【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):古河電、荒川化、コロプラ
古河電 <日足> 「株探」多機能チャートより
2日、古河電気工業 <5801> が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.4倍の100億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。北米を中心に光ファイバー・ケーブル需要の好調が継続したほか、半導体製造用テープや銅箔の販売も伸びた。昨年4月の熊本地震の影響などから回復した自動車部品事業も収益拡大に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の375億円→435億円に16.0%上方修正。増益率が4.1%増→20.8%増に拡大する見通しとなった。
■荒川化学工業 <4968> 2,220円 +254 円 (+12.9%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
2日、荒川化学工業 <4968> が決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比25.8%増の17.1億円に伸びて着地したことが買い材料視された。紙おむつ接着剤向け原料である水素化石油樹脂の販売が好調だった粘接着事業が収益を牽引した。コーティング事業の採算改善や為替差損の縮小も大幅増益に貢献した。上期計画の25億円に対する進捗率は68.5%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■JCU <4975> 4,510円 +420 円 (+10.3%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
JCU <4975> が急反発し、上場来高値を更新した。同社は2日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比51.8%増の13.2億円に拡大して着地したことが買い材料視された。中国、台湾、韓国向けにプリント配線板用めっき薬品の販売が好調だったほか、自動車部品用めっき薬品も中国で伸びたことが寄与。円安による為替差損の減少も大幅増益の要因となった。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の59億円→61.5億円に4.2%上方修正し、従来の6期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
■あらた <2733> 4,195円 +300 円 (+7.7%) 本日終値
日用品卸大手のあらた <2733> が急反発し、年初来高値を更新した。株価は一時4290円まで上昇、2004年3月に記録した上場来高値4300円にあと10円まで迫った。2日に発表した18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比23.2%増の27億円に伸びて着地したことが買い材料視された。主力のドラッグストア向けを中心に化粧品や衣料用洗剤などの卸販売が伸びたことが収益を押し上げた。上期計画の40億円に対する進捗率は67.5%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■ニチコン <6996> 1,292円 +78 円 (+6.4%) 本日終値
ニチコン<6996>は大幅続伸し、年初来高値更新。同社は2日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を1120億円から1150億円(前期比14.5%増)へ、営業利益を40億円から47億円(同55.7%増)へ、最終損益を16億4800万円の赤字から8億円の赤字(前期は26億2300万円の黒字)へそれぞれ上方修正した。自動車市場向け製品およびインバータ・産機向け製品が堅調に推移したことにより、18年3月期第1四半期連結業績が計画を上回ったことや、直近の事業環境の改善などを踏まえて上方修正に踏み切った。あわせて発表した第1四半期の連結決算は、売上高269億6700万円(前年同期比13.3%増)、営業利益10億7200万円(同2.6倍)、最終損益35億6800万円の赤字(前年同期は3億4700万円の黒字)だった。
■コロプラ <3668> 1,274円 +72 円 (+6.0%) 本日終値
コロプラ<3668>が続急伸、年初来高値を更新した。2日取引終了後に発表した17年9月期第3四半期累計(16年10月~17年6月)連結決算は売上高は382億円(前年同期比40.8%減)、営業利益は98億4400万円(同61.6%減)、純利益は64億4600万円(同56.3%減)と大幅減益だった。既存タイトルの計画下振れや新作の遅延などが要因だが、通期計画に対する営業利益の進捗率は89%であることから、通期計画の達成確度は高いとの見方が強い。一方、第4四半期以降では他社IP(知的財産権)による複数の主力アプリに対した断続的かつ積極的なコラボ展開や、来期は他社IPによる完全新作の提供などを打ち出しており、これに対する期待が高まっているようだ。なお、17年9月期通期業績予想は、売上高550億円(前期比35.1%減)、営業利益110億円(同65.5%減)、純利益75億円(同63.8%減)の従来見通しを据え置いている。
■山洋電気 <6516> 1,309円 +71 円 (+5.7%) 本日終値
山洋電気 <6516> が続急伸し年初来高値を更新した。株価は1997年8月以来、実に20年ぶりとなる高値圏に浮上した。同社は2日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比2.6倍の19億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。半導体製造装置や産業用ロボット向けサーボモーターの需要が好調だったことが寄与。データセンター用サーバー向け冷却ファンの販売拡大に加え、金融費用が減少したことなども業績高変化の要因となった。
■ANAホールディングス <9202> 409円 +21.1 円 (+5.4%) 本日終値
ANAホールディングス<9202>が3日続伸で年初来高値更新、株価を400円台に乗せてきた。同社が2日取引終了後に発表した18年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算は売上高が4517億1900万円(前年同期比11.7%増)、営業利益は254億3800万円(同80.0%増)、最終利益は510億6900万円(同7.7倍)と大幅増収増益だった。欧米方面などの長距離路線で利用者が増加、国内も好調で収益を押し上げた。営業利益はJAL<9201>の第1四半期実績(247億円)を抜いており、これを評価する形で買いが優勢となっている。
■メガチップス <6875> 3,165円 +160 円 (+5.3%) 本日終値
2日に決算を発表。「今期最終を3倍上方修正」が好感された。メガチップス <6875> が8月2日大引け後(15:00)に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終損益は3600万円の黒字(前年同期は7億0600万円の赤字)に浮上して着地した。併せて、通期の同損益を従来予想の2億円の黒字→6億円の黒字(前期は9億4700万円の赤字)に3.0倍上方修正した。
⇒⇒メガチップスの詳しい業績推移表を見る
■品川リフラクトリーズ <5351> 339円 +17 円 (+5.3%) 本日終値
品川リフラクトリーズ<5351>が3連騰、7月14日以降前日までの13営業日で陰線を引いたのはわずか7月末の1日のみという上値指向の強さで株価を2割強上昇させたが、きょうはマドを開けて上に放れてきた。ここにきて耐火物を手掛ける銘柄に買い人気が集まっている。耐火レンガ原料の主要生産地である中国がここ環境規制を強化する動きにあることで、供給能力が低下、今後も耐火レンガ原料の市況は上昇傾向にあるとの見方が強まっている。製品価格への波及から販価引き上げの動きが予想されるなか、同社の株価を強く刺激する格好となっている。このほか黒崎播磨<5352>が上昇指向を継続、ヨータイ<5357>、TYK<5363>もにわかに動意含みだ。
株探ニュース