【市況】前場に注目すべき3つのポイント~トランプ政権の政治混乱リスクが和らぐのを見極める必要
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:トランプ政権の政治混乱リスクが和らぐのを見極める必要
■外資系証券の注文動向:差し引き200万株の買い越し
■前場の注目材料:サウジ、ソフトバンクGの10兆円ファンド本格始動
■トランプ政権の政治混乱リスクが和らぐのを見極める必要
22日の日本株市場は米株高の流れを受けて買いが先行しようが、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。19日の米国市場ではNYダウが140ドル超の上昇となり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の19685円だった。まずはこの流れを引き継ぐ格好になりそうである。
ただし、先週末こそ落ち着いた値動きとなったが、今週もトランプ政権の政治混乱リスクが和らぐのを見極める必要があるだろう。ある程度は市場で想定されていたことでもあり、日本市場については米国ほど大きな混乱は避けられるとみられる。とはいえ、世界最大の経済大国である米国で起きている大きな変化の影響は避けられず、日本株についても本格的なリバウンドについては、しばらく時間を要するだろう。
さらに、日経平均は今回の下落によって、高値圏でのもち合いを下放れている。明確な底打ちが確認されないなかでは戻り待ちの売り圧力も意識されやすく、次第にこう着感の強い相場展開が続くことになりそうだ。FBIのコミー前長官は、30日以降に上院情報委員会の公聴会で証言することで合意したと伝えられており、週後半に向けて手掛けづらくさせよう。
物色としては、米半導体株を中心としたハイテクセクターの強い値動きが支援材料になっているが、先週末19日には半導体製造装置で世界最大手の米アプライドマテリアルズが予想を上回る決算を発表、好材料視される形になっている。当面のハイテク株への支援材料になっていくことが考えられる。その他、北朝鮮のミサイル発射報道を受けた防衛関連での短期的な値幅取り狙いの商いが活発化しよう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き200万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り350万株、買い550万株、差し引き200万株の買い越しとの観測。
05月12日(金):290万株の買い越し
05月15日(月):740万株の買い越し
05月16日(火):430万株の買い越し
05月17日(水):320万株の買い越し
05月18日(木):140万株の買い越し
05月19日(金):540万株の買い越し
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(20804.84、+141.82)
・NY原油は上昇(50.33、+0.98)
・シカゴ日経225先物(19685、+85)
・サウジ、ソフトバンクGの10兆円ファンド本格始動
・好業績やテーマ株など物色意欲強い
・独4月生産者物価指数(PPI)、前月比0.4%増
・TPP「11月に具体策」 米抜き発効盛らず 閣僚会合声明
・APEC「保護主義に対抗」確認 米に配慮 共同声明は見送り
・RCEP 新興国市場の開放焦点 閣僚会合開幕 議論進展は不透明
・北ミサイル発射 露「強い懸念呼ぶ」
・シャープ<6753>の18年3月期営業利益は900億円前後の公算、コンセンサス上回る水準
・SUBARU<7270>、米南部販売店1割増、店舗網抑制を転換
・ソフトバンクG<9984>、10兆円ファンドを連結対象に
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
《HT》
提供:フィスコ