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【市況】今週の【早わかり株式市況】3ヵ月半ぶりに1万9500円割れ、北朝鮮リスク・米株安・テロ・円高を嫌気

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、北朝鮮リスク・米株安・テロ・円高でリスク回避の動きか強まり、日経平均株価は3ヵ月半ぶりに1万9500円を割り込んだ。

 3連休明けの14日は北朝鮮情勢の緊迫化が引き続き警戒されたほか、連休中に108円台まで円高が進んだことが嫌気され、日経平均は大幅に4日続落。一時1万9500円を割り込む場面もあった。

 翌15日は北朝鮮を巡る地政学リスクが後退したことから買い戻しが入り、日経平均は急反発した。為替が円安方向に振れたことも追い風となった。16日は閑散商いの中、手掛かり材料難で狭いレンジの往来に終始したものの戻り売りに押され小反落した。東証1部の売買代金は15営業日ぶりに活況の目安とされる2兆円を下回った。17日も小動きながらも円高で小幅続落となった。

 週末の18日はトランプ大統領の政権運営に対する懸念やスペインでのテロ事件発生が嫌気され前日の米国株市場が大幅安となったうえ、為替市場で円高が進んだことを受けてリスク回避の動きが強まり、日経平均は大幅に3日続落となった。終値ベースで5月2日以来約3ヵ月半ぶりに節目の1万9500円を割り込んだ。

 日経平均株価は、前週比259円(1.31%)安の1万9470円と5週続落して取引を終えた。週間の振れ幅は391円と、前週の425円から縮小した。


 前週にレンジ相場を下放れて以降は薄商いで軟調な相場となっており、来週も底値を探る展開になりそうだ。
 重要イベントとしては、国内では25日朝に発表される7月全国消費者物価指数が注目される。海外では24日-26日開催の米ジャクソンホール会議で25日に行われるイエレンFRB議長とドラギECB総裁の講演に注視が必要だろう。また25日は北朝鮮で故金正日総書記が軍事優先の統治を始めた「先軍節」を迎えることにも留意しておきたい。

◆マーケット・トレンド(8月14日~18日)

【↓】 8月14日(月)―― 4日続落・一時1万9500円割れ、北朝鮮リスクを警戒
 日経平均 19537.10( -192.64)  売買高19億5911万株 売買代金 2兆5731億円

【↑】 8月15日(火)―― 5日ぶり急反発、北朝鮮リスク後退で買い戻し
 日経平均 19753.31( +216.21)  売買高16億5080万株 売買代金 2兆2363億円

【↓】 8月16日(水)―― 小反落、薄商いのなか戻り売りに押される
 日経平均 19729.28( -24.03)  売買高14億3539万株 売買代金 1兆8757億円

【↓】 8月17日(木)―― 小幅続落、円高で売り優勢も振れ幅は59円と小動き
 日経平均 19702.63( -26.65)  売買高14億3619万株 売買代金 1兆8060億円

【↓】 8月18日(金)―― 大幅に3日続落、米株安や円高でリスク回避の売り膨らむ
 日経平均 19470.41( -232.22)  売買高16億7173万株 売買代金 2兆1223億円

◆セクター・トレンド(8月14日~18日)

(1)東証33業種中、28業種が下落
(2)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、三菱マ <5711> など非鉄株が大幅反落
(3)三菱UFJ <8306> など銀行、T&D <8795> など保険といった金融株は続落
(4)三井不 <8801> など不動産、大和ハウス <1925> など建設といった内需株は総じて売られた
(5)トヨタ <7203> など自動車、コマツ <6301> など機械といった輸出株もさえない
(6)JXTG <5020> 、コスモHD <5021> など石油株は続伸
(7)郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株は買い戻された

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