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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三井不、三菱UFJ、松屋

三井不 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三井不動産 <8801>  2,440円  +17.5 円 (+0.7%)  本日終値
 三井不動産<8801>は4日続伸と上値追い態勢を強めている。株価は9月8日に年初来安値をつけるなど日経平均株価と比較しても出遅れ感が際立っていた。日経平均が今週に入り2万円大台を回復し、2年1カ月ぶりの高値圏に浮上したこともあって、同社株をはじめ不動産セクターにはリターンリバーサル狙いの買いが継続している。また、先の日銀の金融決定会合の後の記者会見で「強力な金融緩和を粘り強く続けていく」と黒田日銀総裁が言及したことも、資金調達コストや有利子負債の面から不動産業界には追い風材料ととらえられている。

■三菱UFJ <8306>  723.7円  +4.3 円 (+0.6%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などが堅調。北朝鮮の建国記念日である9月9日を通過してから全体相場はリスクオフの巻き戻し局面にあり、その象徴株としてメガバンクは急速な戻りをみせている。米長期金利と株価の連動性が強いが、前日時点で米10年債利回りは2.275%前後まで上昇、ゴールドマンサックスやシティーグループなど米大手金融株の上値追いも株高を後押ししている。

■岩谷産業 <8088>  670円  +2 円 (+0.3%)  本日終値
 岩谷産業<8088>が上昇、にわかに戻り足を強めてきた。安倍政権ではエコカーとして電気自動車(EV)以外に燃料電池車(FCV)の普及にも力を入れている。そうしたなか、22日付の日本経済新聞が「経済産業省は水素を燃料にして走る燃料電池車の普及に向け、水素ステーションを設置・運営する際の規制を緩和する。2018年度までに監督者や設備の要件など約20項目を見直す。次世代自動車では欧州などで普及する電気自動車への支援を急いでおり、FCVには長期的な成長をにらんで環境整備を進める」と報じており、水素のトップサプライヤーである同社株に改めて物色の矛先が向いている。

■プロトコーポレーション <4298>  2,035円  +3 円 (+0.2%)  本日終値
 プロトコーポレーション<4298>が5日続伸し年初来高値を更新した。14日に第2四半期累計(4~9月)の営業利益予想を15億7700万円から19億1700万円(前年同期比43.3%増)へ上方修正したこと受けて上昇基調をたどっているが、PER13倍台の割安感も相まって引き続き業績評価の買いが継続しているもよう。また、東海東京調査センターでは21日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続しつつ、目標株価を1550円から2020円へ引き上げており、これも好材料視されたようだ。

■松屋 <8237>  1,009円  -75 円 (-6.9%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 松屋<8237>が大幅反落。21日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(3~8月)連結業績について、純利益が従来予想の4億円から2億5000万円(前年同期比36.2%減)へ下振れたようだと発表しており、これを嫌気した売りが出た。連結子会社スキャンデックスが、主要取引先のフィスカース社(フィンランド)との間の「iittala(イッタラ)」ブランドなどの商品供給契約を12月31日付で終了することになり、これに伴う直営店舗の閉鎖など事業再編関連費用約1億1000万円を特別損失に計上することが要因としている。なお、売上高420億円(同0.6%増)、営業利益6億円(同2.4倍)は従来見通しを据え置いている。

■KLab <3656>  1,693円  -92 円 (-5.2%)  本日終値
 KLab<3656>が続落。21日に「東京ゲームショウ2017」で、開発中のスマートフォン向け新作ゲーム「禍つヴァールハイト」を発表したが、市場の反応は限定的だ。同ゲームは、3月25日に開催した「KLabGames NEXT VISION」新作ゲームラインアップ発表会で、「Project FORCE」として発表したタイトル。「機動兵団」と呼ばれる調査組織の一員として、他のプレイヤーと協力してバトルするRPGで、リッチなグラフィック表現や壮大さを感じるフィールド、魅力的なキャラクターやストーリーを実現しており、コンシューマーゲームに匹敵するような体験をスマートフォン向けに制作した完全オリジナルタイトルという。なお、21日には特設サイトを公開しており、今後、同サイトで最新情報などを公開する。

■デクセリアルズ <4980>  1,394円  -61 円 (-4.2%)  本日終値
 デクセリアルズ<4980>が大幅5日続落。野村ホールディングス<8604>傘下の野村証券が21日の取引終了後、デクセリアルズ株を議決権ベースで8.73%取得したと発表。直ちに転売する目的としていることから、需給面への悪影響を警戒した売りが出たようだ。

■クラレ <3405>  2,027円  -73 円 (-3.5%)  本日終値
 クラレ<3405>が反落。21日の取引終了後、活性炭の世界最大手である米カルゴン・カーボン(ペンシルベニア州)の全株式を取得し子会社化すると発表したが、買収金額11億700万ドル(約1218億円)は割高との見方が強く、売りが優勢となった。今回の買収は、炭素材料事業をクラレの将来のコア事業の一つにすべく、カルゴン社のグローバルに強固な事業基盤を活用した事業拡大の推進や両社の持つ技術力・開発力の融合による技術革新の加速、生産体制の最適化によるコストダウンなどを図るのが狙い。なお、買収実行日は12月を予定している。

■日本郵政 <6178>  1,363円  -42 円 (-3.0%)  本日終値
 日本郵政<6178>は続落。同社は11日に政府保有株の売り出しを発表した。最大で1兆3000億円前後の政府保有株が市場で売却される見通しだが、売出価格は25日から27日のいずれかの日に決定する予定。週明けの売出価格決定を視野に、株価は神経質な展開となっている。

■SFPホールディングス <3198>  1,746円  -17 円 (-1.0%)  本日終値
 SFPホールディングス<3198>は反落。21日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(3~8月)連結業績について、売上高が従来予想の182億2900万円から185億円(前年同期比4.2%増)へ、営業利益が16億2000万円から18億5000万円(同15.3%増)、純利益が11億1800万円から14億5500万円(同52.7%増)へ上振れたようだと発表したが、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。磯丸事業で既存店改装やタブレット端末導入効果が想定を超えて推移したほか、今期出店した「鳥良商店」や新業態の餃子製造販売店「トラ五郎」「いち五郎」が好調であることなどが要因としている。また、店舗の撤退などを見越して期初に見積もった特別損失が下振れしたことも最終利益にプラスに働いた。

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