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【市況】21日の香港市場概況:H株指数0.2%高と続伸、証券セクターに買い

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

21日の香港市場は全体として底堅く推移した。主要50銘柄で構成されるハンセン指数は前日比17.47ポイント(0.06%)安の28110.33ポイントと反落したものの、本土企業株で構成されるH株指数が24.81ポイント(0.22%)高の11198.32ポイントと続伸した。売買代金は1084億6000万香港ドルに拡大している(20日の売買代金は970億4000万香港ドル)。


米金利高や人民元安などは重しとなったが、業績期待のある銘柄群が買われ全体相場を下支えした。本土系証券株が軒並み買われ、H株指数はプラスで終了。信用取引残高が20カ月ぶりの高い水準に積み上がっていると伝わるなか、手数料収入の伸びが意識された。華泰証券(6886/HK)が3.8%、中信証券(6030/HK)が2.7%、海通証券(6837/HK)が1.5%、広発証券(1776/HK)が1.1%ずつ上昇している。

マカオ・カジノ株もしっかり。銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.5%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.3%高で引けた。クレディ・スイスが最新リポートで、マカオのカジノ業界に対して楽観的なスタンスを示したことが好材料。9月の売上高は前年同月比13~15%増、10月は16%増で推移すると予測した。うち10月については、今年は国慶節、中秋節が重なるため8日間の大型連休となる点が追い風という。

他の個別株動向では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が0.9%高と続伸。月次の営業実績で、第4世代(4G)携帯電話の加入純増数が今年最大を記録したことが引き続き材料視された。

一方、香港系不動産セクターはさえない。新世界発展(17/HK)が3.5%安、長江実業集団(1113/HK)が2.0%安、恒隆地産(101/HK)が1.5%安で引けた。米金利高を嫌気。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果報告を受け、昨夜の米10年債利回りは約1カ月ぶりの水準に上昇している。香港の金利動向は米金融政策に追随するため、域内金利の上昇が警戒された。

本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の3357.81ポイントで取引を終えた。非鉄や鉄鋼の素材株が安い。不動産株も下げが目立った。半面、時価総額上位の金融株や自動車株はしっかり。上海市場の代表的な50銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.5%上昇した。

【亜州IR】

《CS》

 提供:フィスコ

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