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【市況】【↓】日経平均 大引け| 5日ぶり反落、北朝鮮リスク再燃で利益確定売り助長 (9月22日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  20413.61
高値  20417.07(09:09)
安値  20249.24(12:51)
大引け 20296.45(前日比 -51.03 、 -0.25% )

売買高  16億9371万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆5296億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は5日ぶり反落、地政学リスクの再燃で利益確定売り助長
 2.北朝鮮が太平洋で水爆実験する可能性に言及し嫌気される
 3.鉄鋼株の下げが目立つ一方、銀行、不動産などに継続買い
 4.石川製、阿波製紙など防衛関連に短期資金が再流入
 5.売買代金は2兆5000億円強で今週に入ってからは最低水準

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは53ドル安と10日ぶりに反落。FOMCを受けて年内の利上げ観測が広がり、ハイテク株を中心に利益確定売りが優勢となった。

 東京市場では朝方は日経平均株価が高く始まったが、寄り後は漸次水準を切り下げる展開を余儀なくされ、後場下げ渋ったもののマイナス圏で引けた。

 22日の東京市場は、利益確定の売りが優勢となった。前日の米国株市場ではNYダウが10日ぶりに反落したが、朝方は為替が1ドル=112円台半ばの円安水準でもみ合っており、日経平均は高く始まった。しかし、寄り後は利益確定売り圧力が顕在化し上値が重く、北朝鮮が太平洋で水爆実験をする可能性について言及したことで、再び地政学リスクが意識されて為替も円高に振れ、売りを助長する形となった。業種別には鉄鋼株への売りが目立ったが、銀行や不動産など内需株の一角に買いが入り、下げ幅は限定的なものにとどまっている。東証1部の値下がり銘柄数は1200を超え、売買代金も2兆5000億円強と、活況の目安とされる2兆円は上回ったものの今週に入ってからは最低水準だった。

 個別では任天堂<7974>が断トツの売買代金も株価は軟調、ソフトバンクグループ<9984>も冴えない。NTT<9432>が軟調、キーエンス<6861>も売りに押された。日本郵政<6178>が値を下げ、アルプス電気<6770>も下落。enish<3667>が値下がりトップに売られ、新日本理化<4406>も急反落となった。コーセー<4922>、ポーラ・オルビスホールディングス<4927>なども大きく値を下げた。
 半面、石川製作所<6208>、阿波製紙<3896>が値を飛ばし、双信電機<6938>も大幅高。クロップス<9428>は売り物薄のなかストップ高となった。JCRファーマ<4552>が高く、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>も上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクがしっかり、リクルートホールディングス<6098>も買いが優勢だった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はコナミHD <9766> 、大塚HD <4578> 、KDDI <9433> 、アサヒ <2502> 、エーザイ <4523> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約12円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は資生堂 <4911> 、ソフトバンク <9984> 、日東電 <6988> 、アステラス <4503> 、スズキ <7269> 。押し下げ効果は約31円。

 東証33業種のうち上昇は14業種。上昇率の上位5業種は(1)石油石炭製品、(2)銀行業、(3)その他金融業、(4)不動産業、(5)陸運業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)化学、(3)繊維製品、(4)非鉄金属、(5)精密機器。

■個別材料株

△細火工 <4274> [JQ]
 北朝鮮が「史上最高の超強硬対応措置を検討」との報道。
△JCRファ <4552>
 2.7%を上限に自社株買いを実施。
△ソラスト <6197>
 8月介護サービス利用者は2ケタ増キープ。
△アバール <6918> [JQ]
 今期経常を一転18%増益に上方修正、配当も9円増額。
△小田原機器 <7314> [JQ]
 「投資有価証券売却益を計上見込み」と発表。
△ウイルコHD <7831> [東証2]
 今期最終を5.2倍上方修正。
△クロップス <9428>
 連結子会社がマザーズ市場に上場。
△スクエニHD <9684>
 「ニーア オートマタ」が200万本突破。
△SCSK <9719>
 三菱UFJMS証券が目標株価を6350円に増額。
△カンセキ <9903> [JQ]
 1.4%を上限に自社株買いを実施。

▼オプトエレ <6664> [JQ]
 第3四半期経常が51%減益。
▼松屋 <8237>
 上期最終を一転36%減益に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)クロップス <9428> 、(2)石川製 <6208> 、(3)阿波製紙 <3896> 、(4)ソラスト <6197> 、(5)JCRファ <4552> 、(6)双信電機 <6938> 、(7)丸和運機関 <9090> 、(8)エアーテック <6291> 、(9)大建工 <7905> 、(10)スクエニHD <9684> 。
 値下がり率上位10傑は(1)enish <3667> 、(2)日理化 <4406> 、(3)松屋 <8237> 、(4)ヨシムラHD <2884> 、(5)マツキヨHD <3088> 、(6)リオン <6823> 、(7)コーセー <4922> 、(8)グローバル社 <3271> 、(9)巴川紙 <3878> 、(10)藤森工業 <7917> 。

【大引け】

 日経平均は前日比51.03円(0.25%)安の2万0296.45円。TOPIXは前日比4.13(0.25%)安の1664.61。出来高は概算で16億9371万株。値上がり銘柄数は636、値下がり銘柄数は1276となった。日経ジャスダック平均は3511.15円(22.22円安)。

[2017年9月22日]

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