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【市況】今週の【早わかり株式市況】 米朝の緊迫化で6月からの膠着相場の下限を割り込む

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、米朝の緊迫化への警戒感からリスク回避の動きが強まり、日経平均株価は6月初めからのレンジ相場の下限を割り込んだ。

 週初の7日は米国株高や為替の円安を追い風に日経平均は反発し、2万円大台を回復した。

 翌8日はFRB高官による利上げに牽制的な発言で為替が円高方向に振れたことが重しとなり日経平均は反落、再び2万円大台を割り込んだ。9日は米メディアによる「北朝鮮が核弾頭の小型化に成功」報道などを受け米国と北朝鮮の緊迫化が警戒され、大きく売りが優勢となり、日経平均は大幅続落した。6月初めから続いていた狭いレンジでの膠着相場の下限を割り込んだ。

 3連休を控えた10日は前日に続き北朝鮮リスクが重荷となり、小幅ながら3日続落となった。

 日経平均株価は、前週比222円(1.12%)安の1万9729円と4週続落して取引を終えた。6月初めからのレンジ相場は下方向にブレイクアウトする格好となった。週間の振れ幅は425円と、前週の221円から拡大した。

 レンジ相場から下振れしただけに、来週は下値を探る展開となりそうだ。
 重要イベントとしては、国内では14日朝に発表される4-6月期GDPや17日朝に発表される7月貿易統計が注目される。海外では14日発表の中国7月鉱工業生産指数や17日発表の米国7月鉱工業生産指数に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(8月7日~10日)

【↑】   8月 7日(月)―― 反発・2万円台を回復、米株高や円安が追い風
 日経平均 20055.89( +103.56)  売買高15億0590万株 売買代金 2兆0353億円

【↓】   8月 8日(火)―― 反落・2万円割れ、円の先安観後退で売り優勢
 日経平均 19996.01(  -59.88)  売買高16億5236万株 売買代金 2兆1292億円

【↓】   8月 9日(水)―― 膠着相場下振れ、北朝鮮情勢の緊迫化で売りが優勢
 日経平均 19738.71( -257.30)  売買高20億6631万株 売買代金 2兆6976億円

【↓】   8月10日(木)―― 3日続落、引き続き北朝鮮リスクを警戒
 日経平均 19729.74(  -8.97)  売買高19億6413万株 売買代金 2兆5327億円

◆セクター・トレンド(8月7日~10日)

(1)第一生命HD <8750> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株が売られた
(2)オリンパス <7733> など精密機器、コマツ <6301> など機械といった輸出株もさえない
(3)菱地所 <8802> など不動産、ソフトバンク <9984> など通信といった内需株は総じて軟調も
  マツキヨHD <3088> など小売り、森永 <2201> など食品といった消費関連株は値を保つ
(4)JXTG <5020> 、出光興産 <5019> など石油株は堅調
(5)住友鉱 <5713> など非鉄、新日鉄住金 <5401> など鉄鋼株は買われた

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