市場ニュース

戻る
 

【市況】18日の米国市場ダイジェスト:ダウ76ドル安、バノン氏の更迭で政権への不安は和らぐ

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:ダウ76ドル安、バノン氏の更迭で政権への不安は和らぐ

18日の米国株式相場は下落。ダウ平均は76.22ドル安の21674.51、ナスダックは5.39ポイント安の6216.53で取引を終了した。トランプ大統領の発言を巡る問題で、米政権運営への先行き不透明感からアジア・欧州株が概ね全面安となり、米国株も売りが先行。バルセロナで発生したテロ事件による地政学リスクへの警戒感も重なり、軟調推移となった。当初から極右思想で批判を集めていたバノン主席戦略官の更迭が発表され、トランプ政権への懸念がやや後退すると、下げ幅を縮小したが、相場を押し上げるには至らなかった。セクター別では、公益事業や家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で耐久消費財・アパレルや食品・生活必需品小売が下落した。

ディスカウントストアのロス・ストアーズ(ROST)は通期の利益見通しを引き上げ、大幅上昇。半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)は8-10月期の売上高見通しが予想を上振れ、堅調推移。一方で、スポーツ用品小売りのフット・ロッカー(FL)は決算内容が嫌気され、大幅下落。スポーツ用品メーカーのアンダーアーマー(UA)、ナイキ(NKE)などにも売りが広がった。農業機械のディア(DE)は米国・カナダでの農機販売が減少するとの見通しを示し、軟調推移となった。

21日には99年ぶりにアメリカ大陸を横断する形で皆既日食が観測される為、観測地への旅行需要拡大が期待される一方で、交通渋滞やビジネス活動や製造業の一時的中断による経済損失も予想されている。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:トランプ米政権混乱の収束期待でドル安値から反発

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円60銭まで下落後、109円60銭まで反発して109円20銭で引けた。トランプ政権の混乱が経済政策の実施に遅れをきたすとの見方にドル売り・円買いが一段と強まった。その後、極右、白人至上主義との関連が指摘されるバノン主席戦略官の解任で、トランプ政権が落ち着きを取り戻すとの安心感が広がり、リスク回避の動きが一段落した。

ユーロ・ドルは、1.1730ドルから1.1768ドルまで上昇し1.1760ドルで引けた。ユーロ・円は、127円56銭まで下落後、128円79銭まで反発。ポンド・ドルは、1.2894ドルから1.2832ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9586フランへ下落後、0.9670フランへ反発した。


■NY原油:大幅続伸で48.51ドル、リスク回避の動き一服で買い戻し

NY原油先物9月限は大幅続伸(NYMEX原油9月限終値:48.51 ↑1.42)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比+1.42ドルの48.51ドルで取引を終えた。この日発表された8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値の大幅な改善や米国株の下げ幅縮小を意識して、短期筋などの買い戻しが入った。石油サービス会社ベーカー・ヒューズが午後公表した18日までの1週間の米国内石油掘削リグ稼働数は前週比5基減の763基となり、2週連続でマイナスとなったことも買い材料とされたようだ。NY原油先物は11日以来、1週間ぶりの高値をつけたが、週間ベースでは3週連続で下げている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  23.62ドル -0.02ドル(-0.08%)
モルガン・スタンレー(MS) 45.39ドル +0.30ドル(+0.67%)
ゴールドマン・サックス(GS)222.15ドル +0.73ドル(+0.33%)
インテル(INTC)      35.01ドル -0.16ドル(-0.45%)
アップル(AAPL)      157.50ドル -0.36ドル(-0.23%)
アルファベット(GOOG)   910.67ドル -0.31ドル(-0.03%)
フェイスブック(FB)    167.41ドル +0.50ドル(+0.30%)
キャタピラー(CAT)     113.92ドル +0.78ドル(+0.69%)
アルコア(AA)       37.76ドル -0.04ドル(-0.11%)
ウォルマート(WMT)     79.31ドル -0.39ドル(-0.49%)
スプリント(S)       8.07ドル -0.02ドル(-0.25%)

《HT》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均