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【市況】北朝鮮ミサイル発射も冷静!? 15日の東京市場の風景

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより
 15日の東京株式市場では、日経平均が小安く始まった後はすぐにプラス圏に切り返し、後場に入ると一段高の展開となった。前場取引開始前に北朝鮮が再びミサイルを発射し、北海道上空を通過して襟裳岬の東約2000キロメートルの太平洋上に落下したと観測、これが地政学リスクを再燃させるとみられたが、フタを開けてみれば意外にマーケットは冷静だった。

 SMBC日興証券投資情報部部長の太田千尋氏は「北朝鮮を巡る地政学リスクへの反応はその時の地合いにもよるが、今は全体相場のリスクオフの流れが一服していることが、売り物を吸収する背景となった。いずれにしても企業の好業績がベースにある。一時的な有事の思惑に振り回されず、あくまでファンダメンタルズ面に視点を置くべき」としている。

 また、東洋証券ストラテジストの大塚竜太氏は、これまでも常にこの北朝鮮リスクについて“押し目は買い”との見解を示していた。きょうの一連の動きについて大塚氏は「(北朝鮮側も)気を使ってミサイルを飛ばしているというと語弊があるが、ギリギリで許される領域をわきまえてやっている感が強い。ミサイル発射を受けて一時的に為替は円高に振れたものの、依然のように為替とリンクさせたアルゴリズム売買で株式市場が掻き回されるということがなくなってきた。むしろ、きょうは冷静な株式市場の動向を横目に、為替市場でドルが買い戻される展開。株式市場も腰が据わってきた」と指摘する。

 そして、やはりポイントは企業業績にあるとみているようだ。「3月決算企業の上方修正の動きが例年より早い時期に目立っている。これは企業の自信の表れともとれ、実態面の強さは早晩株価にも反映される」(大塚氏)という見方で、日経平均2万円大台を通過点とする上値の可能性に言及している。

 また、今回のミサイル発射に対する意外な相場の強さの裏側には、事前に下落を期待した売り方が多かった反動という見方もある。松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏は「ミサイル発射の兆候があることは昨日から伝わっていた。これを受けて225先物は深夜から先駆して水準を切り下げており、ミサイル発射を予期した空売り筋が、ミサイル発射で買い戻そうと手ぐすねを引いていたフシがうかがわれる。ちなみに、寄り付きの店内の売買注文は買い越しだった」という。結果として、売り方の期待した狼狽売りはみられなかったことで仕方なく買い戻したという構図が、きょうの相場にはみてとれる。

 “ミサイル通過”に対する投資家サイドの目が慣れたとはいえ、これが北海道上空から東京上空を通過するというように軌道がさらに内角寄りに近づいた場合は、当然ながら影響は出てくる。今のところ、大勢に影響なしという見方がマーケットには強いようだが、「今後、北朝鮮が発射するミサイルの軌道の変化には注意が必要」という市場関係者の声もある。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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