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【市況】12日の米国市場ダイジェスト:ダウ123ドル高、追加利上げ観測が後退

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:ダウ123ドル高、追加利上げ観測が後退

12日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は123.07ドル高の21532.14、ナスダックは67.87ポイント高の6261.17で取引を終了した。原油相場の上昇を受けて、買いが先行。イエレンFRB議長が、下院金融委員会での議会証言で低調なインフレ率への警戒感を示し、追加利上げに慎重な姿勢を示唆したことも好感され、終日堅調推移となった。セクター別では、半導体・半導体製造装置やソフトウェア・サービスが上昇する一方で銀行や家庭用品・パーソナル用品が下落した。

エネルギー関連会社のNRGエナジー(NRG)は事業再編策を発表し、大幅上昇。航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)は良好な6月実績が好感され、堅調推移。決済サービスのペイパル(PYPL)は、携帯端末のアップル(AAPL)と複数のコンテンツサービスの支払いで提携し、買われた。一方で、オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(HOG)は一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、下落した。

地区連銀経済報告(ベージュブック)では、全体的に景気が小幅ないし緩やかに拡大したとの認識が示された。一方で、一部地域では物価上昇が緩和したほか、個人消費では半数地域で自動車販売の減少が目立った。


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■NY為替:年内追加利上げ観測後退でドルは一時112円93銭

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円73銭へ上昇後、112円93銭まで反落し、113円18銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は下院金融サービス委員会での証言で、最近の低インフレに関して懸念を表明したため、年内追加利上げ観測は後退した。日米金利差の拡大観測も後退し、リスク回避的なドル売り・円買いに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1480ドルまで上昇後、1.1392ドルまで反落し、1.1411ドルで引けた。ユーロクロス絡みのユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ユーロ・円は、130円06銭から129円05銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2907ドルへ上昇後、1.2856ドルへ反落。英失業率は42年ぶりの低水準となったため利上げ観測が再浮上し、ポンド買いに拍車がかかった。ドル・スイスは、0.9603フランへ下落後、0.9662フランまで反発した。


■NY原油:続伸で45.49ドル、原油とガソリンの在庫減少幅は市場予想を上回る

NY原油先物8月限は続伸(NYMEX原油8月限終値:45.49 ↑0.45)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比+0.45ドルの45.49ドルで取引を終えた。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫統計で原油在庫とガソリン在庫は予想以上に減少していたことが判明し、一時46.48ドルまで上昇。しかしながら、OPEC(石油輸出国機構)が12日公表した月報で今年上半期の加盟国産油量は、需要を上回っていたことが確認されており、原油先物の上げ幅は縮小した。また、OPECの産油量が現在の水準を維持した場合、2018年1-3月期における供給過剰は拡大するとの見通しも示されており、原油先物はやや上げ渋った。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  24.35ドル -0.25ドル(-1.02%)
モルガン・スタンレー(MS) 44.96ドル -0.52ドル(-1.14%)
ゴールドマン・サックス(GS)227.39ドル +0.44ドル(+0.19%)
インテル(INTC)      34.25ドル +0.33ドル(+0.97%)
アップル(AAPL)      145.74ドル +0.21ドル(+0.14%)
アルファベット(GOOG)   943.83ドル +13.74ドル(+1.48%)
フェイスブック(FB)    158.90ドル +3.63ドル(+2.34%)
キャタピラー(CAT)     108.96ドル +0.72ドル(+0.67%)
アルコア(AA)       34.60ドル -0.40ドル(-1.14%)
ウォルマート(WMT)     73.94ドル +0.47ドル(+0.64%)
スプリント(S)       8.23ドル +0.09ドル(+1.11%)

《HT》

 提供:フィスコ

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