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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~利食い優勢もイエレン議長証言控えて底堅く

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:利食い優勢もイエレン議長証言控えて底堅く
■外資系証券の注文動向:差し引き190万株の売り越し
■前場の注目材料:東芝、半導体売却足踏み、日米韓連合と交渉に遅れ



■利食い優勢もイエレン議長証言控えて底堅く

12日の日本株市場は、引き続き2万円固めの相場展開になりそうだ。11日の米国市場は小動きだった。イエレン議長の議会証言や4-6月期決算を控えてこう着感が強いなか、「ロシアゲート」問題で大統領の長男にも疑惑が波及してきたことが重石となった。オバマケア代替法案の成立期待から上昇に転じているが、模様眺めムードが強まりやすいだろう。

シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の20120円となり、これにさや寄せする格好から、5日線、25日線レベルでの攻防になろう。また、円相場が1ドル113円台後半と若干円高に振れて推移していることも利食いに向かわせそうだ。

一方で、12日の米国では地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されるほか、イエレンFRB議長が下院金融委員会で証言を行う予定である。先週の米雇用統計は、FRBが予定通り年内3度目の利上げを行う後押しになるとみられている。イエレンFRB議長証言を受けて利上げ観測が高まる可能性もあり、これを受けた円安の流れが支援材料になる展開も期待したいところである。

物色としては米半導体関連が出直りをみせてきており、ハイテクセクターの動向に注目。また、決算シーズンとなるなか本日はSHIFT<3697>、日本エンタープライズ<4829>が予定されており、週末にかけてゲーム企業の決算が相次ぐ。決算を受けて、ゲーム株物色が一段と強まるかが注目されてこよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き190万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り540万株、買い350万株、差し引き190万株の売り越しとの観測。

07月05日(水):180万株の売り越し
07月06日(木):750万株の買い越し
07月07日(金):70万株の買い越し
07月10日(月):110万株の買い越し
07月11日(火):590万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(21409.07、+0.55)
・ナスダックは上昇(6193.30、+16.91)
・オバマケア代替法案成立期待が高まる
・NY原油は上昇(45.04、+0.64)
・SOX指数は上昇、AMDやマイクロンなど全般堅調
・米5月JOLTS、自発離職増加で労働市場は引き続き堅調

・東芝<6502>、半導体売却足踏み、日米韓連合と交渉に遅れ
・古河電工<5801>、植物由来の軽量素材、樹脂の製造コスト1/10
・スズキ<7269>、オランダ当局、FCAを調査
・ヤマトHD<9064>、中国通販大手と包括提携、保冷配送で協力へ
・TDK<6762>、2割減益、高周波部品の売却響く
・ビックカメラ<3048>、9~5月、純利益6%増
・サッポロHD<2501>、1~6月営業益微増、市場予想に届かず


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  営業毎旬報告(7月10日現在、日本銀行)

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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