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【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 3月16日版

日経平均は19日頃までに3万8000円以上へ上げる公算か
1. 日経平均は上昇する準備が整った
 前回の本コラムで、「 日経平均株価は3月6日高値の3万7874円を超えると、3月が月末に向けて3万9000円を目指す可能性がある」と述べました。
 3月9日の時点では、価格が上昇するなら、3万7000円以下で下値を支えられて、前週に上昇していると見ていました。
 しかし、前週は11日に一段安となって、下降の流れが続いています。弱気有利な状態ですが、11日に3万5987円まで下げた後、すぐに3万7000円以上へ値を戻している点が気になります。
 3月11日安値の3万5987円は、昨年9月2日から9日までの下げ幅(3833円幅)と同程度の値幅の下げを経過した後、値を戻す動きとなっています。
 昨年9月の下げと同程度の下げになるなら、昨年12月27日高値の4万0398円以降の下げの下値の目安は3万6565円になります。
 11日は、この地点を一気に下抜いた後、下値を支えられる動きとなっています。11日の足型での下ヒゲの長い線は、昨年9月以降が全体で上値、下値を切り上げるジグザグの保ち合いを形成している可能性を残す動きだったと言えます。
 図1は、日経平均株価の日足と乖離線(終値から25日移動平均線を引いた乖離線)です。乖離線は、2015年以前は±1000円、1500円がめったに出ない反転の目安でしたが、2015年以降、値動きが激しくなり、±1500円、2000円がめったに出ない反転の目安となっています。
 2月28日の終値は3万7155円で、乖離線が-1812円をつけています。
 3月7日の終値は3万6887円で、乖離線が-1650円をつけています。
 乖離線は、-1500円というめったに出ない反転地点で、逆行現象(終値が下げているのに乖離線の反転地点が切り上がる)の強気サインをつけています。
 前回、日経平均株価の3月は月末へ向けて値を戻す動きになりやすい、という値動きの経験則を紹介しました。
 チャートでは、下値の目安になる値位置で、強く下値を支えられる足型(下ヒゲの長い陽線)が表れています。
 押し目を拾われやすい3月、上げやすい4月の季節性を考慮すると、本年の価格が上昇できるなら、その上げは3月11日の安値が押し目底になって、4月へ向けて表れると推測できます。
図1 日経平均株価(日足)と乖離線
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