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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~ 2万円固めの展開、FBI前長官証言への警戒感と原油安が重しに

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

5日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し: 2万円固めの展開、FBI前長官証言への警戒感と原油安が重しに
■外資系証券の注文動向:差し引き370万株の買い越し
■前場の注目材料:ソフトバンクG、VBと提携、AIスピーカー年内に


■ 2万円固めの展開、FBI前長官証言への警戒感と原油安が重しに

今週は雇用統計の結果を受けた市場反応から始まるが、雇用統計については非農業部門雇用者数が13.8万人増(市場予想18.5万人増)とコンセンサスを下回った。しかし、2日の米国市場は、失業率が16年ぶりの低水準に改善したことが好感されている。NYダウ、ナスダック、S&P500いずれも史上最高値を更新するなか、この流れを受けた日本株市場も底堅い展開が意識されそうだ。

もっとも、円相場は雇用統計発表後に1ドル110円台半ばと円高に振れているほか、米国が地球温暖化防止対策の取り組みである「パリ協定」からの離脱を発表したことから、原油先物相場が調整含みであることが重しになりそうだ。さらに英国で再びテロ事件が発生したことも手掛けづらくさせよう。

その他にもロシアゲート問題に揺れるトランプ政権だが、FBIのコミー前長官に圧力をかけたとされる問題で、コミー氏が早ければ8日にも上院情報特別委員会で証言する意向である。政治混乱リスクが高まりやすいなか、強弱感が対立しやすい。

なお、日経平均は意外とあっさり2万円を回復した印象である。米雇用統計への期待から先回り的な動きもあったとみられるが、もち合いレンジを超えてきたことから、ショートカバーを誘う流れにもなったようだ。機関投資家の本格的な資金流入が意識されるなか、押し目買い意欲は相当強いと考えられ、需給状況はしばらく悪化しそうにないだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き370万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り660万株、買い1030万株、差し引き370万株の買い越しとの観測。

05月29日(月):10万株の売り越し
05月30日(火):50万株の買い越し
05月31日(水):270万株の売り越し
06月01日(木):40万株の買い越し
06月02日(金):180万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(21206.29、+62.11)、ハイテク株が堅調
・米5月失業率、約16年ぶりの低水準に改善
・米国主要3指数が揃って史上最高値更新
・日経平均、15年12月以来となる2万円台を回復
・テーマ株などの中小型株の物色活況

・ソフトバンクG<9984>、VBと提携、AIスピーカー年内に
・スシローグローバルHD<3563>、ウーバー・楽天と出前開始
・ANA<9202>、日本航空<9201>、燃料分上乗せ、8月から半額
・関西電力<9503>、送配電連携で効率化、中部電力<9502>・北陸電力<9505>と
・マツダ<7261>、新燃費基準「WLTCモード」、「CX-3」認可取得
・野村不HD<3231>、業務集約で安定サービスを提供、駆け付け事業で新会社


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:45  中・財新サービス業PMI(5月)    51.5
・10:45  中・財新総合PMI(5月)    51.2

《HT》

 提供:フィスコ

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