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【特集】日本調剤 Research Memo(7):薬剤師エントリー数、総求人数とも順調に拡大。求人コスト削減が課題

日本調剤 <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績の動向

4. 医療従事者派遣・紹介事業の動向
2016年4月の調剤報酬改定は、薬剤師・薬局の果たすべき役割を拡充・強化させる方向のものであり、それは薬剤師の派遣・紹介需要を押し上げることにつながった。そうした追い風もあって日本調剤<3341>の医療従事者派遣・紹介事業は、薬剤師エントリー数、総求人数ともに順調に拡大し、売上高は前期比17.5%増の10,500百万円、セグメント営業利益は前期比7.0%増の1,710百万円と、増収増益を確保した。

医療従事者派遣・紹介事業では、業容拡大が続いており、売上高の成長は今後も続くと期待されるが、直近2期間連続で営業利益率が低下してきている点は注意が必要だと考えている。背景には、薬剤師確保のためのWeb広告費の高騰などがある。セグメント営業利益率の推移を見ると、2017年3月期実績の16.3%は決して低いレベルではない。しかし、この事業モデルは固定費の割合が高くないため、売上増大のためのコストを適切にコントロールすることでより高い利益率を期待できる。求人コストの削減に向けてどのような施策やアイデアを打ち出すか、見守りたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《MW》

 提供:フィスコ

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