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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):タカラトミー、ダイフク、住友鉱

タカラトミー <日足> 「株探」多機能チャートより
■タカラトミー <7867>  1,498円  +121 円 (+8.8%)  本日終値
 タカラトミー<7867>が大幅続伸し、約2カ月ぶりに年初来高値を更新した。8日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高384億8700万円(前年同期比13.9%増)、営業利益18億3500万円(前年同期1億5100万円の赤字)、最終利益12億1800万円(同10億3300万円の赤字)となり、大幅黒字転換したことが好感された。「ベイブレードバースト」が累計1000万個超を販売するなど好調を持続しているほか、今年50周年を迎えたロングセラー「リカちゃん」関連商品の販売が伸長したことが寄与した。利益率の高い国内玩具の販売が好調だったほか、「ポケットモンスター」「トランスフォーマー」の輸出が好調に推移し、また、前期に実施した一部商品の値引き販売が今期減少したことなどから海外事業の収益性が改善したことも貢献した。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高1700億円(前期比1.4%増)、営業利益80億円(同3.3%増)、最終利益55億円(同2.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■ダイフク <6383>  4,215円  +330 円 (+8.5%)  本日終値
 ダイフク <6383> が急反騰し、上場来高値を更新した。8日に発表した18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比64.1%増の70.2億円に拡大して着地したことが買い材料視された。旺盛な半導体・液晶パネル需要を背景に搬送システムが好調だったほか、物流施設向け自動化システムも伸びた。地域別ではアジア、北米向けが拡大した。原価低減の進展も大幅増益に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の274億円→310億円に13.1%上方修正。増益率が15.3%増→30.5%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。併せて、今期の上期配当を従来計画の15円→20円(前年同期は12円)に大幅増額したこともカイに拍車を掛けた。年間配当は52円になる。

■河西工業 <7256>  1,562円  +113 円 (+7.8%)  本日終値
 自動車内装部品メーカーの河西工業 <7256> が急反発し、約5ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。8日に発表した18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比26.3%増の42.6億円に伸びて着地したことが買い材料視された。受注車種の減産や円高が重しとなり北米事業の収益が悪化したものの、国内・アジアでの増収効果に加え、生産性向上や原価低減の進展で吸収し、大幅増益を達成した。

■サンデンHD <6444>  339円  +23 円 (+7.3%)  本日終値
 8日、サンデンホールディングス <6444> が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益が16.9億円の黒字(前年同期は30.4億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。欧州やアジア向けに小型・軽量化や省動力化を中心とする自動車用コンプレッサーの販売が伸びたことが寄与。前期から進めてきた構造改革によるコスト削減に加え、円安進行で為替差損が減少したことも増益に大きく貢献した。通期計画の40億円に対する進捗率は42.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■栗本鐵工所 <5602>  2,250円  +137 円 (+6.5%)  本日終値
 8日、栗本鐵工所 <5602> が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は2.9億円の黒字(前年同期は1.6億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。第1四半期の黒字着地は4年ぶりとなる。鍛圧機で大型物件の出荷が増加した機械システム事業が収益を牽引した。産業建設資材事業で空調製品や消音製品などが伸びたことも黒字浮上に貢献した。上期計画の4億円に対する進捗率は72.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■住友金属鉱山 <5713>  1,814円  +100 円 (+5.8%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が急伸。同社株の1800円台乗せは15年7月以来、2年1カ月ぶり。同社が8日発表した第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比2.7倍の217億6600万円となった。銅相場の上昇や円安が寄与した。電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の正極材も好調だった。これを受け、今上期業績予想を増額修正しており、営業利益は従来予想の340億円を前年同期比96%増の430億円に見直した。18年3月通期の業績見通しは据え置いた。また、この日は北朝鮮リスクの高まりで、同社は傘下に菱刈鉱山を擁し金関連株としての側面を持つことも再評価されている。

■ヤマハ発動機 <7272>  3,070円  +153 円 (+5.3%)  本日終値
 ヤマハ発動機<7272>が大幅8日続伸となり、年初来高値を更新した。8日の取引終了後、17年12月期の連結業績予想について、売上高を1兆6000億円から1兆6300億円(前期比8.5%増)へ、営業利益を1200億円から1350億円(同24.3%増)へ、純利益を750億円から900億円(同42.5%増)へ上方修正し、あわせて従来、中間・期末各32円50銭(年間65円)としていた配当予想を各39円(同78円)へ引き上げたことが好感された。ベトナムやフィリピン、タイなど新興国で二輪車が計画以上に伸びており、二輪車の世界出荷台数は前期比10.6%増の570万3000台を見込む。また、プラットホーム(車台)の共有化により設計・開発などのコスト削減が進んでいることや、年間の想定為替レートを1ドル=110円から111円へ、1ユーロ=115円から118円へ見直したこともプラスに働く。なお、同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高8280億5100万円(前年同期比6.4%増)、営業利益821億8900万円(同25.7%増)、純利益608億1300万円(同87.5%増)だった。

■三菱マテリアル <5711>  3,870円  +170 円 (+4.6%)  本日終値
 8日、三菱マテリアル <5711> が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比79.3%増の216億円に拡大して着地したことが買い材料視された。米国で住宅や商業施設向けを中心にセメントの販売が拡大したことが寄与。下期に計上を見込んでいた鉱山配当金の一部が前倒しとなり、受取配当金が急増したことも大幅増益の要因となった。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の680億円→750億円に10.3%上方修正し、増益率が6.4%増→17.3%増に拡大する見通しとなった。

■ゼンショHD <7550>  2,157円  +81 円 (+3.9%)  本日終値
 ゼンショーホールディングス<7550>が大幅反発。8日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1418億1600万円(前年同期比10.4%増)、営業利益35億2000万円(同33.9%増)、純利益17億4200万円(同2.5倍)と大幅増収増益だったことが好感された。「すき家」をはじめとする牛丼カテゴリーの既存店売上高が同4.1%増となったのをはじめ、「ココス」「ジョリーパスタ」などレストランカテゴリー、「はま寿司」などファストフードカテゴリーともに既存店売上高が伸びたことが寄与。また、51店舗の新規出店(退店22店舗)や、昨年11月に買収した中堅食品スーパーのフジタコーポレーションも業績向上に貢献した。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高5951億8000万円(前期比9.4%増)、営業利益216億9200万円(同15.5%増)、純利益96億6000万円(同14.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■東芝 <6502>  290円  +9 円 (+3.2%)  本日終値
 東芝<6502>が急伸。同社株の300円台は6月27日以来、1カ月半ぶり。17年3月期有価証券報告書に関して、監査を担当するPwCあらた監査法人は、「限定付き適正」とする方針と複数のメディアが報じた。同社株の上場廃止懸念が後退する見通しであることを受け、この日は買いが集まっている。有価証券報告書は10日に提出の見込み。

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