10期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。利益体質改善施策が進んだアドバンスオートメーション事業の採算が想定以上に改善することが寄与。円安による為替差益の増加も利益を押し上げる。なお、通期の経常利益は従来予想の215億円(前期は204億円)を据え置いた。
■日本ゼオン <4205> 1,459円 +38 円 (+2.7%) 本日終値
日本ゼオン<4205>は後場急伸。同社は29日午後0時30分、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を2900億円から3250億円(前期比13.0%増)へ、営業利益を290億円から350億円(同13.8%増)へ、最終利益を200億円から250億円(同8.0%増)へそれぞれ増額した。業績上方修正の理由を、最近の業績および事業環境を反映し、売上高および利益が当初の予想を上回る見込みであるためとしている。
株探ニュース