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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

コンセック <日足> 「株探」多機能チャートより

■コンセック <9895>  205円 (+50円、+32.3%) ストップ高

 コンセック <9895> [JQ]がストップ高の205円まで買われ、年初来高値を更新した。早稲田大学と共同出願していた電解質膜、膜電極接合体、および燃料電池に関する特許について、5月12日に登録され、31日に発行されたことが好材料視されているようだ。

■ベクター <2656>  881円 (+150円、+20.5%) ストップ高

 ベクター <2656> [JQ]が4日連続のストップ高。5月25日大引け後に、同社が中国のInitialWorldとGAMEMOONが共同開発したスマートフォンゲーム「小小軍姫」の国内独占ライセンスを獲得したと発表。これを受け、業績拡大を期待する買いが続いている。「小小軍姫」は5月末に韓国で正式サービス開始予定の恋愛ミリタリーRPG。日本語版では「侵攻のオトメギアス」というタイトル名で年内にサービス開始を予定している。

■ゼネラル・オイスター <3224>  1,542円 (+243円、+18.7%) 一時ストップ高

 ゼネラル・オイスター <3224> [東証M]が大幅高。同社はオイスターバーを運営するが17年3月期は営業損益が4億6100万円の赤字と苦戦、株価も2月下旬以降、下値模索の展開にあった。同社は5月30日、アスラポート・ダイニング <3069> [JQ]と、同社への役員3人派遣を通じた取引関係の強化で合意。業務提携を前提にアスラポートから運転資金2億円の借入を受けることを発表しており、これを材料視する買いが入った。

■ノムラシス <3940>  4,375円 (+530円、+13.8%)

 5月31日昼、ノムラシステムコーポレーション <3940> [JQ]が6月30日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ベルーナ <9997>  1,306円 (+107円、+8.9%)

 東証1部の上昇率4位。ベルーナ <9997> が急反発し、年初来高値を更新した。岩井コスモ証券が5月30日付で投資判断「B+」を継続しつつ、目標株価を900円から1360円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では同社について、ミセス層に圧倒的な顧客基盤を有しており、縮小するカタログ通販業界での残存者メリットを享受しつつ、ネット販売の強化で事業拡大が進むと評価。業績は前期営業利益3割増に続き、今期も2ケタ増益で最高益更新が見込まれることに加えて、積極的なM&Aやプロパティ(不動産)事業への投資実行で、中計の目標である19年3月期営業利益160億円の達成に向けて収益拡大が続くと見込んでいる。

■FRONTEO <2158>  790円 (+41円、+5.5%)

 FRONTEO <2158> [東証M]が急伸。5月30日の取引終了後、子会社FRONTEOコミュニケーションズの人工知能搭載ロボット「Kibiro(キビロ)」とオフィス24(東京都新宿区)の「MOT/Phone(モット/フォン)受付システム」を連携させた受付サービスを共同開発すると発表した。「Kibiro受付パッケージ」は、概要企業のエントランス・受付に「Kibiro」、「MOT/Phone受付システム」(タブレット)を設置することで利用できるサービス。事前に「MOT/Cloud(モット/クラウド)」に登録された来客情報(相手先名称、時間、人数、場所、当方担当者など)とデータ連携したKibiroが来客を検知すると音声で案内を開始し、受付担当となって来客をもてなすという。両社では、6月から法人を対象に「Kibiro受付パッケージ」の販売およびサービスを開始し、今後はホテル向けのコンシェルジュサービスや美容・エステサロン向けカウンセリングサービスなどさまざまな業種に向けたサービスを共同で開発する予定としている。

■日精エー・エス・ビー機械 3,475円 (+175円、+5.3%)

 日精エー・エス・ビー機械 <6284> が大幅続伸し、5月12日に付けた年初来高値を更新。同社はペットボトルなど食品、飲料容器成形機の世界大手。株価は9日に発表した決算が評価され、12日に年初来高値まで上昇。その後、利益確定売りに押される展開が続いたが、31日は買い戻す動きが優勢となっている。9日に発表した17年9月期上期(16年10月-17年3月)の連結経常利益は前年同期比11.4%増の27.2億円に伸び、従来の30.4%減益予想から一転して増益で着地した。海外主要市場を中心に成形機の販売が想定より伸びたうえ、円安による為替差益の発生も利益を大きく押し上げた。

■富士機械製造 <6134>  1,714円 (+66円、+4.0%)

 富士機械製造 <6134> が続伸。東海東京調査センターが5月30日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続する一方、目標株価を1480円から2050円へ引き上げたことが好感されたようだ。同社のチップマウンターはスマートフォン関連EMSの顧客層が広がっており、スマートフォン以外でも通信基地局や車載機器向けに堅調な受注状況が続いていると評価。また、電子部品メーカーも新規投資の動きが出ているもようとして、同センターでは18年3月期業績を売上高980億円(前年比13.4%増)、営業利益150億円(同53.2%増)と、会社計画の売上高960億円、営業利益135億円よりも強気で予想している。

■三井金属 <5706>  441円 (+16円、+3.8%)

 三井金属 <5706> が続伸し、年初来高値を更新。大和証券が5月30日付で投資判断を「2」から「1」とし、目標株価を490円から550円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、17年度に関してはPPC(パンパシフィック・カッパー)における製錬所定修などのコストアップを織り込み、営業利益予想を337億円から314億円へ下方修正したが、18年度に関してはICパッケージ回路基板用途のキャリア付極薄銅箔マイクロシンの販売数量前提引き上げや、カセロネス銅鉱山の収益改善見通しを新たに織り込み同370億円から387億円へ上方修正した。さらに、19年度もマイクロシンの拡販を主因に前年度比で増益トレンドが続くと予想している。マイクロシンのスマートフォン新規用途向けに関しては、既に採用している先端スマホメーカー2社に加えて、中華系スマホメーカー1社が採用を検討していると見られ、拡販に向けたシナリオが徐々に現実化しつつあるとしており、これに対して株価は織り込み不足と指摘している。

■DOWAホールディングス <5714>  836円 (+24円、+3.0%)

 DOWAホールディングス <5714> が大幅続伸。大和証券が5月30日付で投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を950円から1020円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、17年度に関しては全社ベースで先行投資局面のため、減価償却費などの固定費負担が先行する見通しであるほか、電力料金の上昇や亜鉛製錬条件の悪化などで大幅な利益成長は難しいと想定。ただ、東南アジアの廃棄物処理会社MAEHにおける石油・ガス以外の分野開拓や、車載・スマホ向け伸銅品、ロス・ガトス鉱山や深紫外LEDなどのような利益成長に向けた基盤が整いつつある点に一定の評価は可能と判断。為替前提の相違に起因する17年度利益計画の下方修正はリスク要因としながらも、それを踏まえた上でも現在株価は過小評価されているとしている。

■JR九州 <9142>  3,755円 (+75円、+2.0%)

 九州旅客鉄道 <9142> やディスコ <6146> 、東ソー <4042> が堅調。5月16日に発表されたMSCIの定期入れ替えで、3社は同指数に新規採用されることが明らかにされた。指数入れ替えに伴い、31日の引けにかけ、リバランスに伴う売買インパクトが見込まれており、その動向が注目された。一方、除外銘柄の北陸電力 <9505> は安く、三菱倉庫 <9301> は高い。

■IIJ <3774>  2,163円 (+33円、+1.6%)

 インターネットイニシアティブ <3774> が続伸。5月31日、同社のセキュリティ本部長の齋藤衛氏が島根県警察から委嘱を受けて、「島根県警察サイバー犯罪対策テクニカルアドバイザー」に就任することになったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。なお、任期は31日から2年間。また、法執行機関における同社社員のアドバイザー就任は今回で2件目だという。

■オプティム <3694>  3,330円 (+35円、+1.1%)

 オプティム <3694> が高い。5月31日前引け後に、パソナグループ <2168> のグループ会社であるパソナテックと人工知能(AI)・IoT分野において業務提携し、オプティムが提供する「OPTiM Cloud IoT OS」を活用した「AI・IoT導入運用支援サービス」を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携では、オプティムが持つAI・IoT分野でのサービスに関するノウハウと、パソナテックがこれまで培ってきたIT分野での人材育成のノウハウを組み合わせることで、AI・IoTの導入を検討している企業に対して、「OPTiM Cloud IoT OS」を活用した導入コンサルティングからサービス開発、導入後の業務支援までのトータルサポートを実施するという。また今後は、AI・IoT分野のさらなる活用を目指して人材の育成にも取り組むとしている。

※5月31日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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