【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落・2万円大台割れ、急速な円高でリスク回避の売り (6月6日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 20122.26
高値 20152.95(09:30)
安値 19948.02(14:53)
大引け 19979.90(前日比 -190.92 、 -0.95% )
売買高 17億0482万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆4671億円 (東証1部概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は先物主導で続落、2万円を割り込む
2.1ドル=110円台を大きく割り込む円高を嫌気される
3.8日のECB理事会や英総選挙、コミー前FBI長官の議会証言などを警戒
4.不透明な相場環境を受けた海外投資家の先物売りも足を引っ張る
5.値下がり銘柄数は1600超、業種別には医薬品や海運の下げ目立つ
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは22ドル安と3日ぶりに反落。政治・経済の重要イベントを控え様子見姿勢が強い中売りがやや優勢となった。
東京市場では利益確定売り圧力が強まり、日経平均は円高を背景に下値を探る動きを余儀なくされ、2万円大台を3日ぶりに割り込んだ。
6日の東京市場は、リスク回避の売りが優勢となった。前日の米国株市場でNYダウやナスダック指数が小幅ながら反落したことに加え、外国為替市場で1ドル=110円台を割り込む急速な円高進行が主力輸出株を中心に全体相場の重荷となった。今週末8日に欧州では英国の総選挙とECB理事会が予定されるほか、米国では前FBI長官のコミー氏の米議会での証言を控えており、今週末のメジャーSQや来週のFOMCも意識されるなか、積極的に買い向かう動きもみられなかった。業種別には空運を除き全面安、医薬品や海運セクターの下げが目立っている。需給面では、全般地合い悪が増幅された背景として、本日の欧州株市場も弱いとみた海外投資家が、欧州時間に先回りして日経平均先物に売りを出したとの観測が出ていた。東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を5日連続で上回った。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が軟調、キーエンス<6861>が安く、ファナック<6954>も売りに押された。エムアップ<3661>が大幅続落となったほか、enish<3667>、アイスタイル<3660>も急落、イーレックス<9517>、オルトプラス<3672>、アステラス製薬<4503>などの下げも目立つ。ツガミ<6101>、牧野フライス製作所<6135>など工作機械が売られ、新日本電工<5563>も安い。
半面、任天堂<7974>が底堅さを発揮し、リクルートホールディングス<6098>も買い先行。リバーエレテック<6666>はストップ高で買い物を残した。前日まで3日連続ストップ高のフォーカスシステムズ<4662>は後場伸び悩んだものの、本日も大幅高。日本カーボン<5302>、ピジョン<7956>、日立化成<4217>が上昇、東芝<6502>も買いが優勢だった。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はコナミ <9766> 、アドテスト <6857> 、信越化 <4063> 、アサヒ <2502> 、ニチレイ <2871> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約13円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、ファストリ <9983> 、アステラス <4503> 、KDDI <9433> 。押し下げ効果は約70円。
東証33業種のうち上昇は、空運業のみ。下落率の小さかった上位業種は(1)銀行業、(2)食料品、(3)化学、(4)その他製品、(5)ゴム製品。一方、下落率の大きかった5業種は(1)医薬品、(2)海運業、(3)機械、(4)ガラス土石製品、(5)倉庫運輸関連。
■個別材料株
△大光 <3160>
1→2の株式分割を実施。
△グッドコムA <3475> [JQ]
上期経常を27%上方修正。
△セグエG <3968> [JQ]
サイバー攻撃対応で注目度高まる。
△アプリックス <3727> [東証M]
「Alexa」対応家電向けIoTソリューション発売。
△カイオム <4583> [東証M]
ヒト化TROP-2抗体に関する中国特許を取得。
△リバーエレク <6666> [JQ]
世界最小サイズの音叉型水晶振動子を開発。
△ザイン <6769> [JQ]
次世代高速インターフェース規格が展示紹介。
△協栄産 <6973>
床下・設備点検ロボットシステムを販売開始。
△マーキュリア <7190> [東証2]
「100億円規模の航空機ファンドを組成」と報道。
△ピジョン <7956>
2-4月期(1Q)経常は35%増益。
▲アイスタイル <3660>
公募増資と売り出しを実施。
▲enish <3667>
東証が信用規制。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)大光 <3160> 、(2)キムラタン <8107> 、(3)ピラー <6490> 、(4)フォーカス <4662> 、(5)アダストリア <2685> 、(6)カーボン <5302> 、(7)協栄産 <6973> 、(8)KeePer <6036> 、(9)エフピコ <7947> 、(10)SHOEI <7839> 。
値下がり率上位10傑は(1)エムアップ <3661> 、(2)enish <3667> 、(3)アイスタイル <3660> 、(4)ティーライフ <3172> 、(5)学情 <2301> 、(6)GMOクラウ <3788> 、(7)プレサンス <3254> 、(8)メディアドゥ <3678> 、(9)光世 <8617> 、(10)イーレックス <9517> 。
【大引け】
日経平均は前日比190.92円(0.95%)安の1万9979.90円。TOPIXは前日比13.53(0.84%)安の1596.44。出来高は概算で17億0482万株。値上がり銘柄数は292、値下がり銘柄数は1635となった。日経ジャスダック平均は3210.18円(22.83円安)。
[2017年6月6日]
株探ニュース