【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米利上げ観測高まり2万円固めの展開へ
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:米利上げ観測高まり2万円固めの展開へ
■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の買い越し
■前場の注目材料:ユニー・ファミリーマートHD、ファミマ、レジ刷新、投資総額110億円
■米利上げ観測高まり2万円固めの展開へ
10日の日本株市場は買い先行の展開になりそうだ。米雇用統計を受けてのスタートとなるが、雇用統計については、非農業部門雇用者数は前月比22.2万人増加とコンセンサス(17.8万人増)を大きく上回った。
失業率は4.4%で、16年ぶり低水準だった前月の4.3%から若干上昇したが、ほぼ横ばいとの見方から、米連邦準備制度理事会(FRB)が予定通り年内3度目の利上げを行う後押しになるとみられる。7日の米国市場はこれが好感され、NYダウ、ナスダックともに上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の20020円だった。これにさや寄せする格好になろう。
また、今週は12日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)が予定されているほか、12日にイエレンFRB議長が下院金融委員会で証言するほか、13日に上院銀行委員会で証言する。利上げ観測が高まる可能性もあり、これを受けた円安の流れが支援材料になる展開も期待したいところである。
その他、日米ともに決算シーズンとなるため、業績を手掛かりとした個別対応に向かいそうである。決算については、米国では14日にJPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、シティグループといった金融機関の決算が予定されているほか、国内では13日にファーストリテ<9983>が決算を予定しており、日経平均に影響を与えよう。また、引き続き個人主体の物色が続くとみられるが、今週はゲーム株の決算が予定されている点も注目される。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り340万株、買い450万株、差し引き110万株の買い越しとの観測。
07月03日(月):150万株の売り越し
07月04日(火):330万株の買い越し
07月05日(水):180万株の売り越し
07月06日(木):750万株の買い越し
07月06日(金):70万株の買い越し
■前場の注目材料
・米6月非農業部門雇用者数、22.2万人増で予想上振れ
・米6月失業率、前月比ほぼ横ばいの低水準に
・NYダウは上昇(21414.34、+94.30)
・シカゴ日経平均先物(20020、+70)
・日欧EPA、19年発効へ
・米金融規制緩和策への期待
・ドル円(113円90-95銭)
・ユニー・ファミリーマートHD<8028>、ファミマ、レジ刷新、投資総額110億円
・住友電工<5802>、非自動車関連に注目、売上高5割超に
・ダイキン<6367>堺市に新工場棟、ビル用エアコン、年産30万台
・東芝<6502>競争法違反、敗訴確定、欧州のガス絶縁開閉装置
・川崎重<7012>印に新2輪工場、1000cc超大型車生産開始
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・09:30 黒田日銀総裁が定例支店長会議であいさつ
<海外>
・10:30 中・消費者物価指数(6月) 1.5% 1.5%
・10:30 中・生産者物価指数(6月) 5.5% 5.5%
《HT》
提供:フィスコ