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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 警戒トランプ・リスク、ここで狙うべき“成長株”

株式アドバイザー 北浜流一郎

「警戒トランプ・リスク、ここで狙うべき“成長株”」

●トランプ批判報道が再燃か

 中東・欧州の歴訪を続けていたトランプ大統領が今週は米国へ帰国する。大統領の家族や周辺としては、「お疲れさまでした」とその労をねぎらいたいところだろう。

 しかし、日本の投資家としては、そうはいかない。大統領が帰国すると、また「ロシアゲート」問題が俎上に上がり、マスコミや野党、さらには与党の一部からも大統領批判が盛んになる恐れがあるからだ。

 海外歴訪中、マスコミはそれを報じないわけにはいかず、コミー前FBI長官の解任やそれに続く大統領追い落しにつながるような報道をする余裕がなかった。

 しかし、帰国したら新聞、雑誌、そしてテレビも報道スペース、時間に余裕ができるため、全力で大統領批判を行うだろう。なにしろ、いまでは米国の新聞や雑誌は、記録的に売上を伸ばしているのだ。大統領に関する疑惑報道をすればするほど販売部数、視聴率が上がるからだ。

 こんな状況のため、週明けからは大統領に関するネガティブ報道がこれまで以上に盛んになる恐れがある。

 日本という外野席からそれを見ている分には刺激的で面白くさえあるのだが、投資する立場からは日々心配のタネが絶えなくなる恐れがあり、案じられる。日本のマスコミも、トランプ大統領のネガティブ情報には無条件に飛びつくからだ。

●テクニカルの過熱感を指摘する声も…

 それは投資家マインドを下向かせ、日経平均株価の頭を押さえ足を引っ張る。それにいまは騰落レシオ(25日平均)が140%を超えている(26日現在142%)。

 こうなると同指標を教科書次元で信奉しやすい機関投資家たちは買いを躊躇う。騰落レシオが120%を超えると過熱状態。こんな解釈が信じられているからだ。24日には164%まで上昇している。

 しかし、実際にはすぐに140%台に戻ったため、過熱しているとは限らない。手元にある2010年以降のデータを見ても、160%を越えたことが5回ある。

 つまり、まだ過熱とはいえず、再び150%台、それも半ばくらいまで行ったら警戒。こうすればよい。

 その間実行したいのは、引き続きトランプ・リスクの影響を受けにくい銘柄の浅い押し目狙いだ。

 そこで注目は、まずは企業の技術仕様書に強いとともにロボットに展開しているCDS <2169> だ。人手不足が深刻化しつつあることを考えると、ロボット需要は今後拡大必至だ。

 航空管制システムの構築や運用という特殊分野に強いシステナ <2317> も、トランプ・リスクなど構わず高技術で需要を伸ばすパワーを秘めている点に着目だ。

 株価の上昇ピッチは緩やかながら、リログループ <8876> も続伸確率の高い銘柄の一つに数えられる。企業福利厚生の代行に強く、借り上げ社宅管理などで収益を着実に伸ばし続けていることは高く評価できる。

 そして、気温上昇で不可欠になるエアコンのメーカー、富士通ゼネラル <6755> だ。私も近く購入予定であり(富士通ゼネラルではないメーカーの製品になりそうだが)、気温上昇とともに株価も連動高が見込める。

 最後にかなりリスキーになっているが、ビットコイン関連銘柄を。金融情報に強いフィスコ <3807> [JQG]だ。現在ビットコインはその目ざましいほどの上昇ぶりで個人投資家たちの関心を集めている。フィスコは金融情報を提供するビジネス以外に、 仮想通貨を売買できる「フィスコ仮想通貨取引所」を運営しているのだ。株価は急騰中なので少し下げるのを待って投資したい。

2017年5月26日 記

株探ニュース

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