【市況】前場に注目すべき3つのポイント~ディフェンシブ株やテーマ性のある中小型株にシフト
関西電 <日足> 「株探」多機能チャートより
18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:ディフェンシブ株やテーマ性のある中小型株にシフト
■外資系証券の注文動向:差し引き140万株の買い越し
■前場の注目材料:関西電力<9503>、高浜原発4号機を再稼働
■ディフェンシブ株やテーマ性のある中小型株にシフト
18日の日本株市場は波乱含みの展開になりそうだ。17日の米国市場は大幅に下落。トランプ大統領がロシア外相に機密情報を漏洩したとの疑惑や、ロシア高官との接触が疑われたフリン前大統領補佐官に関する捜査終了をFBIに求めたことなどを巡り、弾劾される可能性が浮上し売りが先行。NYダウは370ドルを超える下落となった。報道自体は前日に織り込んでいるものの、これが世界的なリスクオフに向かわせていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円安の19455円となり、朝方はこれにサヤ寄せする格好からの、ギャップ・ダウンからのスタートとなる。
売り一巡後の押し目買い意欲の強さを見極めることになるが、トランプ政権に対する不透明感が重しとなり、様子見姿勢が強まりそうである。米国では足元で好調だった半導体株の下げが目立っており、リスクオフの流れが強まったことが窺える。また、円相場が1ドル110円台と円高基調が強まってきている。足元で決算が通過し、保守的な見方からの見直しも意識されていただけに、再び円高への警戒から業績上振れ期待が後退する格好にもなりそうである。
また、日経平均は2万円を目前にこう着が続いていた。過熱を冷ますうえで理想的な調整であったが、マドを空けての大幅下落により、大きなシコリを残す形にもなり、戻り待ちの売り圧力が警戒されやすくなりそうである。物色はディフェンシブ系にシフトしやすいほか、テーマ性のある中小型株での値幅取り狙いの商いが中心になろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き140万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り790万株、買い930万株、差し引き140万株の買い越しとの観測。
05月11日(木):10万株の売り越し
05月12日(金):290万株の買い越し
05月15日(月):740万株の買い越し
05月16日(火):430万株の買い越し
05月17日(水):320万株の買い越し
■前場の注目材料
・NY原油は上昇(49.07、+0.41)
・サウジとロシア協調減産延長で合意
・好業績やテーマ株など物色意欲強い
・英3月失業率(ILO方式)、4.6%で予想下回り堅調
・南ア3月小売売上高、0.8%増
・王子HD<3861>、水処理に参入、5年で40ヵ所運用
・ヤマダ電機<9831>船井電機<6839>製テレビ販売へ
・旭化成<3407>がEV開発、化学素材、車を軽く
・関西電力<9503>、高浜原発4号機を再稼働、1年3か月ぶり
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 豪・失業率(4月) 5.9% 5.9%
・10:30 中・新築住宅価格(4月)
《HT》
提供:フィスコ