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【市況】【↓】日経平均 大引け| 膠着相場下振れ、北朝鮮情勢の緊迫化で売りが優勢 (8月9日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19928.96
高値  19945.28(09:01)
安値  19660.22(12:45)
大引け 19738.71(前日比 -257.30 、 -1.29% )

売買高  20億6631万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆6976億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は膠着相場下振れ、北朝鮮情勢の緊迫化で売りが優勢
 2.「北朝鮮の核弾頭小型化成功」報道が波乱の発端
 3.米国ではNYダウ11日ぶり反落、円高進行も嫌気
 4.日経平均は5月末の水準に下落、8割超の銘柄が下げる
 5.下値では買い向かう動きも観測され、売買代金は膨らむ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは33ドル安と11日ぶりに反落。トランプ大統領の北朝鮮に対しての発言を受け、地政学リスクを警戒する売りが優勢となった。

 東京市場では地政学リスクの高まりを受けて売りがかさみ、日経平均株価は大幅に値を崩し、一時1万9600円台まで水準を切り下げた。約2ヵ月半続いた膠着相場が下振れした格好だ。

 9日の東京市場は、北朝鮮を巡る朝鮮半島情勢の緊迫化が重荷となり大きく売り優勢に傾いた。米メディアが「北朝鮮が核弾頭の小型化に成功した」と報じ、これを受け前日の米国株市場でNYダウが11日ぶりに反落、為替の円高進行と相まって東京市場でも主力株中心に幅広く売り込まれる展開を余儀なくされた。日経平均は一時300円を超える下げをみせ、その後下げ渋ったものの1万9700円台で着地、5月末以来の水準まで下落した。東証1部全体の8割超の銘柄が下落したが、押し目には買い向かう動きも観測され、夏季休暇に伴い外国人投資家など市場参加者不足がいわれるなかも、売買代金は2兆7000億円弱まで膨らんだ。

 個別では、任天堂<7974>が安く、ソフトバンクグループ<9984>も軟調。トヨタ自動車<7203>が売られ、信越化学工業<4063>、オリンパス<7733>なども値を下げた。田淵電機<6624>、アーレスティ<5852>が急落、横河電機<6841>も大きく値を下げた。ニッパツ<5991>、DIC<4631>、住友大阪セメント<5232>も下落した。清水建設<1803>、日本ペイントホールディングス<4612>も安い。
 半面、住友金属鉱山<5713>が高く、スズキ<7269>も上昇。KLab<3656>が買い人気を集めた。ステラ ケミファ<4109>はストップ高となった。新電元工業<6844>も一時値幅制限いっぱいに買われた。GSIクレオス<8101>、タカラトミー<7867>などが値を飛ばし、ダイフク<6383>、宮地エンジニアリンググループ<3431>なども上昇した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はヤマハ発 <7272> 、住友鉱 <5713> 、スズキ <7269> 、日揮 <1963> 、安川電 <6506> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約14円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は信越化 <4063> 、ファストリ <9983> 、ダイキン <6367> 、ソフトバンク <9984> 、KDDI <9433> 。押し下げ効果は約77円。

 東証33業種のうち上昇は石油石炭製品、非鉄金属、鉄鋼の3業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)水産・農林業、(2)医薬品、(3)小売業、(4)食料品、(5)海運業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)金属製品、(2)化学、(3)倉庫運輸関連、(4)サービス業、(5)精密機器。

■個別材料株

△ゲオHD <2681>
 第1四半期営業は28%増益。
△ペッパー <3053> [東証2]
 東証1部に指定替え。
△ステラケミ <4109>
 今期経常を一転13%増益・最高益に上方修正。
△ミクロン <6159> [JQ]
 1→3の株式分割を実施。
△太陽工機 <6164> [JQ]
 今期経常を10%上方修正・配当も30円増額。
△レオン <6272>
 4-6月期(1Q)経常は2.1倍増益で着地。
△新電元 <6844>
 今期経常を一転27%増益に上方修正。
△ノジマ <7419>
 4-6月期(1Q)経常は77%増益で着地。
△加賀電子 <8154>
 4-6月期(1Q)経常は3.6倍増益。
△太洋物産 <9941> [JQ]
 今期経常を2.2倍上方修正。

▼横河電 <6841>
 第1四半期は5割近い営業減益。
▼ルック <8029>
 日証金が8日付から貸借取引で注意喚起銘柄に。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ステラケミ <4109> 、(2)ノジマ <7419> 、(3)新電元 <6844> 、(4)ゲオHD <2681> 、(5)レオン <6272> 、(6)ロート <4527> 、(7)加賀電子 <8154> 、(8)メック <4971> 、(9)クレオス <8101> 、(10)グローバル社 <3271> 。
 値下がり率上位10傑は(1)田淵電 <6624> 、(2)アーレスティ <5852> 、(3)セントラルS <4801> 、(4)TDCソフト <4687> 、(5)SUMCO <3436> 、(6)アルプス技 <4641> 、(7)日エスコン <8892> 、(8)横河電 <6841> 、(9)カネカ <4118> 、(10)ライト <1926> 。

【大引け】

 日経平均は前日比257.30円(1.29%)安の1万9738.71円。TOPIXは前日比17.42(1.07%)安の1617.90。出来高は概算で20億6631万株。値上がり銘柄数は287、値下がり銘柄数は1657となった。日経ジャスダック平均は3324.60円(20.50円安)。

[2017年8月9日]

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